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[記事公開日]2026/08/17
[最終更新日]2026/08/19

PCが遅いときのセルフ診断|CPU・メモリ・ディスク・温度を確認

「最近パソコンが遅い」「アプリを開くまで待たされる」「文字入力や画面切り替えまで重くなった」というとき、いきなり初期化や部品交換をする必要はありません。

まず確認したいのは、CPUメモリ・ディスクのどこに負荷が集中しているかです。さらに、負荷が高くないのに遅い場合は、ストレージの劣化や空き容量不足、発熱による性能低下なども切り分けます。

この記事では、Windowsのタスクマネージャーを中心に、PCが遅い原因を自分で確認する順番を解説します。

最初に確認するポイント

PCが遅いと感じたら、まず症状が出ている最中にタスクマネージャーを開きます。

Ctrl + Shift + Escを押すとタスクマネージャーを直接開けます。Windows 11では「プロセス」と「パフォーマンス」を見ると、CPU・メモリ・ディスクなどの利用状況を確認できます。

確認項目 高いときに考えられること 次に見る場所
CPU アプリ・更新処理・ウイルス対策・バックグラウンド処理など 「プロセス」でCPU使用率が高い項目
メモリ アプリの開きすぎ・ブラウザのタブ・メモリ容量不足など 「プロセス」のメモリ使用量と「パフォーマンス」の使用状況
ディスク 大量の読み書き・HDDの遅さ・更新・ストレージ劣化など 「プロセス」のディスク使用量と「パフォーマンス」のディスク
温度・冷却 冷却不足・ホコリ・ファン異常・高負荷の継続など 本体温度、排気、ファン音、メーカー診断ツールなど

タスクマネージャーの見方を詳しく確認したい場合は、タスクマネージャーでプロセスを確認する方法|動作の重い原因を特定する手順も参考になります。

セルフ診断は「遅い瞬間」に行う

PCが軽い状態でタスクマネージャーを見ても、原因が見つからないことがあります。

例えば、ブラウザを開いた瞬間だけCPU使用率が高い、ファイルを開くときだけディスク使用率が上がる、複数アプリを開いたときだけメモリが不足する、といった症状があります。

そのため、次のように「何をすると遅くなるか」を再現しながら確認するのがポイントです。

  • Windows起動直後から遅い
  • ブラウザを開くと遅い
  • ファイルを開く・保存すると遅い
  • 複数アプリを開くと遅い
  • しばらく使って本体が熱くなると遅い
  • Windows Update中だけ遅い
  • 特定のアプリだけ遅い

1. CPU使用率を確認する

タスクマネージャーの「プロセス」でCPU列を確認します。CPUの見出しをクリックして使用率の高い順に並べると、負荷をかけているアプリやプロセスを探しやすくなります。

CPU使用率が一時的に高くなること自体は異常ではありません。アプリの起動、Windows Update、ウイルススキャン、動画変換などでは高くなることがあります。

問題になりやすいのは、何もしていないのに高い状態が長く続く、または特定のプロセスが高い使用率を維持して操作に支障が出ている場合です。

CPU使用率が高いときに見るポイント

  • どのプロセスがCPUを使用しているか
  • Windows Updateやセキュリティスキャンの最中ではないか
  • ブラウザのタブを大量に開いていないか
  • 動画編集・圧縮・ゲームなど高負荷作業中ではないか
  • 再起動後も同じプロセスが高負荷になるか

プロセス名が分からない場合、いきなり「タスクの終了」をしないでください。Windowsの重要なプロセスを終了すると、一時的に画面や機能が使えなくなることがあります。

CPU負荷の原因をさらに切り分けたい場合は、CPU使用率が高くなる原因が分からないとき、何から調べればいい?も参考になります。

2. メモリ使用率を確認する

メモリは、現在動いているWindowsやアプリが一時的にデータを置く作業領域です。メモリの余裕が少なくなると、アプリの切り替えや読み込みが遅くなりやすくなります。

タスクマネージャーの「プロセス」でメモリ列を確認し、どのアプリが多く使用しているかを見ます。

メモリ使用率が高いときに確認すること

  • ブラウザのタブを大量に開いていないか
  • 使っていないアプリが常駐していないか
  • Teams、動画編集、画像編集、仮想環境など重いアプリを同時使用していないか
  • アプリを閉じてもメモリ使用量が不自然に減らない状態が続いていないか
  • PCに搭載されているメモリ容量が用途に対して少なすぎないか

メモリ使用率は「何%なら故障」と一律に判断できるものではありません。重要なのは、メモリが高い状態と、実際の遅さ・アプリの停止・ディスクアクセス増加などが同時に発生しているかです。

不要なアプリを閉じるだけで改善するなら、まずは増設よりソフトウェア側の整理を優先します。

3. ディスク使用率を確認する

PCが「クリックしてから数秒~数十秒待たされる」「ファイルを開くと固まる」「起動直後に非常に重い」という場合は、ディスクの状態を確認します。

タスクマネージャーでディスク使用率が高くても、必ずHDDSSDの故障とは限りません。Windows Update、ウイルススキャン、検索インデックス、クラウド同期、大量ファイルのコピーなどでも高くなります。

