[記事公開日]2025/03/21
増設したメモリが認識されないときのチェックポイント
トラブルの概要
パソコンの動作を高速化する目的でメモリを増設したにもかかわらず、BIOSやWindows上で認識されない、容量が増えていないといったトラブルが発生することがあります。物理的な不具合から設定ミスまで、原因はさまざまです。
よくある状況
この記事では、増設したメモリが認識されないときに確認すべきポイントと対処法を解説します。
主な原因
ソフトウェア関連の原因
BIOS設定の制限(リマップ無効化など)
Windowsの物理メモリ制限設定(msconfig)
OSの上限(32bit OSの制限)
メモリとOSの互換性(ECC/Registeredなど)
ドライバやファームウェアの不整合
ハードウェア関連の原因
メモリの取り付けミス・接触不良
メモリスロットの故障や端子汚れ
メモリの不良・相性問題
マザーボード側のメモリ容量制限
異なる速度や規格の混在(DDR3とDDR4など)
チェックポイントと対処法
もくじ [閉じる]
メモリの取り付け状態を確認
手順:
- 電源を切って、バッテリーやACアダプターを外す
- メモリを一度抜いてから奥までしっかり差し込む
- スロットの左右のラッチが「カチッ」と固定されているか確認
接触が甘いだけで認識されないことはよくあります!
スロットごとに単体チェックを行う
手順:
- 1枚だけを1スロットずつ差し替えて電源を入れる
- 認識されるスロットとそうでないスロットを確認
スロットの不良か、メモリ側の問題かを切り分けられます
BIOSでメモリが認識されているか確認
手順:
- 起動時に「F2」や「DEL」などでBIOSに入る
- 「Memory Information」などの項目で容量やスロット情報を確認
BIOS上で認識されていなければ、ハードウェアの問題の可能性大
Windowsの物理メモリ制限設定を確認
手順:
- Windows + R →「msconfig」→「ブート」タブ
- 「詳細オプション」を開いて「最大メモリ」のチェックを外す
制限がかかっていると、物理的には認識されても使用できません
32bit OSかどうかを確認(最大4GBまで)
手順:
- 「設定」→「システム」→「バージョン情報」を確認
- 「システムの種類」が「32ビット オペレーティングシステム」の場合、上限は約4GBです
64bit版に変更しないと増設の効果が発揮されません
まとめ
メモリの正しい取り付け | 差し込み不良、左右のラッチ固定の確認 |
スロット別の動作確認 | スロット不良かメモリ不良かを切り分け |
BIOSでの認識確認 | BIOS上でも認識されないなら物理的な問題を疑う |
msconfigのメモリ制限解除 | ソフト設定で使用容量が制限されていないか確認 |
32bit OSの確認 | OSの仕様で制限がかかっている場合、64bit化を検討 |
これらを試しても解決しない場合は、メモリの交換やマザーボード診断、専門業者への相談も選択肢となります。
関連リンク
他のトラブル解決法もぜひチェックしてください!