[記事公開日]2025/09/05
[最終更新日]2025/10/13
💻 Windows11でNASにアクセスできず「組織のセキュリティポリシーにより非認証のゲストアクセスがブロック」と表示される原因と解決方法まとめ
もくじ
はじめに
Windows11でNAS(Network Attached Storage)にアクセスしようとすると、以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
ネットワーク資格情報の入力
組織のセキュリティポリシーによって非認証のゲストアクセスがブロックされているため、この共有フォルダーにアクセスできません。これらのポリシーはネットワーク上の安全でないデバイスや悪意のあるデバイスからPCを保護するのに役立ちます。
この場合、NASへの接続が拒否され、ファイル共有が利用できない状態になってしまいます。本記事では、このエラーが出る理由と、その解決方法を詳しく解説します。
📝 概要
Windows10以降、特にWindows11ではセキュリティ強化の一環として、ゲストアカウントでのSMB接続(認証なしの共有アクセス) が標準で無効化されています。これはセキュリティ上の脆弱性を防ぐための仕様変更です。そのため、従来「ユーザー名やパスワードなしで接続できていたNAS」には、そのままではアクセスできなくなります。
解決には「認証つきのユーザーを作成する」か「Windows側の設定を変更する」必要があります。
📖 症状の特徴
-
NASにアクセスすると資格情報入力画面が出る
-
「ゲストアクセスがブロックされている」と表示される
-
Windows11の初期設定で特に発生しやすい
-
古いNASや簡易NAS(ルーター付属HDDなど)で多発する
🌟 主な原因
1️⃣ SMBプロトコルの仕様変更
Windows10/11ではSMB 1.0が標準無効、さらにゲストアカウントアクセスが制限されました。
2️⃣ NAS側でユーザー認証が設定されていない
古いNASはゲストアクセス前提で設計されていることがあり、ユーザー名やパスワードが存在しない場合があります。
3️⃣ グループポリシーやレジストリ設定の影響
「未認証ゲストアクセスを許可しない」ポリシーが既定で有効になっているため、アクセスできません。
🛠 解決方法
✅ 1. 認証ユーザーを設定する方法(推奨)
-
NASの管理画面から新しいユーザーを作成
-
Windows側で「ユーザー名+パスワード」を入力して接続
-
最も安全かつ推奨される方法
✅ 2. Windows資格情報マネージャーに登録
-
「コントロールパネル → ユーザーアカウント → 資格情報マネージャー」
-
NASのアドレスを入力し、ユーザー名とパスワードを保存
✅ 3. グループポリシーでゲストアクセスを許可
(※セキュリティリスクがあるため一時的利用のみ推奨)
-
Windowsキー + R →
gpedit.mscを実行 - [コンピューターの構成] → [管理用テンプレート] → [ネットワーク] → [Lanman ワークステーション]
-
「未認証のゲストログオンを有効にする」を 有効 に変更
✅ 4. レジストリで設定変更(Homeエディション用)
-
Windowsキー + R →
regedit -
以下のキーを開く
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\LanmanWorkstation\Parameters -
AllowInsecureGuestAuthのDWORD値を作成し「1」に設定
⚠️ 注意点
-
ゲストアクセスを許可すると、同じネットワーク内の他のPCからも認証なしでアクセス可能になり、セキュリティリスクが高まります。
-
公共Wi-Fiや不特定多数の端末が接続する環境では絶対に有効化しないこと。
-
可能な限り「ユーザー名+パスワードによる認証」で利用してください。
⚠️ 放置するとどうなる?
| リスク | 内容 |
|---|---|
| NASが利用できない | データにアクセスできず業務効率が低下する |
| セキュリティリスク増大 | ゲストアクセスを無理に許可すると不正侵入の可能性 |
| データ漏えいの危険 | 同じLAN内の他PCからデータが閲覧・削除される恐れ |
📊 まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 症状 | Windows11でNASに接続すると「ゲストアクセスがブロック」と表示される |
| 主な原因 | SMB仕様変更、NAS側の認証設定不足、Windowsポリシー設定 |
| 解決策 | 認証ユーザー作成(推奨)、資格情報登録、ポリシー変更、レジストリ修正 |
| 放置リスク | データにアクセスできない、セキュリティリスク増大 |
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さいごに
Windows11でNASにアクセスできない場合、最大の原因は「非認証ゲストアクセスの制限」です。セキュリティ強化のための仕様変更ですが、従来の設定のままでは利用できず戸惑う方も多いでしょう。安全に使うためには、NAS側にユーザー認証を設定し、Windows側で資格情報を保存するのが最適解です。一時的にゲストアクセスを有効化する方法もありますが、セキュリティリスクを理解した上で利用してください。
