[記事公開日]2025/10/06
⚙️ modeコマンドの使い方|デバイス設定とコンソール制御の方法
もくじ
はじめに
Windowsのコマンドプロンプトでは、表示や周辺機器の設定を調整するために便利なコマンドがいくつか存在します。その中でも modeコマンド は、画面表示の制御からプリンタ・シリアルポートの設定まで幅広く扱える多機能コマンドです。シンプルに見えますが、昔からあるレガシーなデバイス制御を担っており、現在でも特定の用途で活躍しています。
この記事では、modeコマンドの基本的な使い方から、画面サイズの変更、シリアル通信設定、プリンタ利用まで幅広い機能を解説します。
🛠 modeコマンドとは?
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役割:コンソール画面の表示設定やデバイス制御を行う
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用途:文字幅・行数変更、シリアルポート通信設定、プリンタ設定
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特徴:古いMS-DOS時代から継承されているコマンドだが、現在でも制御用途で使用可能
📌 基本的な使い方
コマンド構文
mode [デバイス] [設定]
現在の設定を表示
mode
-
コンソールや接続されているデバイスの設定を一覧表示する
画面サイズを変更
mode con cols=120 lines=40
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コンソール画面を幅120文字 × 40行に変更する
🔍 画面制御での活用
標準の利用例
mode con cols=80 lines=25
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デフォルトの80文字 × 25行に戻す
ワイド表示で作業効率を向上
mode con cols=150 lines=50
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長いログや表形式のデータを扱う場合に便利
バッチファイルで自動設定
@echo off
mode con cols=100 lines=40
echo 画面サイズを調整しました。
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バッチ起動時に自動的に画面レイアウトを変更できる
📚 シリアルポートの設定
modeは通信ポート(COMポート)の設定にも利用できます。
COMポートの設定
mode com1: baud=9600 parity=n data=8 stop=1
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baud:通信速度(ボーレート)
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parity:パリティチェック(n=なし, e=偶数, o=奇数)
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data:データビット数
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stop:ストップビット数
この設定により、シリアル接続機器との通信条件を指定可能です。
🖨️ プリンタ制御
昔はプリンタを直接ポートに接続して使うことが多く、modeでLPTポートを制御していました。
プリンタのリダイレクト例
mode lpt1:=com1:
-
COMポートに接続されたプリンタをLPT1として利用可能にする
現在ではあまり使われませんが、レガシー環境での知識として重要です。
⚠️ 注意点
-
mode conでの設定は現在のセッションのみ有効。コマンドプロンプトを閉じると元に戻る -
シリアル通信やプリンタ制御はレガシー用途が多く、現代のWindows環境では利用機会が少ない
-
行数や列数を極端に増やすと一部アプリケーションが正常に表示できなくなる場合がある
📊 まとめ表
| コマンド | 説明 | 活用例 |
|---|---|---|
| mode | 現在の設定を表示 | 環境確認 |
| mode con cols=120 lines=40 | 画面サイズを変更 | ログ閲覧に最適化 |
| mode com1: baud=9600 data=8 parity=n stop=1 | シリアル通信設定 | 機器接続 |
| mode lpt1:=com1: | プリンタの割り当て | レガシー制御 |
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さいごに
modeコマンドは、画面サイズの調整からシリアル通信やプリンタ制御まで対応できる多機能コマンドです。現代では主にコンソールサイズの調整に利用されますが、レガシー環境や特殊用途では依然として価値があります。特にシステム管理者や開発者は、知識として押さえておくことで過去資産や特殊環境の保守に役立てることができるでしょう。