一方で、次のような症状が同時にある場合はストレージ側の問題も疑います。

  • ディスク使用率が高い状態が長く続く
  • 使用率が高いのに転送速度が極端に低い
  • ファイルを開くと長時間固まる
  • HDDから異音がする
  • 読み取りエラーやCRCエラーが出る
  • SSDの健康状態に警告が出ている
  • 起動時間が以前より大幅に長くなった

異音・認識不良・読み取りエラーがあるHDDは、速度改善のためにCHKDSKやデフラグを先に実行しないでください。重要データがある場合は、修復よりデータ保全を優先します。

Windowsのストレージ正常性表示にも注意

Windows 11では、対応する一部のストレージについて「設定」→「システム」→「ストレージ」→「ストレージの詳細設定」→「ディスクとボリューム」からドライブの正常性情報を確認できる場合があります。

ただし、Windowsのこの監視機能だけですべてのHDD・SSDの故障を判定できるわけではありません。Microsoftの案内でも、Windowsが標準で監視するストレージには対象範囲があります。

「正常と表示されているから絶対に故障していない」とは考えず、異音、フリーズ、読み取りエラーなど実際の症状も合わせて判断してください。

HDD搭載PCは「故障」と「もともとの遅さ」を分けて考える

WindowsがHDDにインストールされているPCでは、SSD搭載PCと比べて起動やアプリ読み込みが遅くなりやすく、Windows Updateなどが重なると体感速度が大きく低下することがあります。

ただし、「以前は普通だったのに最近急激に遅くなった」「ファイルを開くと固まる」「異音が増えた」という場合は、単純な性能差だけでなくHDD劣化も疑います。

HDDの劣化症状については、HDD劣化で起こる遅延症状も確認してください。

HDDからSSDへの交換を検討する場合

HDD搭載PCでストレージの故障がなく、PC自体の性能に大きな問題がない場合、SSDへの交換で起動やアプリ読み込みが改善することがあります。

ただし、SSDには2.5インチSATA、M.2 SATA、M.2 NVMeなど複数の規格があります。同じ「SSD」でも互換性はありません。購入前にPCの型番、現在のストレージ形状、接続規格、M.2の場合は対応インターフェースやサイズを必ず確認してください。

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SSD交換を検討する場合の検索例:

※購入前に本体型番・SSD形状・インターフェース・M.2サイズを確認してください。M.2スロットがあってもNVMe SSDに対応しているとは限りません。

4. Cドライブの空き容量を確認する

CPU・メモリ・ディスク使用率だけでなく、Cドライブの空き容量も確認します。

空き容量が極端に少ないと、Windows Update、一時ファイル、アプリのキャッシュ、仮想メモリなどで必要な領域を確保しにくくなり、動作に影響することがあります。

「設定」→「システム」→「ストレージ」では、使用容量の内訳や一時ファイルなどを確認できます。

容量を空けるために、内容が分からないシステムフォルダを手動で削除するのは避けてください。まずはWindowsのストレージ設定や「クリーンアップの推奨事項」など、安全な方法から確認します。

5. 温度・冷却状態を確認する

PCはCPUやGPUの温度が上昇すると、部品を保護するために動作周波数を下げることがあります。これにより、負荷の高い作業を続けたときだけ急に遅くなることがあります。

温度を疑いやすい症状

  • 起動直後は速いが、しばらく使うと遅くなる
  • 負荷をかけるとファンが常に高速回転する
  • 排気口が非常に熱い
  • ゲームや動画処理中に急に性能が落ちる
  • 本体が熱くなるとフリーズや電源断が起きる
  • ファンの回転音が以前より弱い、または異音がする

Windowsのタスクマネージャーでは、対応するGPUの温度が表示される場合がありますが、CPU温度を標準機能だけで一律に確認できるわけではありません。

CPU温度を確認したい場合は、PCメーカーやマザーボードメーカーが提供する診断・監視ツール、BIOS/UEFIのハードウェアモニターなど、機種に合った方法を優先してください。

BIOS/UEFIを開くためだけに設定値を変更する必要はありません。温度確認が目的なら、設定を変更せず表示だけ確認します。

温度が高い場合に安全に確認できること

  • 吸気口・排気口がふさがれていないか
  • 布団・クッション・膝の上など吸気を妨げる場所で使っていないか
  • 排気口から風が出ているか
  • ファンから異音がしていないか
  • 外から見える範囲に大量のホコリが詰まっていないか

エアダスターで清掃する場合でも、分解経験がないPCを無理に開ける必要はありません。ファンを強制的に高速回転させるような吹き付け方や、液化ガスが噴き出す角度での使用は避けてください。

6. スタートアップアプリを確認する

Windows起動直後だけ遅い場合は、スタートアップアプリが多すぎないか確認します。

タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」では、Windowsへのサインイン時に自動起動するアプリを確認できます。

