[記事公開日]2025/05/28
WindowsXPで「ご迷惑をおかけしております」画面から進まない場合の対処法|再起動ループ・選択画面停止の原因と対策
WindowsXPが起動時に「ご迷惑をおかけしております。Windowsが正しく開始されませんでした。」というメッセージと共に、セーフモードや通常起動の選択画面で止まってしまうことがあります。
何度選んでも先に進まなかったり、どれを選んでも再起動が繰り返されたりと、いわゆる“起動不能状態”に陥るこのトラブルは、XP時代には非常に多くのユーザーが経験しました。
本記事では、「ご迷惑をおかけしております」画面から先に進まない症状について、原因の切り分けから具体的な復旧手順までを、初心者でも分かるよう丁寧に解説します。
もくじ
症状の概要と表示される画面
このエラーメッセージは、XPが正常にシャットダウンされなかった際や、システムエラー・電源断があった際に表示されます。
表示される選択肢:
ここでどれを選んでもフリーズしたり、再起動を繰り返す場合、Windowsが起動に必要なシステム構成情報を読み込めない状態になっていると考えられます。
主な原因と対処法
1. システムファイルの破損
不完全なシャットダウンや強制終了、ウイルス感染などにより、WindowsXPのシステムファイルが破損すると、どの起動モードを選んでも読み込みに失敗してループに陥ります。
🔧 対処法:XPのインストールCDを用意し、回復コンソールから修復作業を行います。
回復コンソールでの手順:
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CDから起動し、「R」キーを押して回復コンソールへ
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管理者パスワードを入力(無ければそのままEnter)
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以下のコマンドを順に実行:
chkdsk /r
fixboot
fixmbr
exit
🛑 注意点:HDDに物理障害がある場合、chkdskの実行で症状が悪化する場合があります。データが必要であれば、事前にHDDを取り出して別PCで確認することも検討してください。
2. 起動構成情報(boot.ini)の破損
WindowsXPのブート構成はboot.iniというテキストファイルに依存しています。このファイルが壊れている場合、起動に必要なパーティション情報を読み込めず、ループに陥ります。
📁 対処法:回復コンソールで以下のコマンドを使用
bootcfg /rebuild
→ 起動可能なWindowsインストールを再検索して、boot.iniを再作成します。
3. セーフモード含むすべての選択肢が使えない場合
セーフモードですら進まない場合は、より深刻なファイルシステムの損傷、またはドライバの競合・HDDのセクタ不良などが疑われます。
🧰 対応案:
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回復コンソールでのコマンド修復(前述)
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HDDを取り外して別PCに接続し、重要なデータを先にバックアップ
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バックアップ後、クリーンインストールを視野に入れる
自力対応時の注意点
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回復コンソールは黒い画面+キーボード入力での操作になるため、慎重に入力する
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XPインストールCDが手元にない場合、作成や入手には別のPCが必要
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HDDが完全に壊れている場合、修復よりもデータ救出を優先すること
まとめ:「ご迷惑をおかけしております」から進まないときは
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どの選択肢も効かない=システムまたはHDDが破損している可能性大
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XPインストールCDから回復コンソールを試す(fixboot・fixmbr・chkdsk)
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boot.iniの再構築(bootcfg /rebuild)も忘れずに
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起動できなければ、HDDを外してデータ救出を優先
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状況に応じて、再インストールか専門業者の検討も必要
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