もくじ
📝 はじめに
PowerShellでファイル操作をしていると、
「同名ファイルがあってコピーできない」
「読み取り専用で削除できない」
「すでに存在する項目をまとめて置き換えたい」
といった場面に必ず遭遇します。
そんなときに登場するのが
-Force パラメーターです。
Copy-Item、
Move-Item、
Remove-Item などと組み合わせて使うことで、
警告や制限を無視して処理を続行できます。
- 同名ファイルを上書きコピーしたい
- 読み取り専用ファイルを削除したい
- 存在チェックを省略して処理したい
✅ この指定でできること(要点)
- 同名ファイル・フォルダを上書きできる
- 読み取り専用や隠し属性を無視して処理できる
- エラーを減らしてスクリプトを安定させられる
- 自動処理・一括処理に向いている
✅ -Force でできること
-Force は、
「通常は止まる処理を、そのまま続行させる」ための指定です。
上書き確認・属性制限・存在チェックなどを省略し、
処理を強行するイメージで覚えると分かりやすいでしょう。
その分、使いどころを誤ると
意図しない削除や上書きにつながる点には注意が必要です。
🧩 基本構文
🔹 Copy-Item + -Force
Copy-Item 元パス 先パス -Force
🔹 Move-Item + -Force
Move-Item 元パス 先パス -Force
🔹 Remove-Item + -Force
Remove-Item パス -Force
▶ 基本的な使い方(まずこれだけ)
🔹 同名ファイルを上書きコピーする
Copy-Item C:\Work\sample.txt C:\Backup\sample.txt -Force
すでに存在する
sample.txt を
確認なしで上書きします。
🔹 読み取り専用ファイルを削除する
Remove-Item C:\Temp\readonly.txt -Force
通常は削除できないファイルも削除対象になります。
🛠 よく使われる指定例
🔹 フォルダを丸ごと削除する
Remove-Item C:\Temp\Logs -Recurse -Force
中身を含めて強制的に削除します。
🔹 フォルダを上書き移動する
Move-Item C:\Work\Data C:\Archive\Data -Force
既存フォルダがあっても処理を続行します。
💼 実務でよく使う使用例(応用)
🔹 バックアップを毎回上書きする
Copy-Item C:\Data\* C:\Backup -Recurse -Force
🔹 一時フォルダを確実に削除して作り直す
Remove-Item C:\Temp\Work -Recurse -Force
New-Item C:\Temp\Work -ItemType Directory
- -Recurse と併用して一括処理
- Test-Path を省略して簡潔に
- 定期処理・自動化スクリプトで活躍
🧩 よくある勘違い・つまずきポイント
- -Force は「確認なし」で実行される
- 削除したデータは元に戻せない
- すべてのコマンドで使えるわけではない
- 権限不足は -Force でも解決しない
- 意図せず重要ファイルを消す危険がある
🔄 cmdとの違いについて
cmd では /Y や
/F を個別に指定しますが、
PowerShell では
-Force に統一されています。
その分、影響範囲が広い点を意識する必要があります。
⚠ エラー・うまく動かないときの確認ポイント
- 本当に上書き・削除してよい対象か
- 指定パスが正しいか
- 管理者権限が必要な場所ではないか
- -Recurse の指定漏れがないか
🧠 注意点
-Force は非常に強力な指定です。
実務では
テスト環境で動作確認を行い、
削除・上書き対象を明確にしたうえで
使用することを強くおすすめします。
📌 まとめ
- -Force は制限や確認を無視して処理を続行する
- Copy / Move / Remove でよく使われる
- 自動化では必須だが取り扱い注意
- 意図を明確にして使うことが重要
🔎 PowerShellコマンドを探す
やりたいことからコマンドを探すこともできます。
- 同名ファイルを上書きしたい
- 強制的にファイルを削除したい
- 読み取り専用を無視して処理したい
- 自動化スクリプトを安定させたい
- エラーや実行できない原因を調べたい
- PowerShellで一括処理したい
- 安全に強制処理を行いたい
