[記事公開日]2026/08/17
[最終更新日]2026/08/19
新品PCに古いPCのデータを移すときの安全な順番
新品PCを購入したら、古いPCにある写真、文書、デスクトップ、ブラウザーのお気に入り、メール、各種アプリのデータなどを移す必要があります。
このとき最も重要なのは、古いPCのデータをすぐ消さず、「コピー→新PCで確認→バックアップ→最後に旧PCを初期化」の順番を守ることです。
データ移行でよくある失敗は、古いPCから新PCへファイルを「移動」して途中でエラーになる、OneDriveですでに同期済みのファイルをもう一度コピーして重複する、メールや年賀状ソフトなどのアプリ固有データを見落とす、といったものです。
この記事では、Windows 11の新品PCへ古いPCのデータを安全に移すための準備、移行方法の選び方、確認すべきフォルダー、旧PCを初期化してよいタイミングまで順番に解説します。
結論:古いPCは「最後まで残す」
安全なデータ移行は、次の順番で進めるのがおすすめです。
- 古いPCが正常に起動するうちに重要データを確認する
- 古いPC側でバックアップを1つ作る
- 新品PCの初期設定・Windows Updateをある程度終わらせる
- 新品PCのOneDrive同期設定を確認する
- 移行方法を決める
- データは「移動」ではなく「コピー」する
- 新PCで写真・文書・動画などを実際に開く
- アプリ・メール・ブラウザーなどの移行を個別に確認する
- 新PC側でもバックアップを設定する
- 数日使って不足データがないか確認する
- 最後に古いPCを初期化・譲渡・処分する
新PCにファイルが見えた直後に古いPCを初期化しないことが、最も重要なポイントです。
最初に「何を移す必要があるか」を整理する
データ移行というと「ドキュメントと写真をコピーすれば終わり」と思われがちですが、実際にはPCの使い方によって対象が異なります。
| 種類 | 確認するもの |
|---|---|
| 一般ファイル | デスクトップ、ドキュメント、写真、動画、音楽、ダウンロード |
| クラウド | OneDrive、Google Drive、Dropboxなど |
| ブラウザー | お気に入り、履歴、保存パスワード、拡張機能 |
| メール | メール本文、アカウント設定、ローカル保存データ、アドレス帳 |
| Office | Word・Excelファイル、Outlookデータ、テンプレート、ライセンス |
| 業務・会計ソフト | 専用バックアップファイル、ライセンス、移行手順 |
| 年賀状ソフト | 住所録、デザイン、送受信履歴など |
| 写真・動画ソフト | 元画像だけでなくカタログ・編集情報 |
| ゲーム | クラウドセーブ、ローカルセーブ、ランチャー設定 |
| 認証情報 | Microsoftアカウント、各サービスのID・パスワード、多要素認証 |
特にアプリ固有データは、普通のファイルコピーだけでは移行できない場合があります。提供元が「バックアップ」「エクスポート」「PC移行」機能を用意しているソフトは、その公式手順を優先してください。
1. 古いPCで最初にバックアップを作る
新PCへのコピーを始める前に、古いPCの重要データを別の場所へバックアップしておくと安全です。
バックアップ先の例:
「新PCへ移す作業」そのものをバックアップの代わりにしないことが重要です。
たとえば古いPCのSSDが劣化していた場合、コピー途中に故障する可能性があります。先に重要ファイルだけでも別媒体へ確保しておけば、新PCへの移行作業中に問題が起きても元データを失いにくくなります。
どのデータを優先すべきか迷う場合は、どのファイルを優先してバックアップすべきですか?も参考にしてください。
2. 古いPCが不安定なら「整理」より先にデータ退避する
古いPCが次のような状態なら、不要ファイル整理やWindows Updateより先に重要データを退避してください。
故障しかけているストレージに対して、大量の整理・重複削除・最適化などを行うと負荷を増やす可能性があります。
重要:古いPCのストレージ故障が疑われる場合は、「きれいに整理してから移行」ではなく、失いたくないファイルを優先して別媒体へコピーしてください。データ復旧が必要な状態では、初期化・フォーマット・書き込みを増やす操作を避けます。
