[記事公開日]2025/10/06
⏰ timeコマンドの使い方|Windowsのシステム時刻を表示・変更する方法
もくじ
はじめに
Windowsではシステムの「日付」と「時刻」が正しく設定されていることが非常に重要です。これらはファイルの更新日時やログ記録、ネットワーク通信の認証、タスクスケジューラの実行など、多くのシステム機能に影響を与えます。通常はGUIの時計設定から変更しますが、コマンドラインから直接時刻を表示・変更できるのが「time」コマンドです。
この記事では、timeコマンドの基本操作から管理者が活用する場面、注意点や関連コマンドまで詳しく解説します。
🛠 timeコマンドとは?
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役割:システム時刻を表示・変更する
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用途:トラブルシューティング、スクリプトでの時刻調整、ログ確認
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特徴:シンプルなコマンドで即座に現在時刻を確認・修正できる
📌 基本的な使い方
現在の時刻を確認
time
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実行すると現在のシステム時刻が表示され、新しい時刻を入力するよう求められる
出力例
現在の時刻: 13:45:22.50
新しい時刻を入力してください: (HH:MM:SS)
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何も入力せずEnterを押せば変更せずに終了
新しい時刻を設定
time 14:30
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14時30分に時刻を設定
秒まで指定
time 14:30:45
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時間・分・秒を指定して設定
🔍 主なオプションと利用方法
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timeコマンド自体には特別なオプションは少なく、シンプルに「表示」と「変更」を担う
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バッチ処理やスクリプトでの活用時は、入力を自動化することで使い勝手が向上する
例:現在の時刻を取得して環境変数に保存
for /f "tokens=1-4 delims=:. " %%a in ('time /t') do set HH=%%a& set MM=%%b
📚 応用的な使い方
バッチファイルでログに時刻を記録
echo %date% %time% >> log.txt
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ログファイルに処理の実行時刻を追記
システム管理での一時的な調整
time 23:59:50
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特定のテストで「日付切り替え直前」の動作を確認したいときに活用
タスクスケジューラと連携
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スクリプト内で
%time%を利用して開始・終了時間を記録し、処理時間を計測する
📚 活用シーン
トラブルシューティング
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利用例:ログのタイムスタンプがずれている場合に調整
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効果:調査効率が向上
自動化スクリプト
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利用例:バッチファイルで処理開始・終了時刻を記録
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効果:処理時間を自動測定できる
開発・検証作業
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利用例:特定の時間帯を再現するためのテスト
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効果:システムの動作確認に役立つ
⚠️ 注意点
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システム時刻の変更には管理者権限が必要
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ネットワークに参加しているPC(ドメイン環境)ではNTP(ネットワークタイムプロトコル)によって自動的に同期されるため、変更してもすぐ戻る場合がある
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正確な時刻はログ監査やセキュリティに直結するため、むやみに変更しないこと
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時刻が大きくずれるとアプリや証明書の動作に影響する
📊 まとめ表
| コマンド | 用途 | 主な活用シーン |
|---|---|---|
| time | 現在時刻の表示・変更 | 基本確認 |
| time HH:MM | 新しい時刻を設定 | 管理作業 |
| echo %time% | 現在時刻を取得 | ログ記録 |
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さいごに
「time」コマンドは、Windowsの時刻を表示・変更できるシンプルながら重要なコマンドです。トラブルシューティングや開発検証の際に役立つ一方で、セキュリティやシステム安定性に影響するため慎重に利用する必要があります。
日付変更を伴う場合は「date」コマンドとあわせて利用し、正しい時刻管理を行うことが大切です。
