[記事公開日]2025/12/31
Q. ソフトを開くときだけセキュリティソフトが重くなる原因
もくじ
パソコントラブルQ&A
まず確認してほしいこと
ソフト起動時にセキュリティソフトが重くなる原因を探るため、まずは以下のポイントで切り分けを行いましょう。切り分けの基本軸は「外部要因」「ソフトウェア要因」「内部ハードウェア要因」です。
🔎 切り分け手順(デスクトップ/ノート/一体型)
- 共通の確認:パソコンの再起動後に同じ現象が起きるか確認します。これで一時的な負荷かどうか判断できます。
- 外部要因:USBメモリや外付け機器を接続している場合は外してから試し、周辺機器が影響していないか確認します。
- ソフトウェア要因:セキュリティソフトと起動するアプリのバージョンが最新か確認し、アップデートがあれば適用します。また、他のセキュリティソフトや常駐プログラムとの競合がないかもチェックします。
- 内部ハードウェア要因:パソコンのメモリ使用率やストレージの空き容量を確認し、負荷が高すぎないか見極めます。特にメモリ不足は動作の遅さに直結します。
機種構造の違いにより、デスクトップは拡張性が高く外部機器の管理がしやすい一方、ノートや一体型は省スペース設計で内部冷却やメモリ増設が制限されるため、切り分けの難易度が異なります。
この症状が起きる理由について
セキュリティソフトは、ソフトを開く際にファイルの安全性をチェックするためにスキャンを実行します。このスキャン処理がCPUやストレージに負荷をかけ、一時的に動作が重く感じられることがあります。特に大きなファイルや複雑なプログラムの場合、スキャンに時間がかかることが理由です。
よくある原因
- セキュリティソフトのリアルタイムスキャンが強力すぎる設定
- セキュリティソフトとアプリの相性問題や競合
- パソコンのメモリ不足やCPU負荷の高まり
- ストレージの空き容量不足や断片化
- セキュリティソフトの定義ファイルやソフト本体の古さ
自分でできる対処方法(順番に試す)
- パソコンを再起動して、一時的な負荷をリセットする(ソフトウェア要因の切り分け)
- セキュリティソフトと問題のソフトを最新バージョンにアップデートする(ソフトウェア要因の判断)
- 不要な常駐プログラムを終了し、起動時の負荷を減らす(外部・ソフトウェア要因の切り分け)
- ストレージの空き容量を確認し、不要ファイルを削除して空きを増やす(内部ハードウェア要因の判断)
- セキュリティソフトのスキャン設定を見直し、リアルタイムスキャンの強度を調整する(ソフトウェア要因の切り分け)
これらの対処で改善しない場合は、ハードウェアの問題やソフトの深刻な競合が考えられるため、無理せず専門家に相談することをおすすめします。
放置するとどうなるか
動作が重い状態を放置すると、作業効率が落ちるだけでなく、パソコンの負荷が常に高い状態が続くことで他のソフトの動作にも影響が出る可能性があります。場合によってはセキュリティソフトのスキャンが正常に機能しなくなり、ウイルス感染のリスクが高まることも考えられます。
専門的な補足(故障が疑われるケース)
内部ハードウェアの故障が疑われる場合、例えばメモリの不良やストレージの劣化により読み書き速度が低下している可能性があります。また、セキュリティソフトの誤動作や破損も考えられます。これらは専用の診断ツールや分解が必要なため、無理に自力で対応せず専門業者に相談するのが安全です。
再発を防ぐためのヒント
- 定期的にセキュリティソフトとアプリを最新状態に保つ
- 不要な常駐ソフトを減らし、起動時の負荷を軽減する
- パソコンのストレージ容量を十分に確保し、断片化を防ぐ
- 定期的にパソコンを再起動してメモリをリセットする
- セキュリティソフトの設定を適切に管理し、過剰なスキャンを避ける
まとめ
ソフトを開くときにセキュリティソフトが重くなるのは、主にスキャン処理による負荷が原因です。まずは外部機器やソフトの状態、パソコンのメモリやストレージを順に切り分けて確認しましょう。簡単な対処で改善しない場合は、ハードウェアの問題やソフトの競合が考えられるため、無理せず専門家に相談することが安心です。
