[記事公開日]2026/08/17
LANケーブルを挿してもインターネットにつながらないときの確認手順
LANケーブルをPCへ挿してもインターネットにつながらない場合、原因はLANケーブルだけとは限りません。
ルーター・ONU・スイッチングハブ側の問題、PCのLANポート、WindowsのEthernet設定、LANアダプターのドライバー、IPアドレスの取得失敗など、複数の原因があります。
このとき大切なのは、最初からドライバー削除やネットワークリセットを行うのではなく、「回線全体の問題か」「LANケーブルよりPC側の問題か」「物理接続はできているがIP設定で止まっているのか」を順番に分けることです。
この記事では、LANケーブルを挿してもインターネットにつながらないときに、初心者でも確認しやすい順番で切り分け方法を解説します。
先に結論:まず「他の端末はインターネットにつながるか」「LANポートのランプは点くか」「別のLANケーブル・別のルーターポートでも同じか」を確認してください。この3点だけで、回線側・ケーブル側・PC側のどこを優先して調べるか大きく絞れます。
最初に確認する:他の端末もインターネットにつながらないか
最初に、同じルーターへ接続しているスマートフォンや別PCがインターネットへ接続できるか確認します。
| 状況 | 優先して疑う場所 |
|---|---|
| Wi-Fiを含め、家中の端末がすべてつながらない | ONU・ホームゲートウェイ・ルーター・回線側 |
| Wi-Fiは使えるが、そのPCの有線LANだけ使えない | LANケーブル、ルーターポート、PCのLANポート、Windows設定 |
| 別PCを同じLANケーブルへつなぐと使える | 元のPC側を優先して疑う |
| どのPCでも同じLANケーブルだと使えない | LANケーブルまたは接続先ポート |
他の端末もすべてつながらない場合、PCの設定を変更しても改善しない可能性が高くなります。ONUやルーターのランプ状態、通信事業者の障害情報、ルーターの動作状態などを確認します。
PCのWi-Fiは使えるのに有線LANだけつながらない場合
同じPCでWi-Fiならインターネットを利用できるのに、LANケーブル接続だけ使えない場合は、インターネット回線そのものより有線LANの経路を優先して確認できます。
主な候補は次のとおりです。
- LANケーブルの断線・接触不良
- ルーター・ハブ側LANポートの故障
- PC側LANポートの故障・接触不良
- Ethernetアダプターが無効
- LANアダプタードライバーの問題
- DHCPからIPアドレスを取得できていない
- 固定IP・DNS・プロキシなどの設定ミス
ここからは、設定変更をする前に物理接続から確認します。
1. LANケーブルを奥まで挿し直す
LANケーブルのRJ45コネクターは、正常に挿さると爪で固定されます。
次の点を確認してください。
- PC側へ最後まで挿さっているか
- ルーター・ONU・ハブ側へ最後まで挿さっているか
- コネクターの爪が折れて簡単に抜ける状態ではないか
- ケーブルを動かすと接続・切断を繰り返さないか
- 端子に大きな変形や汚れがないか
ノートPCでは薄型LANポートの開閉部が正しく開いていないと、コネクターが奥まで入っていないことがあります。
2. LANポートのランプが点くか確認する
PCやルーターのLANポートには、リンク状態や通信状態を示すランプが付いている機種があります。
LANケーブルを挿してもPC側・ルーター側ともにランプがまったく点灯しない場合は、Windows設定より先に物理接続を確認します。
主な候補は次のとおりです。
- LANケーブル断線
- コネクター接触不良
- ルーター・ハブ側LANポート故障
- PC側LANポート故障
- LANアダプターが無効・認識されていない
ランプが点かない場合の詳しい切り分けは、LANポートのランプが点灯しないときの原因と確認方法を参照してください。
反対に、ランプが点灯・点滅しているなら、少なくとも物理リンクが成立している可能性が高くなります。その場合はIPアドレスやWindows設定へ進みます。
3. 別のLANケーブルで試す
見た目に問題がなくても、LANケーブル内部で断線していることがあります。
可能であれば、現在正常に通信できていることが分かっているLANケーブルへ交換して確認します。
家庭内の一般的な1Gbps有線LANで使う交換用ケーブルなら、Cat5e以上が一般的ですが、新たに用意するならCat6など、利用するネットワーク速度に対応した製品を選べます。
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ケーブル交換で正常につながれば、PC設定を変更する必要はありません。
4. ルーター・ハブの別LANポートへ接続する
LANケーブルが正常でも、ルーターやスイッチングハブの特定ポートだけ故障していることがあります。
空いている別のLANポートがあれば、ケーブルを差し替えて確認します。
注意:「WAN」「INTERNET」と表示されたポートと、PCを接続する「LAN」ポートを取り違えないでください。また、ひかり電話・IPTV・事業所ネットワークなどではポートごとに用途が決められている場合があります。構成が分からない場合は、現在の配線を写真に残してから変更してください。
