[記事公開日]2025/10/01
[最終更新日]2025/10/10
💽 CHKDSKコマンドでのディスク修復方法
もくじ
🔰 はじめに
パソコンを使っていると「ファイルが壊れている」「ディスクのエラーが検出されました」といったエラーメッセージに遭遇することがあります。こうしたトラブルの原因は、HDDやSSDといったストレージのファイルシステムに不具合が生じているケースが多く、放置するとデータ破損や起動不能といった深刻な状況につながりかねません。
Windowsには、ディスクの状態をチェックしてエラーを修復するための CHKDSK(Check Disk)コマンド が標準搭載されています。コマンドを実行するだけでファイルシステムの整合性を確認し、不良セクタやエラーを修正できるため、ディスクトラブルの基本的な対処法として非常に有効です。
本記事では、CHKDSKの仕組みから使い方、オプションの詳細、実行時の注意点、修復できなかった場合の対処法まで詳しく解説します。
💡 CHKDSKとは?
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CHKDSK(Check Disk)は、Windowsに標準で用意されている ディスクチェック&修復ツール。
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主に以下を行う:
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ファイルシステムの整合性チェック
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不良セクタ(読み書き不能な領域)の確認
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軽度のエラー修復
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NTFSやFAT32などのファイルシステムを対象に動作する。
例えるなら?
ディスクを「図書館」に例えると、CHKDSKは「本の並び順やラベルに間違いがないかをチェックし、間違っていれば直す司書」のような役割を担っています。
⚙️ CHKDSKの基本的な使い方
1. 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
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スタートメニューを開く。
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「cmd」と入力して検索。
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「管理者として実行」をクリック。
2. 基本コマンドの入力
chkdsk C:
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上記コマンドでCドライブをチェック。
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実行するだけでディスクの状態が確認できる。
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ただし「修復」は行わず、あくまでスキャンのみ。
🔧 エラー修復を伴うCHKDSK
自動修復付きのコマンド
chkdsk C: /f
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/fオプション:エラーを自動的に修復。 -
実行中はドライブが使用中だと修復できないため、再起動時に実行が予約される。
不良セクタの確認・修復
chkdsk C: /r
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/rオプション:不良セクタの検出と読み取り可能なデータの回復を試みる。 -
/fの機能を含むため、より強力だが時間がかかる。
クイックチェック
chkdsk C: /scan
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/scanオプション:オンラインでのスキャンを実施。 -
再起動せずに軽度のチェックが可能。
📋 主なオプション一覧
| オプション | 内容 |
|---|---|
| /f | エラーを自動修復 |
| /r | 不良セクタを検出しデータを回復(/fを含む) |
| /x | ボリュームを強制的にアンマウントして実行(使用中ドライブ向け) |
| /scan | オンラインでのスキャンを実行 |
| /spotfix | 迅速なスポット修復を実行 |
| /perf | 高速スキャンモードを有効化(高負荷環境で利用) |
⚠️ 実行時の注意点
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処理に時間がかかることがある(特に
/rオプションは数時間かかる場合も)。 -
実行中はPCを使えなくなることがあるため、作業前に必ずデータを保存。
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電源が落ちるとディスク破損が悪化する可能性があるため、ACアダプタを接続。
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SSDの場合は物理的な「不良セクタ」という概念がHDDと異なるため、過度な実行は寿命を縮める可能性もある。
🖥️ CHKDSKの結果の確認方法
CHKDSK実行後は結果が画面に表示されます。さらに詳細を確認するにはイベントビューアーを使います。
イベントビューアーで確認
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Win + R を押し「eventvwr」と入力。
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「Windowsログ」→「アプリケーション」を選択。
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ソースが「Wininit」のイベントを探すとCHKDSKの詳細結果が確認可能。
🔍 CHKDSKで修復できない場合の対策
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Windowsの「エラーチェック」機能(エクスプローラーのプロパティから実行)を利用。
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SFC(System File Checker)やDISMコマンドでシステムファイルの修復を行う。
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バックアップをとった上で、HDD/SSDを交換する。
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データが重要な場合は、無理に操作せずデータ復旧業者に相談する。
📌 まとめ
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CHKDSKはWindows標準のディスクチェック&修復ツール。
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/fや/rオプションを使うことでエラー修復や不良セクタの回復が可能。 -
実行前には必ずデータ保存・電源確保を行う。
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修復できない場合はSFCやDISM、あるいはストレージ交換を検討。
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🙌 さいごに
CHKDSKはディスクエラーを検出・修復できる強力なコマンドですが、万能ではありません。軽度なトラブルは改善できますが、深刻な物理障害は修復できない場合があります。ディスクの異常を感じたら早めにバックアップを取り、必要に応じてストレージの交換や専門業者への相談も検討してください。