3. 新品PCはデータ移行前に基本設定を済ませる
新品PC側では、すぐに大量データをコピーするのではなく、まず基本動作を確認します。
- Windowsの初期設定
- 正しいMicrosoftアカウントでサインイン
- BitLocker回復キーの確認
- Wi-Fi / 有線LANの動作確認
- Windows Update
- メーカー公式の重要な更新
- SSDの空き容量確認
新品PCの初期設定全体は、Windows 11の新品PCを買ったら最初にやる設定|バックアップと回復キーを優先で解説しています。
購入直後に初期不良が見つかる可能性もあるため、数百GBのデータ移行を始める前に、Wi-Fi、音声、USB、画面、キーボードなど基本機能が正常か確認しておくと安心です。
4. OneDriveの同期状態を先に確認する
古いPCと新PCで同じMicrosoftアカウントを使う場合は、OneDriveが最初からデータ移行の一部を担っている可能性があります。
たとえば古いPCで次のフォルダーをOneDriveへバックアップしていた場合、新PCへ同じMicrosoftアカウントでサインインすると、ファイルが自動的に表示されることがあります。
- デスクトップ
- ドキュメント
- ピクチャ
- OneDriveフォルダー内に保存したファイル
この状態で古いPCから同じファイルをUSB経由でもう一度コピーすると、重複や同期の混乱につながる場合があります。
データ移行前に、新PCのOneDrive設定とWeb版OneDriveに何が保存されているか確認してください。
詳しくは、新品PCでOneDrive同期を始める前に確認したいフォルダー設定を先に確認することをおすすめします。
5. データ移行方法を選ぶ
Windows PC間のデータ移行では、現在主に次の方法があります。
| 方法 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| Windows BackupのPC間転送 | 対応するWindows PC同士を同じネットワークで直接移行 | 対応条件あり。アプリ本体や保存パスワードなどは移行されない |
| OneDrive | 写真・文書などをクラウド経由で移す | クラウド容量とインターネット回線が必要 |
| 外付けSSD / HDD | 大量データを手動で確実にコピーしたい | コピー漏れ・アプリ固有データに注意 |
| アプリ固有の移行機能 | 会計・年賀状・メールなど専用データ | 提供元の公式手順を使う |
1つの方法だけに統一する必要はありません。
たとえば「一般ファイルはOneDrive」「動画は外付けSSD」「会計ソフトは専用バックアップ」のように、データの種類ごとに方法を分ける方が安全な場合があります。
Windows BackupのPC間転送を使う方法
Microsoftは現在、Windows Backupアプリを使って古いPCと新品PCを直接ペアリングし、ファイルや設定を移す機能を案内しています。
Microsoft公式:Transfer your files and settings to a new Windows PC
Microsoftの現在の説明では、古いPCと新PCを同じWi-FiまたはLANネットワークへ接続し、古いPC側のWindows Backupアプリから「新しいPCへ情報を転送する」機能を開始します。
転送中は両方のPCを電源へ接続しておくことも案内されています。
PC間転送で移るもの
Microsoftの現在の案内では、対象として選択した文書、写真、動画などのファイルを転送できます。
一方で、次のようなものは転送対象外です。
- Program FilesやWindowsシステムファイル
- 古いPCにインストールされているアプリ本体
- 保存済みパスワードやサインイン資格情報
- OneDriveファイル
- 一部の暗号化されたドライブ上のデータ
OneDriveファイルは新PCで同じOneDriveへサインインして利用するため、PC間転送では重複してコピーしない仕組みです。
