[記事公開日]2025/06/18
外付けHDDから異音・回転音がするときの原因と確認すべきポイント
もくじ
はじめに
「カチカチ」「カタカタ」など、外付けHDDから聞き慣れない音がすることに不安を感じたことはありませんか?
こうした異音はHDD内部に何らかの異常が起きているサインかもしれません。放っておくと、最悪の場合、大切なデータが失われてしまう可能性も。
この記事では、外付けHDDから異音や回転音がする原因を分類し、それぞれの状態で確認すべきポイントと、取るべき対応策についてできるだけ詳しく解説します。
🛠 よくある症状
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HDDから「カチカチ」「カコンカコン」という音が連続して聞こえる
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通常よりも回転音が大きくなったように感じる
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アクセスランプが点灯したままで読み書きができない
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HDDを接続しても認識されない or 途中で接続が切れる
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電源投入後すぐに異音とともに動作が停止する
これらの症状は、内部機構に問題が発生している可能性があり、軽視できないサインです。
1️⃣ 🔍 異音の原因と種類
異音の種類や発生状況から、おおよその原因を推測することができます。
① カチカチ・カコンカコンといった機械的な音
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ヘッドが正しい位置に移動できず、何度もリトライしている音
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通常は聞こえない動作音が繰り返し発生する場合は重度の物理障害の可能性
② 回転音が極端に大きい・周期的にうなる音
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モーターの劣化や回転制御不良による異常回転
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軸受け部品の劣化、偏芯などで振動が増大している可能性
③ ピー、ジー、ギーという電子的な音
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電源供給が不安定な場合や、制御基板の故障による信号異常
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ICチップ・コンデンサ周辺のトラブル
🚨 異音を放置した場合のリスク
| 異音の状態 | 放置による影響 | 対応の優先度 |
|---|---|---|
| 頻繁なカチカチ音 | 繰り返しのヘッド動作で内部破損 | 非常に高い |
| モーター異常音 | 回転不能、完全な物理障害へ進行 | 高い |
| 一時的な振動音 | 状態が安定しても再発しやすい | 中程度 |
異音を放置して通電を続けると、HDD内部の物理破損が進行して、データの救出が極めて困難になることがあります。
✅ 確認すべきポイントと対応策
🧭【1】まずは異音の種類を聞き分ける
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音が断続的か連続的か、規則的かランダムかを記録する
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スマートフォンなどで録音しておくと、後で専門家にも確認しやすい
⚡【2】電源とケーブル類の点検
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別のUSBケーブル、別ポートで接続してみる
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セルフパワー対応のUSBハブを使用する(電力不足の確認)
💻【3】パソコン側での確認
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デバイスマネージャーやディスクの管理でHDDが認識されているか確認
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認識されない場合は、通電はするが制御系が機能していない可能性
⚠【4】異音が続く場合の注意
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音が続く状態での使用は避ける
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データが必要な場合は、すぐに通電をやめる
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市販ソフトでの無理なアクセスは避け、必要なら専門業者に相談
🧰【5】軽度障害と判断できる場合
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HDDケースを交換してみる(ケース側の不具合の切り分け)
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HDD温度が高い場合は冷却対策もあわせて行う
🧾 確認手順と対処法まとめ
| 手順 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 異音の種類を把握・録音 | 断続/連続、音の特徴を記録 |
| 2 | ケーブル・ポートの確認 | 通電・供給電力の確認 |
| 3 | デバイスマネージャー確認 | 認識状態や表示の有無を確認 |
| 4 | 音が続く場合は電源オフ | 通電を控え物理障害を防ぐ |
| 5 | ケース交換や冷却対策 | 切り分けと改善の試行 |
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✉️ 最後にひとこと
異音はHDDの故障の初期サインであることが多く、見逃すと取り返しのつかない結果になることもあります。
聞き慣れない音に気づいたら、まずは通電を止め、慌てず落ち着いて状態を見極めましょう。