別ポートでつながるなら、元のルーターポートやハブポートに問題がある可能性があります。
5. WindowsでEthernetが認識されているか確認する
Windows 11では、設定からEthernetの状態を確認できます。
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を開く
- 「Ethernet」が表示されているか確認する
Microsoftも有線接続トラブルの切り分けとして、まずEthernetの接続状態を確認する手順を案内しています。
表示の例によって、次のように考えます。
| Windows側の表示 | 確認すること |
|---|---|
| Ethernetが「接続済み」だがインターネットなし | IPアドレス、デフォルトゲートウェイ、DNS、ルーター側 |
| 「ネットワーク ケーブルが接続されていません」相当 | LANケーブル、ポート、LANアダプター認識 |
| Ethernet自体が表示されない | デバイスマネージャー、LANアダプター、ドライバー |
6. Ethernetアダプターが無効になっていないか確認する
LANアダプターがWindows上で無効になっていると、LANケーブルを挿しても通信できません。
Windows 11では「設定」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークの詳細設定」などからネットワークアダプターの状態を確認できます。
Ethernetが無効になっている場合は、有効にして変化を確認します。
有効にしようとしてもすぐ無効へ戻る、操作できない場合は、単純な設定ではなくドライバーやハードウェアの問題も疑います。
その場合は、Windows 11でEthernetが無効のまま有効にできない原因で詳しく確認できます。
7. デバイスマネージャーで有線LANアダプターを確認する
Ethernetが設定画面に出ない場合は、デバイスマネージャーを開きます。
- スタートボタンを右クリックする
- 「デバイス マネージャー」を開く
- 「ネットワーク アダプター」を展開する
- Ethernet・Gigabit Ethernet・Realtek・Intelなどの有線LANアダプターを確認する
確認するポイントは次のとおりです。
- 有線LANアダプター自体が表示されるか
- 黄色い警告マークがないか
- 下向き矢印など無効を示す表示がないか
- 「不明なデバイス」として表示されていないか
有線LANアダプターが一覧から完全に消えている場合は、Windows 11で有線LANアダプターがデバイスマネージャーから消えたときの対処を参照してください。
8. IPアドレスを確認する
LANランプが点灯し、Ethernetアダプターも正常に見えるのにインターネットへ接続できない場合は、IPアドレスを確認します。
コマンドプロンプトを開き、次を実行します。
ipconfig
Microsoftの公式ドキュメントによると、ipconfig をパラメーターなしで実行すると、各ネットワークアダプターのIPv4/IPv6アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどを確認できます。
主にEthernetの項目で次を見ます。
- IPv4アドレス
- サブネットマスク
- デフォルトゲートウェイ
IPv4アドレスが169.254から始まる場合
169.254.x.x のアドレスになっている場合は、通常の家庭内LANでDHCPからIPv4アドレスを取得できていない可能性があります。
この場合は、次を確認します。
- ルーターのDHCP機能が動作しているか
- LANケーブル・ハブ・ルーターポートが正常か
- IPv4設定が「IPアドレスを自動的に取得する」構成か
- 固定IP設定が残っていないか
詳しい確認は、有線LANでIPアドレスが169.254から始まるときの原因と対処法で扱っています。
デフォルトゲートウェイが空欄の場合
通常の家庭用ルーター配下でインターネットを利用する場合、デフォルトゲートウェイにはルーター側のアドレスが表示されます。
空欄の場合は、DHCPによる設定取得失敗、固定IPの設定ミス、ネットワーク構成などを確認します。
9. ルーターまで通信できるか確認する
ipconfig でデフォルトゲートウェイが表示されている場合は、そのアドレスへ通信できるか確認すると切り分けに役立ちます。
例えば、デフォルトゲートウェイが 192.168.1.1 の場合は次のように実行します。
ping 192.168.1.1
| 結果 | 考え方 |
|---|---|
| ルーターから応答がある | PCからルーターまでのLAN通信は成立している可能性が高い |
| 応答がない | IP設定、LAN経路、ルーター側などを確認 |
ただし、機器側の設定によってping応答を返さないこともあるため、pingだけで故障箇所を断定しないでください。
10. IP設定が自動取得になっているか確認する