アプリ本体は移行されないため、新PC側で必要なアプリを再インストールする必要があります。
対応条件を確認する
このPC間転送機能にはWindowsバージョンやCPUアーキテクチャなどの対応条件があります。
Microsoftの現在の案内では、旧PCはWindows 10またはWindows 11、新PCは対応するWindows 11環境が必要です。また、現時点では主にIntel / AMD搭載PCが対象とされています。
機能が表示されない場合は、古いPCを最新の累積更新へ更新するようMicrosoftが案内しています。
PCによって画面が出ないこともあるため、表示されない場合はOneDriveや外付けストレージを使った移行へ切り替えれば問題ありません。
OneDriveで移行する方法
Microsoftは、OneDriveを使って古いPCから新PCへファイルを移す方法も案内しています。
Microsoft公式:Move files to a new Windows PC using OneDrive
基本的な流れは次のとおりです。
- 古いPCでOneDriveへサインインする
- 移したいファイル・フォルダーをOneDriveへ同期する
- Web版OneDriveでアップロード完了を確認する
- 新品PCで同じMicrosoftアカウントへサインインする
- エクスプローラーまたはOneDriveからファイルへアクセスする
OneDriveを使えばUSBメモリなどを使わず移行できますが、クラウド容量とインターネット回線が必要です。
写真・動画が数百GBある場合は、外付けSSDの方が早く移せる場合があります。
Windows Backupのクラウドバックアップも利用できる
Windows Backupでは、デスクトップ、ドキュメント、ピクチャ、ビデオ、ミュージックなどをOneDriveへバックアップできるほか、Windows設定や一部のアプリ情報もMicrosoftアカウントへ保存できます。
Microsoft公式:Back up and restore with Windows Backup
新PCのセットアップ時に同じMicrosoftアカウントでサインインすると、以前のPCのバックアップを選択して一部の設定を復元できます。
ただし、Microsoftの説明では、アプリのピンや一覧情報が復元されても、すべてのデスクトップアプリ本体がそのままコピーされるわけではありません。Microsoft Storeアプリは再取得できる場合があり、StoreにないアプリはWebなどからインストーラーを再入手する必要があります。
外付けSSD / HDDで移す方法
クラウド容量が不足している、動画など大容量データが多い、手元でファイルを確認しながら移したい場合は、外付けSSD / HDDが分かりやすい方法です。
Microsoftも新しいWindows PCへのファイル移行方法として、OneDriveのほか外部ストレージを案内しています。
Microsoft公式:Move your files to a new Windows PC
基本手順:
- 外付けSSD / HDDを古いPCへ接続する
- 移したいフォルダーを外付けストレージへコピーする
- コピー完了後、いくつかのファイルを外付けストレージから直接開いて確認する
- 「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」を実行する
- 外付けストレージを新PCへ接続する
- 新PCの保存先へコピーする
- コピー後に写真・文書・動画を実際に開く
古いPCから外付けSSDへドラッグするときに、元データを消す「移動」ではなく「コピー」になっていることを確認してください。
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大容量データをPC間で移す場合:
-
外付けSSD USB 1TB:
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Yahoo!ショッピングで検索
必要容量は古いPCから移したいデータ量より余裕のあるものを選んでください。新旧PC双方に接続できるUSB端子・ケーブルであることも確認します。
USBメモリで移してもよい?
