🔒 BitLockerで暗号化されたSSDが開けないときの対処法｜06-06. BitLocker・暗号化管理パソコントラブル解決大事典

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［記事公開日］2025/10/16

🔒 BitLockerで暗号化されたSSDが開けないときの対処法

1 💡 はじめに
2 📘 概要
3 🔍 主な原因
4 🧭 確認手順
5 🧰 対処方法
6 ⚠️ 注意点・リスクについて
7 💥 放置するとどうなるか
8 🧾 まとめ
9 🔗 関連記事
10 ✨ さいごに

💡 はじめに

BitLockerはWindows標準のドライブ暗号化機能で、セキュリティを強化する一方、回復キーを紛失した・別PCで開けない・ロック解除ができないといったトラブルも発生します。誤った操作を行うと、暗号化データが永久に読み取れなくなる恐れもあるため、慎重な対応が必要です。

この記事では、BitLockerで暗号化されたSSDが開けないときの原因と、安全な対処方法を詳しく解説します。

📘 概要

BitLocker暗号化SSDにアクセスできない主な原因は以下の通りです：

回復キーを紛失してロック解除できない
TPM（セキュリティチップ）の不具合
OS再インストールやマザーボード交換で暗号情報が失われた
別PCに接続したため認証が通らない
ファイルシステム破損やSSDの物理障害

🔍 主な原因

原因	詳細説明
回復キー紛失	暗号化ドライブを開くための認証情報がないためアクセス不可。
TPMリセット・故障	暗号化キーが失われ、システムがドライブをロック。
ハードウェア変更	マザーボード・CPU交換で認証構成が変わるとBitLockerが解除できなくなる。
他PCで接続	ローカルアカウントやドメインが異なるためアクセス拒否。
ファイルシステム破損	暗号化情報が破損し、OSが正常にドライブを認識できない。

🧭 確認手順

① BitLockerの状態を確認

コマンドプロンプトを管理者権限で開き：

manage-bde -status

Lock 状態：Locked → 暗号化ドライブがロック中。
Conversion Status：Fully Encrypted → 暗号化完了状態。

② 回復キーの保存場所を確認

BitLocker回復キーは次のいずれかに保存されています：

Microsoftアカウント（https://account.microsoft.com/devices/recoverykey）
USBメモリ
印刷された紙
Active DirectoryまたはAzure AD

💡 補足: Microsoftアカウントでサインインしていた場合は、クラウド上に自動保存されているケースが多いです。

③ ロック解除コマンドを使用

回復キーを取得できた場合、以下のコマンドでロック解除：

manage-bde -unlock X: -RecoveryPassword 123456-789012-345678-901234-567890-123456-789012-345678

※ Xは対象ドライブの文字、RecoveryPasswordは48桁のキー。

ロック解除後は：

manage-bde -protectors -disable X:

で保護を一時停止しておきましょう。

④ 別PCで開けない場合

BitLockerは他のPCでは自動的にロックされます。
回復キーを入力することで開けますが、同じMicrosoftアカウントでログインしていないと認証が通らないこともあります。

💡 補足: OSを再インストールした直後の環境では、以前の暗号化情報が消失しているため、必ず回復キーが必要です。

🧰 対処方法

✅ 1. 回復キーを探す

まずは以下の方法ですべての保存先を確認：

Microsoftアカウント → 回復キー一覧ページ
USBメモリ内に「BitLocker Recovery Key.txt」が存在するか確認
紙に印刷した控えを探す

✅ 2. 別PCで回復キーを入力

該当SSDをUSB接続などで接続
ドライブを開こうとするとキー入力画面が表示される
回復キーを入力して解除

✅ 3. TPM無効化後に再接続

BIOS設定で一時的にTPMを無効化し、再起動後にBitLocker解除を試みます。

✅ 4. データ救出を試みる

BitLockerでロック解除できない場合、以下のツールで部分的なデータ救出を行える場合があります：

Passware Kit Forensic（有料）
Elcomsoft Forensic Disk Decryptor（企業向け）
※ 正規キーなしで完全復号は不可能です。

✅ 5. ファイルシステム修復

回復キー入力後もアクセスできない場合：

chkdsk X: /f

または sfc /scannow でシステムファイルを修復。

⚠️ 注意点・リスクについて

注意点	内容
回復キーを紛失した場合	正規手段では解除不可能。無理な復号ツールの使用は危険。
BIOS設定の変更	TPMを操作するとさらなるロックがかかる場合がある。
データ救出ツールの誤使用	暗号領域を破損させ、完全にアクセス不能となる恐れ。

💡 補足: BitLockerの暗号は非常に強力であり、パスワードやキーなしでの解除は現実的に不可能です。焦らず、まずはキーの探索と安全な手順の確認を優先しましょう。

🧠 リスクについて: 無理に暗号を解除しようとすると、データが永久に消失するリスクがあります。業務データや重要ファイルが含まれる場合は、データサルベージ専門業者への相談を検討してください。誤操作よりも、専門的な環境で復旧を行う方が安全です。

💥 放置するとどうなるか

状況	想定されるリスク
回復キー未保存のまま	再起動後にアクセス不能になる。
TPM障害放置	ドライブが完全にロックされる。
ファイルシステム破損	暗号化データそのものが読み取れなくなる。

💡 補足: 暗号化SSDは特に再インストールやパーツ交換時にトラブルが発生しやすく、必ず事前バックアップが必要です。

🧾 まとめ

BitLockerで開けない原因の多くは回復キー紛失やTPM構成の変化。
manage-bde -statusで状態を確認し、回復キーでロック解除。
キーがない場合は安全にデータ救出を試みる。
無理な解除は禁物、必要なら専門業者へ相談を。

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✨ さいごに

BitLockerは便利なセキュリティ機能ですが、管理を誤ると自分自身がデータにアクセスできなくなることもあります。回復キーを安全に保管し、トラブル時には慌てず手順を踏むことが重要です。どうしても開けない場合は、無理せず専門業者に依頼することで、大切なデータを守る可能性が高まります。

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