[記事公開日]2025/10/06
📂 xcopyコマンドの使い方|フォルダごとコピーできる拡張コピーの基本と応用
もくじ
はじめに
Windowsでファイルやフォルダをコピーする際に便利な基本コマンドが「copy」ですが、ディレクトリ全体のコピーや条件付きコピーを行いたい場合は「xcopy」コマンドが役立ちます。
xcopyは「extended copy(拡張コピー)」の略で、フォルダごとまとめてコピーしたり、更新日時を条件に差分コピーしたりできる強力なツールです。この記事では、xcopyコマンドの基本的な使い方からオプション、実際の活用例や注意点まで詳しく解説します。
🛠 xcopyコマンドとは?
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役割:ファイルやフォルダをコピーする(ディレクトリ全体も対象)
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用途:バックアップ、システム移行、差分コピー
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特徴:copyコマンドより高機能で、条件付きコピーや大量ファイル処理に対応
📌 基本的な使い方
フォルダごとコピー
xcopy C:\Source D:\Backup /s /e
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C:\Source の内容を D:\Backup にコピー
-
/s: サブディレクトリを含む -
/e: 空のディレクトリも含む
ファイルを1つコピー
xcopy file1.txt D:\Backup
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copyと同様に単一ファイルもコピー可能
コピー先に存在しないファイルのみコピー
xcopy C:\Source D:\Backup /d
-
更新日時を比較して新しいものだけをコピー
📊 出力例
C:\>xcopy C:\Source D:\Backup /s /e
C:\Source\file1.txt
C:\Source\file2.txt
C:\Source\Sub\
C:\Source\Sub\file3.txt
4 個のファイルをコピーしました
🔍 主なオプション
-
/s: サブディレクトリを含める(空は除外) -
/e: 空ディレクトリも含めてコピー -
/d[:日付]: 更新日時が新しいファイルのみコピー -
/y: 上書き確認なしでコピー -
/-y: 上書き時に確認を求める -
/c: エラーが発生しても処理を続行 -
/h: 隠しファイルやシステムファイルもコピー -
/r: 読み取り専用ファイルを上書き -
/i: コピー先が存在しないときにディレクトリとみなす
例:差分バックアップ
xcopy C:\Data D:\Backup /d /s /y
-
変更があったファイルだけをコピー
例:隠しファイルも含めてコピー
xcopy C:\Source D:\Backup /s /h
📚 活用シーン
バックアップ作成
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利用例:
xcopy C:\Work D:\Backup /s /e /y -
効果:プロジェクトフォルダを丸ごとコピーしてバックアップ
差分コピーで効率化
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利用例:
xcopy C:\Data D:\Backup /d /s -
効果:更新ファイルだけをコピーして時間短縮
システム移行やセットアップ
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利用例:アプリケーション関連フォルダを別PCにコピー
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効果:環境構築を効率化
⚠️ 注意点
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xcopyはWindows 10以降では非推奨であり、将来的には削除される可能性がある
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大量のファイルを扱う場合は「robocopy」の方が推奨される
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コピー先を誤指定すると既存ファイルが上書きされるリスクがある
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ネットワーク経由のコピーでは速度が遅くなることがある
📊 まとめ表
| コマンド | 用途 | 主な活用シーン |
|---|---|---|
| xcopy C:\Source D:\Backup /s /e | フォルダごとコピー | バックアップ |
| xcopy C:\Source D:\Backup /d | 差分コピー | 更新ファイルのみ |
| xcopy /y ファイル コピー先 | 上書き確認なし | 自動化処理 |
| xcopy /h | 隠しファイルもコピー | システム管理 |
| xcopy /c | エラー無視 | 継続処理 |
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さいごに
「xcopy」コマンドは、フォルダごとコピーや差分コピーなど、高度な操作が可能な拡張コマンドです。バックアップや環境移行など、copyでは不便な場面で大きな力を発揮します。
ただし、現在はrobocopyが推奨されるケースが多いため、レガシー環境やシンプルなコピー用途ではxcopy、より堅牢な処理にはrobocopyと使い分けるのが理想です。