数GB程度の文書だけならUSBメモリでも移行できます。
ただし、写真・動画など大容量データの移行では、容量・速度・耐久性の面から外付けSSD / HDDの方が扱いやすい場合があります。
また、USBメモリを「唯一のバックアップ」にするのはおすすめしません。
重要データの移行では、古いPC、新PC、外付けストレージなど、移行完了まで複数のコピーが存在する状態を保つ方が安全です。
デスクトップだけ見て「全部移った」と判断しない
ユーザーが保存しているファイルはデスクトップだけではありません。
古いPCで次のフォルダーを確認してください。
- デスクトップ
- ドキュメント
- ピクチャ
- ビデオ
- ミュージック
- ダウンロード
- OneDrive
- 自分でCドライブ・Dドライブに作ったフォルダー
- 外付けHDD / SSD
特にDドライブへ写真や仕事データを保存しているPCでは、Cドライブのユーザーフォルダーだけをコピーすると漏れます。
Windows BackupのPC間転送を使う場合も、転送前に表示されるファイル・フォルダー一覧を確認し、必要なドライブやフォルダーが選択されているか確認してください。
「ダウンロード」フォルダーは必要なものだけ確認する
ダウンロードフォルダーには、重要ファイルと不要なインストーラーが混在していることがあります。
たとえば次のようなものです。
- PDF・資料
- 購入したデータ
- 画像
- 圧縮ファイル
- アプリのインストーラー
- 一時的に保存したファイル
古いインストーラーは新PCでは最新版を公式サイトから再ダウンロードした方がよいことがあります。
ただし、自分で作成したファイルや再入手できないデータが混ざっていないか確認してから整理してください。
アプリは「フォルダーをコピー」しても移行できないことが多い
古いPCの C:\Program Files を新PCへコピーしても、通常はアプリ移行にはなりません。
Windowsアプリは、インストール時に次のような情報を登録する場合があります。
- レジストリ
- サービス
- ドライバー
- 共有ランタイム
- ライセンス認証情報
- ユーザープロファイル内の設定
そのため、新PCではアプリの提供元やMicrosoft Storeから再インストールするのが基本です。
Windows BackupのPC間転送についても、Microsoftは古いPCにインストールされたアプリ自体は転送されないと案内しています。
アプリのライセンスを移行前に確認する
有料ソフトでは、旧PCでライセンス解除・サインアウトが必要な場合があります。
例:
- Microsoft 365 / Office
- Adobe製品
- 会計ソフト
- CAD
- 動画編集ソフト
- セキュリティソフト
- 年賀状ソフト
「1台まで」「2台まで」など利用台数制限がある製品では、旧PC側の認証解除を行ってから新PCへ入れる場合があります。
提供元の公式「PC変更」「ライセンス移行」「再インストール」手順を確認してください。
メールは利用方式によって移行方法が違う
メールデータは、どのメールサービス・ソフトを使っているかで移行方法が変わります。
Webメール・IMAP
Outlook.com、Gmailなどクラウド側にメールが保存されるサービスやIMAP方式では、新PCで同じアカウントを設定するとメールが再同期される場合があります。
ローカル保存データ
OutlookのPST、古いメールソフトのローカルフォルダー、POPで受信したメールなどは、PC内にしかデータがない場合があります。
この場合、普通のドキュメントコピーでは漏れることがあります。
メールソフト提供元のエクスポート・インポート手順を確認してください。
ブラウザーは同期を使うと移行しやすい
Microsoft Edge、Google Chromeなどでは、アカウントへサインインして同期を有効にすると、お気に入りなどを新PCへ同期できる場合があります。
Microsoft Edgeについては、Windows Backupとは別にEdgeへサインインし同期を有効にすることで、対応するブラウザー情報を複数端末で利用できます。
ただし、保存パスワードなど重要な認証情報は、利用中のブラウザー・アカウントの同期設定を確認してください。
Windows BackupのPC間転送では、Microsoftは保存済みパスワードやサインイン資格情報を転送対象外としています。
年賀状・会計・業務ソフトは「専用バックアップ」を優先する
この種類のソフトで最も危険なのは、データファイルの場所を推測して手動コピーすることです。
