[記事公開日]2025/10/06
👥 quserコマンドの使い方|Windowsでユーザーセッションを表示する方法
もくじ
はじめに
Windowsを複数ユーザーで利用する環境や、リモートデスクトップサーバーを運用している場合、「現在どのユーザーがログインしているのか」「どのセッションがアクティブか」を把握することは非常に重要です。そんなときに役立つのが quserコマンド です。
quser(Query User)コマンドは、現在ログオンしているユーザーやセッション情報を一覧表示できるコマンドであり、サーバー管理やトラブルシューティングにおいて欠かせません。
この記事では、quserコマンドの基本操作から応用的な活用法、セッション管理との組み合わせ方までを詳しく解説します。
🛠 quserコマンドとは?
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役割:現在ログオンしているユーザーやセッションの情報を表示
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用途:セッション管理、リモートデスクトップ監視、トラブルシューティング
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特徴:簡単なコマンドで誰が利用しているか即座に確認可能
📌 基本的な使い方
現在のセッション情報を表示
quser
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出力例:
USERNAME SESSIONNAME ID STATE IDLE TIME LOGON TIME
>taro console 1 Active none 2025/10/03 09:00
hanako rdp-tcp#1 2 Active 1:15 2025/10/03 08:30
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USERNAME:ユーザー名 -
SESSIONNAME:コンソール(ローカル)かRDP(リモート)か -
ID:セッションID(logoffなどで指定可能) -
STATE:Active(利用中)/ Disc(切断状態)など -
IDLE TIME:放置時間 -
LOGON TIME:ログオン開始時刻
特定サーバー上のセッションを表示
quser /server:RemoteServer01
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サーバー「RemoteServer01」に接続しているユーザーを一覧表示
🔍 応用的な利用方法
セッションIDを利用して管理
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quserで取得したセッションIDを使って、logoffやrwinstaでセッションを制御可能
例:
logoff 2
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ID 2のユーザーを強制的にログオフ
放置セッションを検出
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IDLE TIMEを確認することで長時間放置されているセッションを特定 -
サーバーリソース浪費やセキュリティリスクを軽減
バッチ処理での監査
@echo off
quser >> C:\logs\session_log.txt
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定期的にセッション情報を記録し、監査ログを残す
📚 活用シーン
サーバー管理
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利用例:リモートデスクトップサーバーに同時接続しているユーザーを確認
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効果:不要セッションの検出やリソース利用状況の把握
トラブルシューティング
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利用例:ユーザーが「接続できない」と訴えている際に既存セッションを確認
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効果:重複ログインや切断セッションを特定
セキュリティ監査
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利用例:誰がいつログオンしているかを定期的に確認
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効果:不正利用やアカウント共有の防止
⚠️ 注意点
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管理者権限が必要な場合がある
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RDPサーバーやターミナルサービス環境で特に有効
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ログオフ操作と組み合わせる際は誤操作に注意(作業中のユーザーを切断してしまうリスク)
📊 まとめ表
| コマンド | 用途 | 主な活用シーン |
|---|---|---|
| quser | 現在のセッションを表示 | 基本確認 |
| quser /server:<サーバー名> | リモートサーバーのセッション表示 | サーバー管理 |
| logoff | セッションを終了(quserと併用) | リソース解放 |
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さいごに
「quser」コマンドは、Windowsにおけるセッション監視とユーザー管理の基本ツールです。特にリモートデスクトップサーバーや共有PC環境では欠かせない存在であり、放置セッションの検出やユーザー管理に役立ちます。
セッションIDと組み合わせることで強力な管理が可能となるため、logoffやtasklistと併用しながら効率的で安全なシステム運用を実現しましょう。