家庭用ルーターへ普通に接続するPCでは、IPv4アドレスやDNSをDHCPで自動取得する構成が一般的です。
以前に固定IPを設定したPCを別のネットワークへ移動した場合、その設定が原因で通信できないことがあります。
WindowsのEthernetのIP設定を確認し、ネットワーク管理者から固定値を指定されていない環境なら、自動設定になっているか確認します。
会社・学校・店舗では注意:固定IP、専用DNS、プロキシ、VLANなどを管理者が指定している場合があります。値をメモせず「自動」に変更すると業務ネットワークへ接続できなくなる可能性があります。管理されたPCでは管理者へ確認してください。
11. ルーター・ONUを再起動する場合の注意
他の端末にも通信不良がある場合は、ONU・ホームゲートウェイ・ルーターの再起動で改善することがあります。
ただし、再起動すると家庭内・事業所内の通信が一時的にすべて停止します。
また、機器によってはIP電話・テレビサービスなども利用できなくなるため、利用中の人がいないことを確認してから行います。
再起動する場合は、機器メーカーや通信事業者の案内に従ってください。初期化ボタン・RESETボタンを長押しする操作は、設定を工場出荷状態へ戻す場合があるため、単なる再起動と混同しないよう注意してください。
12. Windowsのネットワークトラブルシューティングを使う
Windows 11では、Microsoftが「問い合わせ」アプリのネットワークとインターネットのトラブルシューティングから自動診断を始める方法を案内しています。
物理接続に問題がなく、Windows側の原因が疑われる場合は、自動診断を利用する方法があります。
ただし、LANケーブルが抜けている、ルーター側ポートが故障しているといった物理問題をソフトウェアだけで直すことはできません。先にケーブル・ランプ・別ポートを確認しておく方が効率的です。
13. LANアダプタードライバーの更新を確認する
Windows Update後やドライバー更新後から有線LANだけ使えなくなった場合は、ドライバーの問題も候補になります。
まずPCメーカーの公式サポートページで、機種に対応するLAN・Ethernet・チップセットドライバーが提供されているか確認します。
Microsoftも、Ethernet接続のトラブルでアダプタードライバーを再インストールする手順を案内していますが、ドライバー削除は簡単な確認より後に行う手順です。
ドライバーを削除する前に:再起動後に自動復旧しない場合に備え、PCメーカー公式から対象機種用LANドライバーをあらかじめ別PCなどで入手しておくと安全です。型番の違うドライバーを無理に入れないでください。
14. ネットワークリセットは最後に行う
MicrosoftはEthernet接続トラブルの対処としてネットワークリセットも案内していますが、他の手順を試しても改善しない場合に行う操作です。
Windows 11では、一般的に次の場所から実行します。
- 「設定」
- 「ネットワークとインターネット」
- 「ネットワークの詳細設定」
- 「ネットワークのリセット」
ネットワークリセットではネットワークアダプターが削除・再インストールされ、ネットワーク関連設定が既定値へ戻ります。
VPNクライアント、仮想スイッチ、業務用ネットワーク設定などを使用しているPCでは再設定が必要になる場合があります。そのため、最初に試す操作ではありません。
LANポートがないPCはUSB-LANアダプターで切り分けできる
ノートPCの内蔵LANポートが故障している、またはLANポートがない機種では、USB接続の有線LANアダプターを使う方法があります。
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購入前にPC側のUSB端子(Type-A / Type-C)とOS対応状況を確認してください。1000BASE-T対応製品でも、PC・USBポート・LANケーブル・ルーター側が対応していなければ1Gbpsで通信できません。
USB-LANアダプターでは正常につながるのに内蔵LANポートではつながらない場合、内蔵LANアダプター・LANポート・ドライバー側へ原因を絞りやすくなります。
症状別の確認早見表
| 症状 | 最初に確認する場所 |
|---|---|
| LANランプがまったく点かない | ケーブル、ルーターポート、PCのLANポート |
| LANランプは点くがインターネットなし | IPアドレス、ゲートウェイ、DHCP、ルーター |
| EthernetがWindowsに表示されない | デバイスマネージャー、LANアダプター、ドライバー |
| 169.254.x.xになっている | DHCP取得失敗、ケーブル・ルーター・IP設定 |
| Wi-Fiは使えるが有線だけ使えない | 有線LAN経路・PC側Ethernet |
| 他の端末も全部つながらない | ONU・ルーター・回線側 |
| 別LANケーブルならつながる | 元のLANケーブル |
| 別ルーターポートならつながる | 元のLANポート・ハブポート |
よくある質問
LANケーブルを挿してもWi-Fiのアイコンのままです。故障ですか?
