[記事公開日]2025/10/30
🎮 dxdiagコマンドの使い方|DirectX診断ツールでパソコンの詳細情報を確認する方法
もくじ
はじめに
ゲームや映像処理などで「動作が重い」「映像がカクつく」といった症状が出るとき、まず確認したいのが DirectX(ダイレクトエックス)環境 の状態です。
その確認を行うために使われる代表的なツールが dxdiag(DirectX Diagnostic Tool)コマンド です。
このコマンドを実行すると、CPU・メモリ・グラフィックカード・サウンドデバイスなど、パソコンの詳細な構成情報を確認できます。
この記事では、dxdiag コマンドの使い方、診断結果の見方、トラブル調査への活用方法を丁寧に解説します。
🛠 dxdiagコマンドとは?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | DirectX診断ツール(DirectX Diagnostic Tool)を起動する |
| 用途 | グラフィック、サウンド、入力デバイス、システム構成の確認 |
| 特徴 | GUI形式で情報を表示し、レポート出力も可能 |
dxdiag は、DirectXやハードウェアの状態を簡単に確認できるWindows標準ツールです。
グラフィックドライバーのバージョンやDirectXの対応状況を調べる際に利用され、ゲーム動作トラブルの原因調査などにも役立ちます。
📌 基本構文
dxdiag [オプション]
通常はオプションを付けずに dxdiag と入力するだけで診断ツールが起動します。
主なオプション
| オプション | 説明 |
|---|---|
/t <ファイル名> |
診断結果をテキスト形式で保存(例:dxdiag /t report.txt) |
/x <ファイル名> |
診断結果をXML形式で保存(例:dxdiag /x report.xml) |
/whql:off |
WHQL署名チェックを無効化(古い環境での検証用) |
/dontskip |
起動時のスキャンをスキップせずに完全診断を実行 |
💡 主な使用例
| 操作内容 | コマンド例 | 説明 |
|---|---|---|
| DirectX診断ツールを起動 | dxdiag |
標準の診断画面を開く |
| 結果をテキスト保存 | dxdiag /t C:\report.txt |
結果をテキストファイルに出力 |
| 結果をXML保存 | dxdiag /x C:\report.xml |
XML形式で詳細情報を保存 |
🧭 表示される主な情報項目
| タブ名 | 内容 |
|---|---|
| システム | OSのバージョン、CPU、メモリ容量、DirectXバージョン |
| ディスプレイ | GPU名、VRAM容量、ドライバー情報、解像度、リフレッシュレート |
| サウンド | オーディオデバイス名、ドライバー情報 |
| 入力 | 接続中の入力デバイス(キーボード・マウスなど) |
🧠 補足
出力されるレポートには、ハードウェア構成のほか、ドライバの署名状態やエラー内容も含まれます。
特に「問題が発見されました」という欄に注目すると、ドライバや設定の不具合を素早く把握できます。
⚙️ 応用的な使い方
1️⃣ ゲーム動作トラブルの調査
ゲームが起動しない、映像が乱れる場合は、ディスプレイ タブのドライバ情報を確認。
古いバージョンや署名なしドライバが原因であるケースがあります。
2️⃣ ハードウェア構成のレポート保存
サポート依頼や社内報告書に添付する際は:
dxdiag /t C:\dxdiag_report.txt
このファイルを送付することで、相手が環境を正確に把握できます。
3️⃣ DirectXバージョンの確認
「システム」タブの下部に「DirectXバージョン」として明記されています。
古い環境では、最新のゲームが動作しない場合があります。
⚠️ 注意点
| 注意点 | 説明 |
|---|---|
| 管理者権限は不要 | 一般ユーザーでも実行可能 |
| 保存パス指定に注意 | /t や /x の際はフルパス指定が必要 |
| 大量の情報が含まれる | 個人情報(PC名・ユーザー名)を含む場合があるため共有時は注意 |
| 実行に数十秒かかる場合あり | 環境によっては情報収集に時間がかかる |
📋 まとめ表
| 操作内容 | コマンド例 | 説明 |
|---|---|---|
| ツール起動 | dxdiag |
GUIでDirectX診断を開始 |
| テキスト出力 | dxdiag /t C:\report.txt |
環境情報をテキスト保存 |
| XML出力 | dxdiag /x C:\report.xml |
XML形式で保存 |
| 完全診断 | dxdiag /dontskip |
スキャンを省略せず全項目実行 |
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さいごに
dxdiag コマンドは、グラフィック関連トラブルの原因を探るうえで欠かせない診断ツールです。
特にゲームや映像編集を行うPCでは、ドライバの状態確認やレポート出力により迅速なトラブル対応が可能になります。
DirectX環境を把握する第一歩として、このコマンドを覚えておくと安心です。