住所録や会計データは、見えているファイル以外に設定・付属データがあることがあります。
可能なら古いPC側でソフトを起動し、次のメニューを探してください。
- バックアップ
- エクスポート
- データ保存
- PC移行
- 引っ越し
作成したバックアップファイルを新PCへコピーし、新PC側のソフトで「復元」「インポート」を行うのが基本です。
バージョンが古すぎてWindows 11へ対応しない場合もあるため、新PCへ移す前にソフト提供元の対応OSを確認してください。
写真管理・動画編集ソフトは「元ファイル+管理情報」を確認する
写真や動画の元ファイルをコピーしただけでは、編集内容、アルバム、タグ、カタログ、プロジェクト情報などが移らないソフトがあります。
写真管理・動画編集ソフトを使っている場合は、次を確認してください。
- 元画像・元動画の保存場所
- カタログ・ライブラリ
- プロジェクトファイル
- 素材フォルダー
- プリセット
- ライセンス
大量データの場合、まず元データを安全にコピーした後、アプリの公式移行手順で管理情報を移す方が安全です。
OneDriveファイルは「見えている=ローカル保存済み」とは限らない
古いPCのOneDriveで青い雲マークが付いているファイルは、オンライン専用でPC内に実体がない場合があります。
このファイルは新PCへ同じOneDriveアカウントでサインインすれば再表示できます。
外付けSSDへ完全なコピーを作りたい場合は、必要なファイルを古いPCへダウンロードしてからコピーする必要があります。
OneDriveの雲・チェックマークについては、新品PCでOneDrive同期を始める前に確認したいフォルダー設定を参照してください。
BitLocker暗号化された別ドライブにも注意する
古いPCにCドライブ以外のBitLocker暗号化ドライブがある場合は、そのドライブ内のデータも確認してください。
Windows Backupの現在のPC間転送機能では、MicrosoftはBitLockerで暗号化されたドライブを転送対象外として案内しています。
ただし、移行のためだけにBitLockerを急いで解除する必要はありません。
古いPCで通常どおりドライブへアクセスできているなら、必要なファイルをOneDriveや外付けストレージなどへコピーする方法を検討してください。
暗号化設定を変更する場合は、事前にBitLocker回復キーを確認してから行います。
ファイル名・パスが長すぎるとコピーに失敗することがある
大量データを手動コピーすると、一部のファイルだけエラーになる場合があります。
原因例:
- ファイル名が非常に長い
- フォルダー階層が深い
- アクセス権の問題
- 使用中のファイル
- 破損ファイル
- 外付けストレージのファイルシステム制限
コピー中にエラーが出た場合は、すべて完了したと思わず、スキップされたファイル名を記録してください。
重要なファイルなら個別に開けるか確認し、別の保存先へコピーできるか試します。
新PCのSSD空き容量を先に確認する
旧PCより新PCのSSD容量が小さい場合、すべてのファイルをローカルへ移せないことがあります。
MicrosoftのWindows Backup PC間転送機能でも、新PCの空き容量が不足する場合は、転送対象から一部のフォルダーを外す必要があると案内されています。
「設定」→「システム」→「ストレージ」
で空き容量を確認してください。
写真・動画が大容量なら、次のような分け方もできます。
- 日常的に使うデータ:新PC内蔵SSD
- 重要な文書:OneDrive+PC
- 大量の動画・過去写真:外付けSSD / HDD
- バックアップ:別の外付けストレージ
コピー後は「ファイル数」だけでなく実際に開く
移行完了後は、フォルダーが存在することだけで安心しないでください。
次のファイルをいくつか実際に開いて確認します。
- Word・Excel文書
- JPEG・RAW写真
- 動画
- 圧縮ファイル
- 業務ソフトのバックアップファイル
大切なデータは、古いPCと新PCのファイルサイズ・フォルダー容量を比較するのも有効です。
コピーエラーや破損があると、ファイル名だけ存在していても正常に開けない場合があります。
新PCでアプリを入れてからデータを復元する
アプリ固有データは、先に新PCへ対応版アプリをインストールし、そのアプリの「インポート」「復元」機能で読み込むのが基本です。
古いPCと新PCでアプリのバージョンが大きく違う場合は、データ変換が必要になることがあります。
特に業務ソフトでは、古いデータを新バージョンへ変換すると旧バージョンで開けなくなる場合があります。
