[記事公開日]2025/06/05
外付けHDDのウイルススキャンを実行する方法と注意点
もくじ
はじめに
外付けHDDは便利なデータ保存手段ですが、ウイルスに感染すると大切なファイルを破損したり、接続したPCにまで被害が広がる可能性があります。特に他人とHDDを共有したり、公共のPCに接続した経験がある場合、ウイルス感染のリスクは高まります。
本記事では、外付けHDDに対してウイルススキャンを実行する方法をWindows/Mac両対応で詳しく解説し、実行前後の注意点や誤検出への対処、感染時の対応方法まで網羅してお届けします。
🔍 ウイルススキャン前の準備
✅ 安全なスキャン環境を整える
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オンライン接続が不要な場合はオフラインでスキャンを実行
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他の外部デバイス(USB、SDカードなど)は取り外しておく
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スキャン対象外のドライブを明示的に除外設定しておく(時間短縮)
✅ 最新のウイルス定義に更新
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セキュリティソフトが古いままだと新種のウイルスを検出できません。
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スキャン前に必ずウイルス定義ファイルをアップデートしましょう。
💻 Windowsでのウイルススキャン手順
✅ Windows Defenderを使用する方法
※マルウェアが検出された場合は「隔離」または「削除」の選択肢が表示されます。
✅ 他社製セキュリティソフトを使う場合
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ESET、カスペルスキー、Bitdefender、ノートン、Avastなど主要ソフトの多くは右クリックスキャンに対応
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インストール済みソフトを開いて「カスタムスキャン」→該当のHDDを選択
✅ スキャンログを保存しておく
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スキャン結果はログに保存しておくと、再感染時や復旧対応に役立ちます
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Windows Defenderの履歴は「セキュリティの履歴」から確認できます
🍏 Macでのウイルススキャン手順
macOSには標準でウイルス対策機能がありませんが、以下のような無料・有料ソフトを活用できます。
✅ 代表的なセキュリティソフト
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Malwarebytes for Mac(無料スキャン可)
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Avast Security for Mac(無料)
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Bitdefender Antivirus for Mac(有料)
✅ スキャン手順(例:Malwarebytes)
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外付けHDDを接続
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Malwarebytesを起動し「スキャン」メニューへ
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「カスタムスキャン」で該当ドライブを指定
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スキャン完了後、脅威の有無を確認し、必要に応じて削除
⚠️ スキャン時の注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 誤検出 | 正常なファイルでもウイルスと誤認されることがあるため、削除前に確認 |
| ファイル消失リスク | 感染ファイルが削除対象になると中身が消えるため、先にバックアップが望ましい |
| HDDの安全な取り外し | スキャン後、HDDを使用しない場合は必ず安全に取り外し |
| 複数のソフトの併用は非推奨 | 複数のセキュリティソフトが干渉し、誤動作を引き起こす可能性あり |
🧹 感染が確認された場合の対応策
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スキャン結果で削除推奨されたファイルはすぐに削除または隔離
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ショートカットウイルスの場合は「attrib」コマンドで実体ファイルを復元:
attrib -h -s /s /d E:\*.*
(※E: は対象ドライブの文字に置き換えてください)
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感染が広範囲に及ぶ場合はデータを安全な場所に退避させ、HDDのフォーマットを検討
✅ スキャンの実施タイミングと予防策
| タイミング | 解説 |
|---|---|
| 新しいPCと初めて接続するとき | ウイルスを持ち込まないために事前スキャン |
| 公共PCで使用したあと | 感染可能性が高いため、接続後にスキャン推奨 |
| データのバックアップ前 | ウイルスごとバックアップしないための事前確認 |
| 月に1回の定期スキャン | 定期的なチェックで安心 |
📜 最後に
外付けHDDは便利な一方で、ウイルスの媒介になり得るリスクをはらんでいます。普段からウイルススキャンを習慣化し、感染兆候を早期に察知することで、大切なデータとシステム全体を守ることができます。
また、セキュリティソフトは無料版よりも有料版のほうがリアルタイム監視や高度な検出機能が備わっており、安心感が高まります。用途や使用環境に応じて、適切なスキャン方法とソフトを選び、万全の対策を施しましょう。
➡️ 関連リンク
- [Microsoft Defenderでの手動スキャン手順](セキュリティ)
- [Mac対応の無料ウイルス対策ソフト一覧](セキュリティ比較)
- [attribコマンドで隠しファイルを表示する方法](Windowsコマンド)
