［記事公開日］2025/11/02
［最終更新日］2025/11/12
🎥 HP Pavilion All-in-One 24-xa0172jp｜電源が入らないときの原因と対処法を動画で解説
もくじ
🎥 HP Pavilion All-in-One – 24-xa0172jp｜電源が入らないときの確認ポイント｜修理用参考動画
電源ボタンを押してもHP Pavilion All-in-One（型番：24-xa0172jp）がまったく反応しない……。
ランプもつかない・ファンも回らない・画面も真っ暗。こういった「電源が入らない」症状は非常に多いご相談内容です。
この記事では、実際の修理現場と同じ手順で、原因をひとつずつ切り分けていく方法をできるだけわかりやすくまとめました。
ご自宅で確認できるポイントから、分解してプロレベルで行う検証方法まで順番に紹介します。
📺 動画はこちら
動画公開日: 2025-10-23T17:23:11Z
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🔌 まず最初に確認すること（分解しない段階）
いきなり分解に入るのではなく、必ず外側のチェックから始めます。これだけで解決することも珍しくありません。
1. ACアダプターは生きているか？
一体型デスクトップは本体側が壊れていなくても、電源アダプターの不良だけで「全く電源が入らない」状態になります。
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付属のACアダプターを別の同規格PCに接続して、そのPCが起動できるか確認する
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別の正常なアダプターをこのHP本体に接続して、電源が入るか確認する
👉 どちらかで起動すれば、故障箇所は本体ではなくアダプター側の可能性が高いです。
※アダプターの接続口がゆるんでいる・半抜けになっているだけでも、症状としては「完全に死んだPC」に見えます。必ずコネクタが奥までしっかり刺さっているか確認してください。
2. コネクタ部のランプ確認
24-xa0172jp では、電源ケーブルをつないだ状態で本体背面付近に小さなインジケーター（点灯ランプ）が光る仕様になっています。ここが光るかどうかは大きなヒントになります。
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ランプが点灯する → 電源自体はある程度届いている可能性
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ランプが全くつかない → アダプター不良 or DCジャック不良 or マザーボード側で電源を受け取れていない
※ランプが点いていても「必ず起動できる」という保証にはなりませんが、点かない場合は要注意です。
🧩 それでも起動しない場合：本体側の切り分けに進む
ACアダプターに問題がない、ランプも点かない／点いても立ち上がらない。こうなったら本体内部の確認に入ります。
ここから先は分解作業を含むので、自信がない場合は無理をせず専門店に相談してください。（内部ケーブルやコネクターは非常に細いです）
🔧 分解手順と内部の見方（24-xa0172jpの場合）
① スタンド（足）を外す
背面スタンド部のシールをめくるとネジが現れます。ネジを外してスタンドを取り外します。
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このモデルでは4本のネジ＋固定用の2か所を外す工程があります。
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一部のネジは完全には抜けず「緩めるだけ」でOKのものもあるので、無理に引っ張らないこと。
スタンドを外すと背面カバーを分離しやすくなります。
② 背面カバーを外す
背面カバーは複数のツメでしっかり固定されています。ここで金属のマイナスドライバーを使うと、樹脂が傷だらけになったり最悪割れます。
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プラスチック製のヘラを使い、隙間に差し込み、手前に“少しずつ倒す”イメージでツメを浮かせる
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こじる方向を間違えるとツメが折れるので、焦らず周囲を順番に緩めていく
取り外し中は「バキッ」という音が出ることがありますが、これはツメが外れる音であり、必ずしも破損ではありません。
③ 内部カバーと冷却ファン周辺を外す
内部にはさらにシールドカバー（メタルカバー）があり、その下にマザーボードが入っています。
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ファン横・アンテナ付近のネジも外す必要があります（表から見えにくい位置にも1本あるので見落とさないように）
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アンテナケーブル、細い信号ケーブルなどは力任せに引っ張らないこと。コネクタ破損＝修理コスト急上昇につながります。
ここまで外すと、マザーボード・メモリ・CMOS電池（ボタン電池）・SSD/HDDなどの主要パーツにアクセスできる状態になります。
🔄 ここからが本番：原因の切り分けテスト
内部にアクセスできたら、次の順番でテストしていきます。実際の修理現場でもこの流れで判断します。
1. CMOSクリア（BIOSリセット）
マザーボード上のボタン電池（コイン電池）を一度外し、数分待ってから再装着します。
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目的：BIOS設定の不整合で起動できない状態をリセットする
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効果：電源が入るようになるケースは意外と多い
CMOSクリア後は時刻や起動順序などの設定が初期化されることがあります。後で日時がズレていたら直してあげてください。
2. 最小構成での起動テスト
内部パーツを必要最低限だけ残し、それでも通電するかを確認します。いわゆる「最小構成テスト」です。
残すものの目安：
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マザーボード
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CPU（ヒートシンク付き）
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電源スイッチまわりのケーブル
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必要ならメモリ1枚
一方で一旦外すものの例：
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追加メモリの2枚目
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ストレージ（SSD / HDD）
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スピーカー等の周辺部品
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ファンなど補助系統（短時間の通電テスト内であれば一時的に外しても確認できる場合があります）
👉 これで電源が入る場合：取り外したどれかがショートや故障を起こしており、起動そのものを妨げていた可能性が高いです。
👉 これでも電源が入らない場合：残っている最小構成（マザーボード・CPU・電源スイッチ系）が原因候補になります。
3. メモリのチェック
メモリは「刺さりきっていない」「接点が酸化している」などの軽い不具合でPC全体が沈黙することがあります。
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メモリを全部抜いてから1枚だけ挿し直して起動を試す
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スロットを変えて試す
これで起動できる場合は、メモリの接触不良または特定スロット側の不良が濃厚です。
⚠ よくある落とし穴と注意点
| 落とし穴 | よくある状況 | なぜ危ないか |
|---|---|---|
| 無理にケーブルを引き抜く | 固そうだから力任せに抜く | コネクタ破損で修理費が一気に高額になる |
| マイナスドライバーでこじる | カバーが固くて開かない | 外装へ深いキズ・割れ痕が残る |
| アダプターを疑わず即分解 | 先に電源を検証しない | 実はアダプター故障だった…というのは本当に多い |
| CMOS電池を戻し忘れる | 試しに外したまま起動テスト | 逆に症状が悪化したように見えて混乱する |
パーツを壊してしまうと、その時点で「安く直す」がほぼ不可能になります。特に一体型は外装やコネクタ部品が入手しづらいことも多いので慎重に進めてください。
🧠 ここまで試しても電源が入らない場合
最小構成でも反応がない、インジケーターも点灯しない、別アダプターでも変わらない——という場合は、マザーボード側のトラブル（電源回路・DCジャック・CPU周辺電源ラインなど）の可能性がかなり高くなります。
マザーボード交換で復旧するケースもありますが、
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マザーボード自体の入手性
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交換後のライセンス認証やドライバ整備
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作業コスト
を考えると、「修理」と「買い替え」の天秤をかける判断タイミングでもあります。
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🛠 さいごに
電源が入らないトラブルは「完全に壊れた」ように見えるので不安になりますが、実はアダプター不良やメモリ接触不良など、比較的シンプルな原因のことも少なくありません。
この記事と[動画用コンテンツ]を参考に、段階的に確認していただければ、どこが怪しいのかかなりはっきりします。
もし途中で『これはちょっと怖いな』『基板までは触れないな』と感じたら、無理をしなくて大丈夫です。江戸川パソコンおたすけ隊では店頭修理やデータサルベージも行っていますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
