[記事公開日]2025/10/08
[最終更新日]2025/11/14
🌐 DNSキャッシュを削除する「ipconfig /flushdns」の使い方|通信トラブルを解消する基本コマンド
もくじ
💡はじめに
ウェブサイトにアクセスできない、ページの読み込みが遅い、特定のサイトだけエラーになる──そんなときに試したいのが、**DNSキャッシュの削除(フラッシュ)**です。
Windowsでは、コマンドプロンプトで「ipconfig /flushdns」を実行することで、古いDNS情報をクリアし、通信トラブルを解消できます。
この記事では、DNSキャッシュの仕組みと「ipconfig /flushdns」コマンドの使い方、実行時の注意点を詳しく解説します。
🛠 よくある症状
-
ある特定のウェブサイトだけ開けない
-
ページ更新しても古い内容が表示される
-
サイトのドメイン名を変更したのにアクセスできない
-
「DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG」などのエラーが出る
-
以前のネットワーク設定が残っている
これらの多くは、古いDNSキャッシュ情報が原因です。
キャッシュを削除することで、新しい正しい情報を取得できるようになります。
🔍 DNSキャッシュとは?
DNSとは「Domain Name System(ドメインネームシステム)」の略で、
WebサイトのURL(例:https://example.com)をIPアドレス(例:192.168.0.1)に変換する仕組みです。
パソコンは、一度アクセスしたサイトのDNS情報を「DNSキャッシュ」として保存し、次回アクセス時の速度を向上させています。
しかし、サイト側のサーバー変更やネットワーク環境の変化があった場合、古いキャッシュが残るとアクセスに失敗することがあります。
⚙️ ipconfig /flushdnsの概要
「ipconfig /flushdns」は、Windowsのコマンドプロンプトから実行できるDNSキャッシュ削除コマンドです。
このコマンドを実行すると、パソコンに保存されたDNS情報が一度リセットされ、新しい情報を取得し直します。
✅ コマンドの実行手順
① コマンドプロンプトを管理者として開く
-
スタートメニューを開く
-
検索ボックスに「cmd」または「コマンドプロンプト」と入力
-
「管理者として実行」をクリック
通常モードでも実行できますが、確実に反映させるためには管理者権限で開くのがおすすめです。
② コマンドを入力して実行
コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
ipconfig /flushdns
数秒後に以下のようなメッセージが表示されれば成功です。
Windows IP 構成
DNS リゾルバー キャッシュは正常にフラッシュされました。
③ 確認用コマンド(オプション)
実行後にDNSキャッシュが削除されたかを確認する場合は、以下のコマンドを使います。
ipconfig /displaydns
削除直後はキャッシュ情報が空(または最小限)になっているはずです。
⚠ 注意点
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 権限 | 管理者権限で実行しないと削除できない場合がある |
| 一時的な効果 | DNSキャッシュは自動的に再生成される(恒久的削除ではない) |
| ネットワーク設定 | ネットワーク接続が切断されている場合は実行しても効果なし |
| セキュリティソフト | 一部セキュリティ製品がDNSキャッシュを独自に保持しているケースあり |
💡 併せて試したいコマンド
DNSキャッシュ削除以外にも、通信トラブル解消に役立つコマンドがあります。
| コマンド | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
ipconfig /release |
IPアドレスのリリース | ネットワーク情報を解放 |
ipconfig /renew |
IPアドレスの再取得 | 新しいアドレスを再割り当て |
netsh winsock reset |
ネットワーク設定リセット | ソケット通信エラーの修復 |
これらを併用することで、より広範な通信不具合を解消できます。
🧾 まとめ表
| 操作内容 | コマンド | 効果 |
|---|---|---|
| DNSキャッシュ削除 | ipconfig /flushdns |
古いDNS情報をリセット |
| キャッシュ確認 | ipconfig /displaydns |
現在のDNSキャッシュを表示 |
| IP再取得 | ipconfig /renew |
新しいネットワーク情報を取得 |
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【さいごに】
DNSキャッシュの削除は、通信トラブル解消の基本中の基本です。
「サイトが開かない」「古いページが表示される」と感じたら、まずはipconfig /flushdnsを実行してみましょう。
難しい操作ではなく、数秒で実行できる簡単なトラブルシューティング手段です。
