[記事公開日]2025/03/25
光学メディア(DVD/Blu-ray)をバックアップに使うのは有効ですか?
概要
USBやクラウドストレージが主流となった現在でも、DVDやBlu-rayといった光学メディアは一部の用途でバックアップ手段として利用されています。光学メディアは書き込み後のデータが変更されない特性を持ち、長期保存向けとされてきましたが、メリットとデメリットを理解した上で使うことが重要です。
光学メディアの種類と基本情報
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DVD-R/DVD+R:容量約4.7GB/片面
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DVD-R DL:容量約8.5GB(2層)
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BD-R(Blu-ray):容量25GB(1層)/50GB(2層)
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書き込み形式:追記型(R)/書き換え型(RW)
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光学メディアをバックアップに使うメリット
1. 書き換え不可でデータ改ざんの心配が少ない
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一度書き込むと上書きできないため、保存性に優れる
2. 長期保存に適している
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適切な保管環境で10年〜30年の保存も可能とされる
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湿気・温度・紫外線などに注意すれば経年劣化を抑えられる
3. 単価が安く、メディアとしての導入コストが低い
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数十円〜数百円/枚で入手可能
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配布用・アーカイブ用にも適している
デメリットと注意点
1. 容量が小さい
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大容量ファイルには不向き(動画ファイルの分割保存が必要)
2. 書き込み/読み込み速度が遅い
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HDDやSSDに比べて大幅に劣る
3. 光学ドライブが必要
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最近のPCではドライブ非搭載が主流で、外付けドライブが必要な場合も
4. 劣化・読み取りエラーのリスク
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メディア品質や保存状態によっては数年で読み取り不良が発生することも
光学メディアのバックアップ活用例
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大切な写真や文書の「アーカイブ保存」用
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変更されては困る契約書類などの保管
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メディア配布用(企業資料・同人作品など)
比較表:DVD/Blu-ray vs 他のバックアップ手段
特徴 | 光学メディア(DVD/BD) | HDD/SSD/クラウドなど |
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容量 | 小(4.7GB〜50GB) | 大(数百GB〜数TB) |
書き込み速度 | 遅い | 高速 |
再書き込み | 不可(Rタイプ) | 可 |
保存耐久性 | 良好(保存状態による) | HDDは故障リスク、クラウドはサービス依存 |
機材コスト | 低い(メディア自体は安価) | デバイスにより変動 |
機材の入手性 | 光学ドライブが必要/搭載PCが減少中 | 汎用性が高く、機材入手が容易 |
活用のポイント
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頻繁に読み書きする用途には不向き
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「長期保存」「配布用」「物理的な証拠保存」などには向いている
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ドライブやメディアの品質にも注意し、複製を複数用意するとより安心
光学メディアは今でも“目的次第では有効”なバックアップ手段です。メイン用途ではなく、補完的・アーカイブ的に活用しましょう。
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