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[記事公開日]2025/12/30
Q. ゴミ箱の削除操作が非常に遅くなるのはストレージの劣化?
もくじ
パソコントラブルQ&A
Q.
ゴミ箱の削除操作が非常に遅くなるのはストレージの劣化?
A.
ゴミ箱の削除が遅くなる原因は複数考えられ、ストレージの劣化もその一つですが、必ずしもそれだけとは限りません。動作が遅い原因を切り分けることが大切です。今回は、外部要因からソフトウェア、そしてハードウェアの順に確認する方法を説明します。まずは基本的な確認から始めて、問題の範囲を見極めていきましょう。
まず確認してほしいこと
ゴミ箱の削除が遅い場合、まずは原因の切り分けを行うことが重要です。以下の順に確認してください。
🔎 切り分け手順(デスクトップ/ノート/一体型)
機種構造の違いにより、ストレージの種類や接続方法が異なるため、切り分け方法や確認ポイントが変わります。
- 共通の基本チェック(誰でもできる外部要因の確認)
・パソコンの再起動を試す
・他のファイルやフォルダの削除速度も確認する
・外付けストレージを使っている場合は、接続ケーブルやポートを変えてみる - デスクトップの場合
・内蔵HDD/SSDの接続ケーブル(SATAケーブルなど)が緩んでいないか確認する
・外付けドライブの場合はUSBポートの変更も試す - ノートパソコンの場合
・バッテリー残量が十分か確認(省電力モードが動作に影響することがあるため)
・内蔵ストレージの種類(SSDかHDDか)を確認する - 一体型パソコンの場合
・分解が難しいため、外部接続の周辺機器を外して動作を確認する
これらの基本確認で、外部要因や接続の問題がないかを切り分けましょう。次にソフトウェア面の確認に進みます。
この症状が起きる理由について
ゴミ箱の削除操作は、ファイルを単に消すのではなく、システムがファイル情報を管理しながら処理しています。ストレージの読み書き速度やファイルシステムの状態、バックグラウンドで動くソフトの影響などが絡み合い、処理が遅くなることがあります。特にストレージの劣化が進むと、読み書きの速度低下やエラーが増え、削除操作にも影響が出ることがあります。
よくある原因
自分でできる対処方法(順番に試す)
- パソコンを再起動する
簡単なリセットで一時的な負荷や動作不良を切り分けられます。 - 不要なファイルや大きなファイルを分けて削除する
一度に大量のファイルを削除すると遅くなるため、分割して試すことで負荷の切り分けが可能です。 - ディスクの空き容量を確認し、不要なデータを整理する
空き容量不足は動作遅延の原因になることがあります。 - ディスクのエラーチェックを行う(Windowsの「エラーチェック」機能を利用)
ファイルシステムの問題の切り分けに役立ちます。 - ウイルス対策ソフトや同期ソフトを一時的に停止して削除を試す
ソフトウェアの影響を確認できます。 - ストレージの健康状態を確認する(専用ツールを利用)
ストレージの劣化や異常の有無を切り分けられます。ツールの使用に不安があれば専門家に相談を。
放置するとどうなるか
ゴミ箱の削除が遅い状態を放置すると、パソコン全体の動作が徐々に遅くなる可能性があります。また、ストレージの劣化が進行している場合は、最悪データの読み書きができなくなるリスクも考えられます。早めに原因の切り分けと対処を行うことが望ましいですが、無理に操作を続けて悪化させることは避けましょう。
専門的な補足(故障が疑われるケース)
ストレージの劣化が疑われる場合、SMART情報の異常や異音、頻繁なエラー表示などが見られることがあります。こうした場合は内部ハードウェアの故障が進行している可能性が高く、分解や交換が必要になることもあります。これらの作業は専門的な知識と工具が必要なため、無理せずパソコン修理の専門業者に相談することを強くおすすめします。
再発を防ぐためのヒント
- 定期的に不要ファイルの整理やディスククリーンアップを行う
- ストレージの空き容量を常に十分に確保する
- ウイルス対策ソフトを最新の状態に保ち、定期スキャンを実施する
- バックアップを定期的に取り、万が一の故障に備える
- パソコンの電源を適切に切り、急な電源断を避ける
まとめ
ゴミ箱の削除操作が遅くなる原因は多岐にわたり、ストレージの劣化が関係している場合もありますが、まずは外部要因やソフトウェアの影響を切り分けることが大切です。自分でできる簡単な対処を試しつつ、症状が改善しない場合やストレージの異常が疑われる場合は、無理せず専門業者に相談しましょう。早めの対応でトラブルの悪化を防ぎ、快適なパソコン環境を維持してください。
