[記事公開日]2025/03/21
CPUが認識されないときの原因と対処法
トラブルの概要
パソコンの電源を入れても起動しない、BIOS上にCPUが表示されない、CPUファンは回るが画面が映らないといった症状がある場合、CPUが正しく認識されていない可能性があります。CPUはパソコンの中核パーツであるため、認識されない状態では何も始まりません。
よくある状況
- 電源は入るが画面は真っ暗(BIOSも起動しない)
- CPUファンは回るがPOST音が鳴らない
- 新しいCPUに交換後、動作しない
- 冷却ファンは動作していてもシステムが停止状態
この記事では、CPUが認識されないときに考えられる原因とその対処法を解説します。
主な原因
ソフトウェア・設定関連の原因
BIOSバージョンがCPUに対応していない
BIOS設定の異常(OC設定など)
マザーボードのCMOS情報異常
ファームウェアの更新失敗
マザーボードが対応するCPU世代と一致していない
ハードウェア関連の原因
CPUの取り付け不良
ソケットピンの曲がりや破損
マザーボードの故障
CPU自体の初期不良や静電破壊
電源ユニットがCPUに必要な出力を供給できていない
対処方法
CPUの取り付け状態を確認
手順:
- 電源を切り、放電してからCPUクーラーを取り外す
- CPUをソケットから一度取り外す
- 向きとピンの状態を確認し、正しく装着する
- クーラーを再度しっかり取り付ける
わずかなズレでも認識されないことがあります
ソケットのピンに曲がりや破損がないかチェック
手順:
- ソケット側のピンをルーペなどで目視確認
- 曲がっているピンがあれば慎重に修正(難易度高)
特にLGAソケットではピン曲がりがよくあるトラブルです
BIOSの対応状況を調べて更新
手順:
- マザーボードの型番を確認
- メーカーサイトでCPU対応表とBIOSバージョンを確認
- 対応BIOSが必要な場合は旧CPUで更新、またはFlashback機能を使う
新しいCPUを使う場合、BIOS非対応で起動しないことがあります
CMOSクリアを実行
手順:
- CMOS電池を外して10分以上放置、またはジャンパでクリア
- 初期状態で再起動して確認
BIOS設定リセットで認識されるケースもあります
電源ユニットと他パーツを確認
手順:
CPUに十分な電力が供給されていないと起動できません
まとめ
CPUの取り付け確認 | わずかなズレや固定ミスで動作しないことがある |
ソケットのピンチェック | LGA方式では特にピン曲がりに注意 |
BIOSの対応状況と更新 | 非対応BIOSでは認識されず、アップデートが必要な場合もある |
CMOSクリアの実行 | 設定値のリセットで復旧するケースもある |
電源・構成の確認 | 最小構成での起動や電源不足が原因になっていないかを確認 |
上記をすべて試しても改善しない場合は、マザーボードやCPU自体の不良を疑い、専門業者への診断相談を検討しましょう。
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