ただし、何でも無効にすればよいわけではありません。セキュリティソフト、クラウド同期、メーカーのハードウェア制御ツールなど、用途によって必要なものがあります。

自分でインストールしたアプリで、常時起動する必要がないことを確認できるものから見直します。

7. 再起動して一時的な高負荷か確認する

PCを長時間スリープだけで使い続けている場合、アプリやサービスの状態が不安定になっていることがあります。

重要な作業を保存したうえで一度「再起動」を行い、再起動後も同じ症状が出るか確認します。

再起動後すぐはWindows Updateやセキュリティ処理などが動くこともあるため、起動直後の数十秒だけを見て故障と判断しないようにします。

CPU・メモリ・ディスクの数値が高くないのに遅い場合

タスクマネージャー上では大きな負荷が見えないのに遅い場合、次の原因も考えます。

  • HDD・SSDの読み取りエラーや劣化
  • 空き容量不足
  • CPU・GPUの温度上昇による性能制限
  • 電源プランや省電力設定
  • 特定アプリやドライバーの不具合
  • ネットワーク待ちでアプリが遅く見える
  • 外付けHDD・NASなど外部ストレージの応答待ち
  • Windows Updateやバックグラウンド処理

「数値が高くない=PCは正常」とは限りません。遅くなる操作と条件を絞り込むことが重要です。

症状別の見分け方

症状 まず疑う場所
アプリを起動すると急に重い CPU・メモリ
複数アプリを開くと重い メモリ
ファイルを開くと固まる ディスク・ストレージ劣化
Windows起動直後だけ重い スタートアップ・更新・ディスク
時間が経つと遅くなる 温度・冷却・メモリ使用量
インターネット使用時だけ遅い ネットワーク・ブラウザ
HDDから異音がして遅い HDD故障を優先して疑う

セルフ診断でやってはいけないこと

  • 原因が分からないままレジストリを変更する
  • サービスを大量に無効化する
  • 名前が分からないプロセスを片っ端から終了する
  • ストレージ異常がある状態でCHKDSKを先に実行する
  • HDDから異音がするのに長時間ベンチマークを行う
  • バックアップなしで初期化・OS再インストールを行う
  • BIOS/UEFI設定を原因確認のために無闇に変更する

PCが遅い原因は、単純なアプリ負荷からストレージ故障まで幅があります。安全な確認から順番に進めることが重要です。

故障を疑った方がよいサイン

次のような症状がある場合は、単なる性能不足ではなくハードウェア故障も考えます。

  • HDDからカチカチ・ガリガリなど明らかな異音がする
  • SSDやHDDが認識されたり消えたりする
  • ファイルコピーでエラーが出る
  • ブルースクリーンや突然の再起動も増えている
  • PCが異常に熱く、ファンが回らない
  • 起動に数十分かかるようになった
  • SSDの正常性に警告が出ている

SSDの劣化が疑われる場合は、SSD寿命が近い時の挙動も確認してください。

よくある質問

CPU使用率100%ならCPUが故障していますか?

いいえ。CPU使用率100%は「CPUをほぼ使い切っている状態」を示しますが、それだけでCPU故障とは判断できません。まず、どのプロセスが負荷をかけているかを確認します。

メモリ使用率が80%なら増設した方がよいですか?

使用率だけで増設を決める必要はありません。普段使うアプリの構成、搭載容量、ページングの発生、実際に操作が遅くなっているかを合わせて判断します。不要なアプリを閉じて改善するなら、まずソフトウェア側の整理を優先します。

ディスク100%ならHDD・SSD故障ですか?

必ずしも故障ではありません。Windows Update、ウイルススキャン、同期処理などでも100%になることがあります。ただし、長時間続く、転送速度が極端に低い、異音・エラー・フリーズがある場合はストレージ障害を疑います。

CPU温度はタスクマネージャーで確認できますか?

WindowsのタスクマネージャーではCPU温度を標準で常に確認できるわけではありません。対応GPUではGPU温度が表示される場合があります。CPU温度はPCメーカーやマザーボードメーカーの診断・監視機能、BIOS/UEFIなどを利用する方が確実です。

PCが遅いときは初期化すれば直りますか?

ソフトウェア原因なら改善する場合がありますが、HDD・SSD劣化、メモリ不足、冷却不良などのハードウェア原因では初期化しても解決しません。データ消失を伴う可能性があるため、初期化は原因切り分けの最初に行う操作ではありません。

まとめ

PCが遅いときは、感覚だけで原因を決めず、タスクマネージャーでCPU・メモリ・ディスクのどこが詰まっているかを確認するのが第一歩です。

CPUが高ければ負荷をかけているプロセス、メモリが高ければアプリの使用量、ディスクが高ければ読み書きしているプロセスとストレージ状態を確認します。

どの数値も高くない場合は、空き容量、ストレージ劣化、温度・冷却、スタートアップ、ドライバーなどへ範囲を広げます。

異音、読み取りエラー、ストレージの認識不良、異常発熱などがある場合は、単なる「遅いPC」として無理に負荷をかけず、データ保全や修理を優先してください。

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