変換前のバックアップを必ず残してください。
新PC側のバックアップを設定してから旧PCを消す
新PCへデータが移ったら、それで終了ではありません。
新PC側で今後のバックアップを設定します。
選択肢:
- Windows Backup / OneDrive
- 外付けSSD / HDD
- ファイル履歴
- NAS
- アプリ独自のバックアップ機能
Windowsでのバックアップ方法全体は、Windowsでバックアップを取る方法は?も参考になります。
移行作業中だけ3コピーあっても、古いPCを処分した瞬間に新PC1台だけになると、SSD故障時にデータを失う可能性があります。
古いPCを初期化してよいチェックリスト
古いPCを売却・譲渡・処分する前に、次の項目をすべて確認してください。
| 確認項目 | 完了条件 |
|---|---|
| 一般ファイル | デスクトップ・ドキュメント・写真・動画などが新PCにある |
| ファイル確認 | 重要ファイルを実際に開ける |
| Dドライブ等 | ユーザーフォルダー以外の保存先も確認済み |
| OneDrive | 同期完了・アカウント・フォルダーを確認済み |
| メール | 必要なメール・アドレス帳を確認済み |
| ブラウザー | お気に入りなど必要情報を確認済み |
| 業務ソフト | データ復元と動作確認が完了 |
| ライセンス | 新PCで必要アプリの認証が完了 |
| 新PCバックアップ | 別媒体またはクラウドへバックアップ済み |
| 使用確認 | 数日使い、移行漏れがないことを確認 |
1つでも不明な項目がある場合は、古いPCの初期化を急がない方が安全です。
古いPCを売却・譲渡するときは最後に初期化する
データ移行とバックアップが完全に確認できた後、古いPCを他人へ渡す場合はWindowsのリセットなどを使って個人データを削除します。
ただし、初期化を始めると元のデータへ戻れなくなる可能性があります。
MicrosoftはPCを売却・譲渡する前に、必要なデータをバックアップしたうえでデバイスをリセットする方法を案内しています。
初期化前には、Microsoftアカウント、BitLocker、Officeや各種アプリのライセンスなども確認してください。
重要:「新PCにたぶん全部ある」という状態で古いPCを初期化しないでください。重要ファイルを実際に開き、新PC側のバックアップまで完了したことを確認してから実行します。
古いPCのSSD / HDDを取り出して新PCへつなぐ方法は?
古いPCが故障してWindowsが起動しない場合、ストレージを取り外してUSB変換アダプターや外付けケースへ入れ、新PCからデータを読み取る方法があります。
ただし、これは通常のデータ移行より難易度が上がります。
- 古いストレージが2.5インチ SATAかM.2 SATAかNVMeか
- BitLocker暗号化されていないか
- ストレージ自体が故障していないか
- PC分解で保証や破損リスクがないか
これらを確認する必要があります。
古いPCが正常に起動するなら、分解せずOneDriveや外付けSSDへコピーする方法を優先してください。
やらない方がよいこと
データ移行では次の操作を避けると、データ消失リスクを減らせます。
- 最初から古いPCのファイルを「移動」する
- コピー完了前に古いPCのファイルを削除する
- OneDriveの同期状態を確認せずデスクトップを丸ごと再コピーする
- Program Filesをそのままコピーしてアプリ移行しようとする
- 業務ソフトのデータ保存場所を推測してコピーする
- 古いPCのストレージ異常があるのに大量整理を続ける
- 新PCでファイルを確認せず古いPCを初期化する
- バックアップが新PCの内蔵SSDだけの状態で旧PCを処分する
移行方法の選び方
| 状況 | おすすめ方法 |
|---|---|
| Windowsの対応機能でまとめて移したい | Windows BackupのPC間転送を確認 |
| OneDriveを普段から使っている | 同じMicrosoftアカウントでOneDrive同期 |
| 写真・動画が数百GBある | 外付けSSD / HDD |
| インターネットが遅い | 外付けSSD / HDD |
| 会計・年賀状・業務ソフト | ソフト提供元のバックアップ・移行機能 |
| 古いPCのSSDが故障気味 | 重要データを優先して別媒体へ退避 |
| 旧PCが起動しない | ストレージ状態を確認し、必要ならデータ復旧として対応 |
よくある質問
古いPCのCドライブを丸ごと新PCへコピーすれば移行できますか?
