[記事公開日]2025/06/05
「アクセスが拒否されました」というエラーが出る場合の原因と解決策
もくじ
はじめに
外付けHDDやUSBメモリをパソコンに接続した際に、「アクセスが拒否されました」というエラーメッセージが表示され、フォルダやファイルを開けないことがあります。この問題はWindowsのセキュリティ設定やアクセス権限、所有者情報、ファイルシステムの破損など、複数の要因によって発生します。
この記事では、「アクセスが拒否されました」と表示されたときの主な原因を詳しく解説し、具体的な対処法と再発防止策まで徹底的にご紹介します。
🔍 原因1:アクセス権限が不足している
✅ 症状
-
「このフォルダーにアクセスする許可がありません」
-
フォルダーやファイルを開こうとするとエラーが出る
✅ 対処法:所有者の変更とアクセス権の設定
-
外付けHDDを接続し、該当フォルダを右クリック →「プロパティ」
-
「セキュリティ」タブ →「詳細設定」
-
所有者欄の「変更」をクリック → 現在のユーザー名を入力して「OK」
-
「アクセス許可」→「編集」で「フルコントロール」にチェック
※この操作でアクセス可能になるケースが多いです。
🔍 原因2:ファイルシステムの破損や整合性エラー
✅ 症状
-
エラーメッセージと同時にファイル一覧が表示されない
-
「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません」などの表示もある
✅ 対処法:chkdskによる修復
-
スタート→「cmd」と入力 → コマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」
-
以下のコマンドを入力(E:は対象ドライブ)
chkdsk E: /f /r
-
修復が完了したら、再度アクセスを試みる
※修復に時間がかかる場合がありますが、データを保持したまま修復できる可能性があります。
🔍 原因3:BitLockerや他ソフトで暗号化されている
✅ 症状
-
アクセス時にパスワード入力を求められる
-
「このドライブは暗号化されています」などの表示がある
✅ 対処法:正しいパスワードで解除
-
BitLockerの場合:「コントロールパネル」→「BitLockerドライブ暗号化」で解除を実行
-
専用ソフトで暗号化されている場合は、そのソフトをインストールして解除操作を行う
※パスワードが不明な場合、データの復旧が困難になります。
🔍 原因4:アンチウイルスソフトやセキュリティポリシーの影響
✅ 症状
-
特定のセキュリティソフトを使用しているPCでのみアクセス不可
-
管理者アカウントであってもブロックされる
✅ 対処法
-
一時的にセキュリティソフトを停止してアクセスを試みる
-
Windows Defenderの「リアルタイム保護」を一時的に無効化
-
グループポリシーエディタで「リムーバブルストレージへのアクセス制限」を確認
✅ まとめ:原因と解決策一覧
| 原因 | 症状 | 対処法 |
|---|---|---|
| アクセス権限の問題 | 許可されていないユーザーでのアクセス | 所有者変更・フルコントロール許可 |
| ファイルシステム破損 | chkdskで修復を促される | chkdskコマンドでスキャンと修復 |
| 暗号化されている | パスワード要求やBitLocker警告 | パスワード解除・暗号化ソフト使用 |
| セキュリティソフトが干渉 | 特定のPCのみアクセス不可 | セキュリティソフトの一時停止・設定変更 |
📌 最後に
「アクセスが拒否されました」というエラーは、必ずしもデータが失われたわけではありません。多くの場合、アクセス権限やセキュリティ設定を見直すことで簡単に復旧が可能です。大切なのは、焦らず順を追って原因を特定し、適切な方法で対応することです。
また、再発防止のためには、定期的なバックアップと適切なセキュリティソフトの導入、そしてアクセス権限の管理を習慣化することが非常に重要です。
➡️ 関連リンク
- [chkdskコマンドでドライブエラーを修復する方法](Windows修復)
- [所有者を変更してアクセス権限を取得する方法](セキュリティ設定)
- [BitLocker解除とパスワード管理](暗号化と復旧)
