[記事公開日]2025/08/11
[最終更新日]2025/11/14
explorer.exeが起動しないときの原因と復旧手順
はじめに
Windowsを起動してもデスクトップやタスクバーが表示されず、右クリックやファイル操作ができない——。このような状況の多くは、Windowsのシェルプロセスであるexplorer.exeが正しく起動していないことが原因です。普段は意識することのないプログラムですが、起動しないとファイル操作やスタートメニューの利用が不可能になるため、業務や作業に大きな支障をきたします。
本記事では、explorer.exeが起動しない主な原因と、復旧のために試すべき具体的な手順を、できる限り詳しく解説します。
🛠 よくある症状
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デスクトップやタスクバーが表示されない
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スタートメニューが開かない
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Windowsキーを押しても反応しない
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タスクマネージャーからexplorer.exeを起動しようとしてもエラーになる
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起動してもすぐに終了してしまう
🔍 原因と仕組みの理解
① ⚙️ システム設定ファイルの破損
explorer.exeの起動設定や関連するレジストリキーが破損すると、正常にプロセスが立ち上がらなくなります。
② 🦠 ウイルスやマルウェア感染
一部のマルウェアはexplorer.exeを置き換えたり、実行を妨害します。
③ 💽 Windowsシステムファイルの欠損
Windows Updateの失敗や突然の電源断により、必要なシステムファイルが消失する場合があります。
④ 🔌 外部プログラムや常駐アプリの干渉
インストールしたソフトやシェル拡張が競合し、explorer.exeの起動を阻害することがあります。
⑤ 📂 ユーザープロファイルの破損
特定ユーザーアカウントでのみ発生する場合、プロファイルデータの破損が原因です。
✅ 復旧手順
ステップ1:タスクマネージャーから手動起動
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Ctrl + Shift + Escでタスクマネージャーを開く
- [ファイル] → [新しいタスクの実行] を選択
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「explorer.exe」と入力してEnter
ステップ2:再起動とセーフモード起動
ステップ3:システムファイルの修復
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タスクマネージャーから「cmd」と入力し、管理者として実行
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以下のコマンドを順番に実行
sfc /scannow DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
ステップ4:レジストリ設定の確認
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regeditを開き、以下のキーを確認
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon -
「Shell」の値が「explorer.exe」になっているかを確認
ステップ5:新規ユーザーアカウントの作成
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プロファイル破損が疑われる場合、新しいアカウントでログインして動作確認します。
ステップ6:ウイルススキャンと駆除
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セーフモード+ネットワークで起動し、最新のウイルス定義でスキャンします。
📌 注意点とやってはいけないこと
| NG行動 | 理由 |
|---|---|
| 無理にexplorer.exeファイルを削除する | Windowsが起動不能になる恐れがある |
| 不明なサイトから修正版をダウンロードする | マルウェア感染のリスクが高い |
| レジストリをバックアップせず編集する | 誤設定でシステムが不安定になる |
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✨ まとめ
explorer.exeが起動しない問題は、設定ファイル破損や競合ソフト、システムファイル欠損など多岐にわたります。軽度な場合は手動起動や再起動で改善しますが、根本的な原因を特定して対処することが再発防止の鍵です。深刻な場合は、新規ユーザー作成やシステム修復を視野に入れてください。
