[記事公開日]2025/10/05
[最終更新日]2025/10/06
📂 cd / chdirコマンドの使い方|ディレクトリ移動の基本操作と応用
もくじ
はじめに
コマンドプロンプトで作業をする際、最も基本的な操作のひとつが「ディレクトリ(フォルダ)の移動」です。Windowsには「cd」または「chdir」コマンドがあり、現在の作業ディレクトリを切り替えることができます。
エクスプローラーでマウス操作する代わりに、コマンドで瞬時にフォルダを移動できるため、スクリプトやバッチ処理、自動化の基礎としても非常に重要な役割を果たします。この記事では、cd / chdirコマンドの基本から応用的な使い方、便利なオプションや実践的な活用シーンまで詳しく解説します。
🛠 cd / chdirコマンドとは?
-
役割:現在の作業ディレクトリを変更する
-
用途:対象フォルダに移動してコマンドを実行する準備をする
-
特徴:
cdとchdirは同義であり、どちらを使っても同じ動作をする
📌 基本的な使い方
現在のディレクトリを表示
cd
-
何も指定しないと現在のディレクトリパスを表示
ディレクトリを移動
cd C:\Users\Public
-
絶対パスを指定してフォルダを移動
サブディレクトリへ移動
cd Documents
-
カレントディレクトリ内の「Documents」フォルダへ移動
1つ上の階層へ戻る
cd ..
-
親ディレクトリに移動
ルートディレクトリへ移動
cd \
-
ドライブのルートに移動(例:C:\)
📊 ドライブの切り替え
単純にドライブを変更
D:
-
「Dドライブ」に切り替え
ドライブを指定してディレクトリ移動
cd /d D:\Work
-
/dオプションを使うとドライブ切替とディレクトリ移動を同時に実行可能
🔍 便利な使い方
環境変数を利用した移動
cd %USERPROFILE%
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現在のユーザープロファイルフォルダへ移動
ネットワークパスへの移動
cd /d \\Server\Share
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ネットワーク上の共有フォルダへ移動
長いパスの補完にTabキーを活用
-
cd Docと入力してTabを押すと「Documents」に自動補完される
📚 活用シーン
バッチファイルでの作業開始ディレクトリ指定
cd /d C:\Backup
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バックアップ処理を開始する前に対象フォルダへ移動
プログラムやスクリプトの実行準備
cd C:\Projects\MyApp
python app.py
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必要なフォルダへ移動してからアプリを実行
ネットワーク環境での作業効率化
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ネットワーク上のログ保存ディレクトリへ素早く移動して確認
⚠️ 注意点
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ディレクトリ名に空白がある場合は ダブルクォーテーションで囲む必要がある
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例:
cd "C:\Program Files"
-
-
権限がないフォルダには移動できない
-
LinuxやMacの
cdとは似ているが、書式や動作が異なるため混同に注意
📊 まとめ表
| コマンド | 用途 | 主な活用シーン |
|---|---|---|
| cd | 現在のディレクトリ表示 | 状態確認 |
| cd フォルダ名 | 指定フォルダに移動 | 作業準備 |
| cd .. | 親ディレクトリに移動 | 階層戻り |
| cd \ | ルートディレクトリに移動 | トップ階層へ |
| cd /d ドライブ:\パス | ドライブ切替+移動 | マルチドライブ環境 |
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さいごに
「cd / chdir」コマンドは、コマンド操作の最も基本的な要素のひとつです。マウス操作よりも素早くディレクトリを移動できるため、バッチ処理やスクリプトの自動化、リモート環境での作業効率化に大きく貢献します。
初心者が最初に習得すべきコマンドのひとつであり、同時に上級者にとっても日常的に欠かせない必須コマンドです。