おすすめできません。Windowsシステム、Program Files、ドライバーなどは単純コピーでは新PCへ移行できません。写真・文書などの個人ファイルはコピーし、アプリは新PCへ正式に再インストールしてください。
Windows Backupならアプリも全部移りますか?
すべてのアプリ本体がそのままコピーされるわけではありません。MicrosoftのPC間転送機能では、古いPCにインストール済みのアプリは転送対象外です。Windows Backupのクラウド復元ではアプリ情報やピンが復元される場合がありますが、必要に応じてMicrosoft Storeや提供元サイトから再インストールします。
OneDriveに全部見えていれば移行完了ですか?
OneDrive対象のファイルについては移行できている可能性がありますが、メールのローカルデータ、業務ソフト、Dドライブ、OneDrive外のフォルダーなどが残っていないか確認してください。また青い雲マークのオンライン専用ファイルは、新PCのSSDへ完全ダウンロードされているわけではありません。
外付けSSDへコピーしたら古いPCのデータを消してよいですか?
まだ消さない方が安全です。外付けSSDのデータを新PCへコピーし、新PCで重要ファイルが開くことを確認し、新PC側のバックアップまで完了してから古いPCを消去してください。
アプリの設定も手動でコピーできますか?
アプリによります。AppDataなどに設定が保存されるソフトもありますが、手動コピーでは正常に動かない場合があります。提供元の「設定エクスポート」「バックアップ」「PC移行」機能があればそれを優先してください。
古いPCがWindows 10でも新しいWindows 11 PCへ移せますか?
ファイルはOneDriveや外付けストレージで移せます。Microsoftの現在のWindows Backup PC間転送も、対応条件を満たす環境では旧PCがWindows 10またはWindows 11、新PCが対応するWindows 11で利用できます。機能が表示されない場合は別方法を使って問題ありません。
移行中に同じファイルがあると表示されたら全部上書きしてよいですか?
一括上書きは慎重に行ってください。新PC側の方が新しいファイルだったり、OneDriveから同期された別バージョンだったりする可能性があります。更新日時・ファイルサイズを確認し、不明なら両方残して後で比較する方が安全です。
古いPCはいつ初期化するのが安全ですか?
一般ファイル、OneDrive、メール、ブラウザー、業務ソフトなどの移行を確認し、新PC側のバックアップも完了した後です。できれば新PCを数日使い、必要なファイルが不足していないことを確認してから初期化してください。
まとめ
新品PCへのデータ移行で最も大切なのは、「早く古いPCを片付けること」ではなく、元データを残したまま新PCへ安全にコピーし、確認後にバックアップを作ることです。
- 移行前に古いPCの重要データをバックアップする
- 古いPCが不安定なら整理よりデータ退避を優先する
- 新品PCは基本動作・Windows Update・BitLocker確認を先に行う
- OneDriveで既に同期済みのファイルを確認する
- Windows BackupのPC間転送、OneDrive、外付けSSDを用途で使い分ける
- データは「移動」ではなく「コピー」する
- Program Filesをコピーしてもアプリ移行にはならない
- メール、年賀状、会計、業務ソフトは専用移行手順を確認する
- コピー後は重要ファイルを実際に開いて確認する
- 新PC側のバックアップを作ってから旧PCを処分する
- 古いPCの初期化は最後に行う
古いPCをしばらく残しておけば、移行漏れに気付いてもやり直せます。新PCで必要なファイル・アプリ・設定が揃い、バックアップまで確認できた時点で、初めて古いPCの初期化や売却・処分へ進みましょう。