すぐ故障とは限りません。Ethernetが認識されていない、ケーブルで物理リンクが成立していない、Wi-Fiとの表示切り替え条件などが考えられます。設定の「ネットワークとインターネット」でEthernetの状態を確認してください。
LANポートのランプが点かない場合はWindows設定を直せばよいですか?
物理リンクが成立していない可能性があるため、先にケーブル交換、別ルーターポート、コネクターの差し直しを行います。LANアダプターが無効・未認識でもランプが点かない場合があるため、その後デバイスマネージャーを確認します。
LANランプは点くのにインターネットだけ使えません
物理接続は成立している可能性があります。IPアドレス、デフォルトゲートウェイ、DHCP、DNSなどを確認してください。詳しくは、LANポートのランプは点くのに通信できないときの対処法を参照してください。
IPv4アドレスが169.254から始まっています。何が起きていますか?
通常の家庭内LANでは、ルーターなどのDHCPサーバーからIPv4アドレスを取得できず、Windowsが自動的に割り当てたアドレスになっている可能性があります。LANケーブル・ルーター・DHCP・IP設定を確認します。
LANケーブルはCat6へ交換した方がよいですか?
ケーブル不良の切り分けなら、まず「正常に通信できることが分かっている別ケーブル」を使うことが重要です。速度面ではネットワーク機器の対応規格も関係します。高いカテゴリへ交換するだけで、ルーターやPCの故障が直るわけではありません。
ルーターを初期化すれば直りますか?
初期化はおすすめしません。接続設定、プロバイダー設定、Wi-Fi設定などが消える可能性があります。必要ならまず通常の再起動を検討し、初期化は設定情報を確認したうえで通信事業者・メーカーの手順に従ってください。
ドライバーを削除すれば直りますか?
ドライバー問題なら改善する場合がありますが、ケーブル断線やLANポート故障には効果がありません。先に物理接続とアダプター状態を確認し、削除する場合は対象機種用のドライバーを確保してから行う方が安全です。
ネットワークリセットを最初に試してもよいですか?
おすすめしません。Microsoftも他のトラブルシューティング後に使う手順として案内しており、ネットワークアダプターや設定が再構成されます。VPNや仮想ネットワークなどを使っているPCでは再設定が必要になる場合があります。
まとめ
LANケーブルを挿してもインターネットにつながらないときは、設定を大きく変更する前に、原因を安全な順番で切り分けます。
- 他の端末もインターネットにつながらないか確認する
- LANケーブルを挿し直す
- LANポートのランプを確認する
- 別のLANケーブルを試す
- ルーター・ハブの別LANポートを試す
- WindowsでEthernetが認識されているか確認する
- Ethernetアダプターが無効になっていないか確認する
- デバイスマネージャーで有線LANアダプターを確認する
ipconfigでIPアドレスとデフォルトゲートウェイを確認する- 必要に応じてDHCP・固定IP設定を確認する
- PCメーカー公式のLANドライバーを確認する
- ネットワークリセットは最後に検討する
LANランプが点かない段階なら物理接続、ランプが点いているのに通信できないならIP・Windows設定へ進むと、不要な設定変更を減らしながら原因を絞り込めます。
