[記事公開日]2025/08/11
[最終更新日]2025/10/14
HDDとSSDの速度比較と換装手順
もくじ
はじめに
パソコンの処理速度を劇的に向上させる最も効果的な方法の一つが、HDD(ハードディスクドライブ)からSSD(ソリッドステートドライブ)への換装です。HDDとSSDは同じストレージデバイスですが、構造や動作原理が異なり、その結果として速度や信頼性に大きな差が生まれます。
本記事では、HDDとSSDの速度比較を数値や体感の両面から解説し、その上で安全かつ確実に換装するための手順を最大限詳しく紹介します。
🛠 HDDとSSDの速度比較
| 項目 | HDD(7200rpm) | SATA SSD | NVMe SSD |
|---|---|---|---|
| OS起動時間 | 約40〜60秒 | 約15〜25秒 | 約8〜15秒 |
| 大容量ファイルコピー(10GB) | 約120MB/s | 約500MB/s | 約3000MB/s以上 |
| アプリ起動速度 | 標準 | 約2〜3倍速 | 約5〜10倍速 |
| 耐衝撃性 | 弱い(衝撃で故障しやすい) | 強い | 強い |
| 消費電力 | 高め | 低い | 低い |
体感の違い:SSDではアプリの起動やファイル読み込みがほぼ瞬時に行われ、PC全体が軽快に動作します。特にHDDからSSDへ移行すると、古いPCでも驚くほど快適になります。
🔍 換装前の準備
① 必要な容量を確認
現在のHDD使用容量を調べ、それ以上の容量を持つSSDを選択。将来的なデータ増加も考慮し、余裕を持った容量がおすすめです。
② SSDの規格を確認
パソコンの対応規格(SATA 2.5インチ、M.2 SATA、M.2 NVMeなど)を必ず確認します。
③ データのバックアップ
クローン作業前に重要データは必ず外部ストレージやクラウドに保存します。
④ 必要な機材とソフト
-
USB-SATA変換ケーブルまたは外付けケース
-
クローンソフト(Macrium Reflect、EaseUS Todo Backup、Acronis True Imageなど)
⑤ 静電気対策
静電気防止リストバンドや手袋を着用し、作業前に金属部分に触れて放電します。
✅ HDDからSSDへの換装手順
ステップ1:SSDを接続
USB-SATA変換ケーブルや外付けケースを使用してSSDをパソコンに接続。
ステップ2:クローン作成
クローンソフトを使い、HDD→SSDへのコピーを実行します。システム領域も含めて複製することで、換装後もすぐに使用可能になります。
ステップ3:電源オフ
クローン完了後、パソコンを完全にシャットダウンします。
ステップ4:物理的換装
パソコンのカバーを開け、HDDを取り外し、SSDを同じポートに取り付けます。固定ネジやケーブル接続を確実に行います。
ステップ5:起動テスト
SSDから正常に起動するか確認します。初回起動は時間がかかる場合がありますが、2回目以降は高速化が実感できます。
ステップ6:HDDの再利用(任意)
取り外したHDDは外付けケースに入れ、データ保存用として活用可能です。
📌 注意点とやってはいけないこと
| NG行動 | 理由 |
|---|---|
| 容量不足のSSDを選ぶ | データが入りきらず動作が不安定になる |
| クローン完了前にSSDを外す | データ破損や起動不良の原因になる |
| 静電気対策を怠る | パーツ破損のリスクが高まる |
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✨ まとめ
HDDとSSDでは速度や信頼性に大きな差があります。特に古いPCほど換装による効果が高く、快適性が飛躍的に向上します。準備と手順を正しく行えば、リスクを最小限に抑えてSSD化が可能です。本記事を参考に、安全で確実な換装を実行してください。
