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［記事公開日］2025/12/30
Q. ハブの台数が多いとLANが遅くなる？
もくじ
パソコントラブルQ&A
Q.
ハブの台数が多いとLANが遅くなる？
A.
ハブの台数が多い場合、LANの速度や安定性に影響が出ることがあります。ただし、すぐに大幅な遅延が発生するわけではなく、接続環境や使用しているハブの種類によって違いがあります。まずは接続状況や機器の状態を確認し、問題の切り分けを進めることが大切です。ここでは、ハブが多いことで起きる可能性のある問題とその原因、対処方法を順に解説します。
まず確認してほしいこと
LANの速度が遅いと感じたら、まずは以下の基本的なポイントで問題の切り分けを行いましょう。切り分けとは、原因を絞り込むために段階的に確認することです。
🔎 切り分け手順（デスクトップ／ノート／一体型）
1) 外部要因の確認
・ハブの台数や接続形態を確認。ハブが多いと通信が間に複数挟まるため影響が出る可能性があります。
・各ケーブルの接続がしっかりしているか、断線や緩みがないかチェック。
・ハブの電源が正常か、ランプの状態を確認。
2) ソフトウェア要因の確認
・パソコンのネットワーク設定を確認し、速度制限や不具合がないか見ます。
・ウイルス対策ソフトやファイアウォールの影響も考慮。
3) 内部ハードウェア要因の確認
・パソコンのLANポートやネットワークカードの故障や不具合がないか確認。
機種別のポイント
– デスクトップ：ハブの数が多い場合、電源供給やケーブルの長さにも注意。
– ノートパソコン：内蔵の無線LANや有線LANポートの性能も影響することがあります。
– 一体型：分解が難しいため、外部ハブやケーブルの確認を重点的に行うのが現実的です。
以上の確認で問題が絞れない場合は、無理に分解や交換をせず専門家への相談をおすすめします。
この症状が起きる理由について
LANの通信はデータを送受信する際に、接続されている機器やケーブルの状態に大きく影響されます。ハブが多いと信号が複数の機器を経由するため、遅延や衝突が起きやすくなります。また、ハブの性能や種類によっては通信速度が制限されることもあります。これらの要素が重なると、結果としてLANの速度低下が感じられることがあります。
よくある原因
- ハブの台数が多く、通信経路が複雑になっている
- 古いまたは低性能のハブを使用している
- ハブがスイッチング機能を持たない単純なハブである
- ケーブルの品質や長さによる信号劣化
- ハブの電源不良や故障による通信障害
- パソコン側のネットワーク設定やドライバーの問題
自分でできる対処方法（順番に試す）
- ハブの台数を減らしてみる（外部要因の切り分け）
→通信経路の単純化で速度改善が見込めるか確認 - ハブの電源と接続ケーブルを一度抜き差しして再起動する
→一時的な不具合の解消を試みる - 可能であればスイッチングハブ（管理機能付き）に交換する
→通信効率の向上が期待できる - パソコンのネットワーク設定を確認し、不要な制限がないかチェックする
→ソフトウェア要因の切り分け - 別のLANケーブルを使ってみる
→ケーブルの不良や劣化を切り分ける - パソコンのネットワークドライバーを最新に更新する
→ドライバー不具合の可能性を排除
これらの手順で改善がない場合は、内部ハードウェアの故障や複雑な設定問題の可能性があるため、専門家に相談することをおすすめします。
放置するとどうなるか
LANの速度低下を放置すると、インターネットや社内ネットワークの利用が遅くなり、作業効率が落ちることがあります。また、通信の遅延や途切れが頻発すると、オンライン会議やファイル共有に支障をきたすことも考えられます。ただし、すぐに機器が壊れるわけではないため、焦らず原因の切り分けと対処を進めることが大切です。
専門的な補足（故障が疑われるケース）
ハブの内部故障や電源不良がある場合、通信が不安定になり速度低下や接続切れが頻発します。特に古いハブや安価な製品ではこうした問題が起こりやすいです。また、ケーブルの断線やノイズの影響も考えられます。パソコンのLANポート自体の故障も稀にありますが、これらは分解や専用機器による測定が必要なため、無理に自分で修理せず専門の修理業者に相談するのが安全です。
再発を防ぐためのヒント
- 必要以上にハブを連結しないようにする
- スイッチングハブを使い、通信効率を上げる
- 定期的にハブやケーブルの状態をチェックする
- 信頼性の高いメーカーの機器を選ぶ
- パソコンのネットワークドライバーは常に最新に保つ
- ネットワークの構成をシンプルに保つことを心がける
まとめ
ハブの台数が多いことはLAN速度の低下や通信不安定の一因になり得ますが、すぐに大きな問題が起きるわけではありません。まずは外部要因からソフトウェア、内部ハードウェアの順に切り分けを行い、問題の範囲を絞りましょう。自分でできる対処もありますが、分解や専門的な測定が必要な場合は無理せず専門家に相談することが安心です。焦らず段階的に確認し、快適なネットワーク環境を保ちましょう。
