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[記事公開日]2025/12/30
Q. 高温でHDDから異音がするのは危険?
もくじ
パソコントラブルQ&A
Q.
高温でHDDから異音がするのは危険?
A.
HDD(ハードディスクドライブ)が高温状態で異音を出す場合、内部の部品に負担がかかっている可能性があり、注意が必要です。異音は故障の前兆であることも多く、データ損失のリスクも考えられます。ここでは、まず確認すべきポイントや原因の切り分け、対処方法について順を追って説明します。
まず確認してほしいこと
HDDの異音と高温は、パソコンの動作に影響を及ぼす可能性があるため、早めの切り分けが重要です。まずは以下の点を確認してください。
🔎 切り分け手順(デスクトップ/ノート/一体型)
- 共通:パソコン本体の通気口やファン周辺にホコリが溜まっていないか確認し、冷却が十分かを見極めます。過熱が原因かどうかの切り分けになります。
- デスクトップ:ケース内部のファンや電源ユニットの動作音と区別できているか確認してください。HDDの取り付けネジが緩んでいないかもチェックしましょう。
- ノートパソコン:底面の通気口の詰まりやバッテリーの膨張がないか確認。ノートは内部の冷却構造が限られるため、熱の影響を受けやすいです。
- 一体型パソコン:画面と本体が一体のため冷却が難しい場合があります。通気口の清掃や設置環境の確認が重要です。
以上の確認で、冷却不足や異音の発生源が特定できるか見極めてください。ここまでで原因がわからない場合は、ソフトウェアや内部ハードウェアの可能性を検討します。
この症状が起きる理由について
HDDは内部に回転するディスクと読み書きヘッドがあり、高温になると部品の摩耗や動作不良が起きやすくなります。異音はこれらの部品が正常に動いていないサインで、熱による膨張や潤滑油の劣化も影響します。高温状態はHDDの寿命を縮める要因となるため注意が必要です。
よくある原因
- パソコン内部の冷却不足やファンの故障によるオーバーヒート
- HDDの経年劣化や潤滑油の劣化による部品の摩耗
- 振動や衝撃でHDDのヘッドがディスクに接触している
- 取り付けの緩みやケーブルの接触不良
- ソフトウェアの異常による過剰なアクセスでの負荷増大
自分でできる対処方法(順番に試す)
- パソコンの電源を切り、通気口やファン周辺のホコリを掃除する(冷却不足の切り分け)
- パソコンを風通しの良い場所に移動し、過熱を防ぐ(環境要因の切り分け)
- HDDの取り付けネジの緩みやケーブルの接続を確認する(物理的要因の切り分け)
- 不要なアプリケーションを終了し、HDDへの負荷を減らす(ソフトウェア負荷の切り分け)
- パソコンを再起動し、異音が続くか確認する(症状の継続確認)
これらの手順で異音や高温の原因が絞れない場合は、内部ハードウェアの故障が疑われるため、無理せず専門家に相談することをおすすめします。
放置するとどうなるか
HDDの高温や異音を放置すると、部品の摩耗や故障が進行し、データの読み書きエラーや最悪の場合はデータ消失につながる可能性があります。また、パソコン全体の動作不良や他の部品への影響も考えられます。早めの対応が望ましいです。
専門的な補足(故障が疑われるケース)
専門的には、HDDの異音はヘッドクラッシュやモーター異常が疑われることがあります。特に高温状態が続くと内部の潤滑油が劣化し、ディスクの回転に支障が出る場合もあります。これらは分解や専用機器による診断・修理が必要であり、自力での対応はリスクが高いため、無理せず修理業者に相談することが適切です。
再発を防ぐためのヒント
- 定期的にパソコン内部のホコリを掃除し、冷却ファンの動作を確認する
- パソコンを直射日光の当たる場所や高温多湿な環境に置かない
- 不要なプログラムを終了し、HDDへの負荷を軽減する
- 定期的にバックアップを取り、大切なデータを守る
- 異音や発熱を感じたら早めに専門家に相談する
まとめ
HDDの高温と異音は、パソコンの故障やデータ損失の前兆となることが多いため、早めの切り分けと対処が重要です。まずは冷却環境や物理的な接続を確認し、それでも改善しない場合は専門家への相談をおすすめします。無理に分解や修理を試みず、安全に対応しましょう。
