［記事公開日］2025/10/05
［最終更新日］2025/10/13
💡このような症状が出たらCPUファン故障のサイン！原因と確認方法を詳しく解説
もくじ
はじめに
パソコンを使用中に「異常に熱くなる」「突然電源が落ちる」「内部から異音がする」などの症状が出た場合、その原因の一つとして真っ先に疑うべきなのが「CPUファン」の故障です。CPUファンは、CPU（中央処理装置）の温度を適切に保つために重要な冷却部品で、パソコンの安定動作に欠かせません。もしファンが正常に動作しないと、CPU温度が一気に上昇し、システムが自動的にシャットダウンしたり、最悪の場合はCPU自体が損傷してしまう危険もあります。
この記事では、CPUファンの故障によって発生する代表的な症状、主な原因、確認方法、そして修理・交換の手順を詳しく解説します。ノートパソコン・デスクトップの違いにも触れながら、実際の修理現場の知見に基づいてわかりやすく説明します。
🛠 よくある症状
CPUファンの故障は、異音や停止など目に見える形で現れることもあれば、熱暴走による動作不良として現れることもあります。以下の表に、よく見られる症状とその特徴をまとめました。
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| 🔥 パソコンが異常に熱くなる | ファンが回らず冷却できていない。触れるとCPU周辺が高温になる |
| ⚠️ 自動で電源が落ちる・再起動する | 高温による安全保護機能が作動している可能性が高い |
| 💨 ファンの回転音が大きい | ホコリの詰まり・ベアリング劣化で回転が不安定になっている |
| 🧊 ファンが回っていない | モーター焼損やケーブル断線が疑われる |
| 🌀 起動直後だけ回転して止まる | BIOS設定や温度センサーの異常、またはPWM制御不良 |
CPUファンの異常は、冷却不足によって他の部品にも悪影響を及ぼすため、放置は非常に危険です。動作中にファンが完全停止してしまうと、数分以内に熱暴走が起こることもあります。
🔍 CPUファン故障の主な原因
① ホコリや汚れの蓄積
PC内部にホコリが溜まると、ファンの羽根が回転しづらくなったり、モーター軸に負荷がかかり摩耗が早まります。特にノートPCでは排気口が狭いため、埃詰まりによって熱がこもりやすい傾向があります。
② 経年劣化・ベアリングの損耗
ファンの軸受け（ベアリング）は長時間の使用で磨耗します。劣化すると「カラカラ」「ジー」という異音が発生し、回転が不安定になります。放置すると回転数が落ち、やがて停止します。
③ ケーブルの抜け・断線
マザーボードとファンをつなぐケーブルが緩んでいたり、接触不良を起こしているとファンが動作しません。断線している場合は交換が必要です。
④ BIOSやファン制御の設定不良
BIOS設定でファン制御が無効化されていたり、温度管理ソフトの干渉によって回転制御が乱れることがあります。BIOSを初期化（CMOSクリア）することで改善するケースもあります。
⑤ モーターや基板の故障
内部モーターの焼損、制御回路の破損など、ファン自体の電子的な故障も少なくありません。この場合は修理よりも交換が確実です。
⚠ 放置した場合のリスク
CPUファンの故障を放置すると、CPU温度が急上昇し、最悪の場合CPUやマザーボードが破損します。熱によるダメージは蓄積するため、一時的に動いていても早めの対処が必要です。
| 放置状態 | 想定リスク | 備考 |
|---|---|---|
| ファン停止を放置 | CPU温度が100℃超まで上昇 | 熱暴走により自動シャットダウン・再起動を繰り返す |
| 回転異常を放置 | CPUの性能低下・処理遅延 | サーマルスロットリングが発生し動作速度が落ちる |
| 異音を放置 | ベアリング完全損傷・停止 | 内部部品の摩耗によりファン軸が固着する可能性 |
✅ 確認・診断方法
STEP1：目視・聴覚による確認
PCの電源を入れてファンが回転しているか確認します。回っていない場合や異音がする場合は、ファンの劣化またはホコリ詰まりを疑います。耳を近づけて「カラカラ」「ゴリゴリ」といった音があればベアリング不良の可能性が高いです。
STEP2：BIOS画面で回転数を確認
BIOS（UEFI）にはファン回転数のモニタリング機能があります。回転数が0rpm、または極端に低い場合は異常です。正常なファンはアイドル時でも1000〜1500rpm前後で動作します。
STEP3：ホコリの清掃
エアダスターやブラシを使ってファンとヒートシンクのホコリを除去します。ノートPCの場合は吸排気口を重点的に清掃します。
STEP4：別電源でファンをテスト
デスクトップPCでは、別のファンコネクタやテスト用電源に接続し、単体で動作するか確認します。動かなければファン自体の故障です。
STEP5：モニタリングソフトで温度確認
「HWMonitor」や「SpeedFan」などを使ってCPU温度を確認します。アイドル時で60℃以上、高負荷で90℃を超えるようなら冷却不足です。
🧰 対処・修理方法
| 状況 | 対処法 | 難易度 |
|---|---|---|
| ホコリ詰まり | 清掃・エアブロー | ★☆☆ |
| ファン回転不良 | ファン交換 | ★★☆ |
| ケーブル接触不良 | コネクタ再装着・交換 | ★★☆ |
| ベアリング異音 | ファンユニット交換 | ★★★ |
| モーター焼損 | 新品ファンに交換 | ★★★ |
ノートPCのファン交換は分解作業が必要になるため、機種ごとの構造に注意が必要です。デスクトップの場合は比較的簡単に交換できますが、グリスの再塗布や冷却フィンの清掃も併せて行うと効果的です。
📋 まとめ表
| 内容 | 要点まとめ |
|---|---|
| 主な症状 | 異音・停止・高温・再起動 |
| 主な原因 | ホコリ詰まり・経年劣化・断線・モーター不良 |
| 確認方法 | 目視・BIOS回転数・温度モニタリング |
| 対処法 | 清掃・交換・ケーブル再装着 |
| 放置リスク | CPU損傷・熱暴走・動作低下 |
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CPUファンはパソコンの「命綱」といえる冷却装置です。ファンの異常を軽視すると、CPUやマザーボードなど他の高価な部品まで損傷しかねません。異音・高温・動作不安定といった兆候を感じたら、早めに点検・交換を行い、安定した動作環境を保ちましょう。
