[登録されているタグ]ストレージ障害(HDD/SSD) | ドライバー問題 | 動作が遅い
[記事公開日]2025/12/31
Q. 更新後に外付けSSDの速度が異常に遅くなるのはなぜ?
もくじ
パソコントラブルQ&A
Q.
更新後に外付けSSDの速度が異常に遅くなるのはなぜ?
A.
更新後に外付けSSDの速度が遅くなる問題は、ソフトウェアの設定変更やドライバーの不具合、接続環境の影響が考えられます。緊急性は高くないことが多いですが、作業効率に影響するため早めの切り分けが重要です。ここではまず確認すべきポイントから順に、原因の切り分け方法と対処法を説明します。
まず確認してほしいこと
更新後に外付けSSDの速度が遅くなる問題は、原因が複数考えられるため「切り分け」が重要です。まずは以下の3つの軸で順に確認してください。
🔎 切り分け手順(デスクトップ/ノート/一体型)
機種構造の違いにより、接続ポートや電源供給の状況が異なるため、確認ポイントが変わります。
- 共通の確認事項(どの機種でも)
・外付けSSDのUSBケーブルがしっかり接続されているか
・別のUSBポートに接続してみる(特にUSB 3.0/3.1対応ポート)
・パソコンの再起動を行う
・他のパソコンに接続して速度を確認する(外部要因の切り分け) - デスクトップの場合
・背面のUSBポート(マザーボード直結)を優先して試す
・USBハブや延長ケーブルを使っている場合は直結に切り替える - ノートパソコンの場合
・バッテリー節電設定がUSBの動作に影響していないか確認する
・USBポートの電源管理設定を見直す - 一体型パソコンの場合
・USBポートの位置が限られるため、可能であれば別のポートを試す
ここまでで外部要因の切り分けが進みます。次にソフトウェア面の確認に進みましょう。
この症状が起きる理由について
Windowsの更新プログラムはシステムの動作やドライバーに影響を与えることがあります。特にUSBコントローラーのドライバーやストレージの管理設定が変わると、外付けSSDの通信速度に影響が出る場合があります。また、電源管理の設定やセキュリティソフトの動作も関係することがあります。
よくある原因
- USBドライバーの不具合や互換性問題
- Windowsの電源管理設定でUSBポートの省電力モードが有効になっている
- USBポートの規格(USB 2.0と3.0など)が変わっている、または認識されていない
- セキュリティソフトやバックグラウンドでのスキャンによるアクセス遅延
- 外付けSSDのファームウェアや接続ケーブルの物理的な問題
自分でできる対処方法(順番に試す)
- USBケーブルとポートの交換を試す(外部要因の切り分け)
- Windowsの電源管理設定で「USBセレクティブサスペンド設定」を無効にする(ソフトウェア要因の切り分け)
- デバイスマネージャーでUSBコントローラードライバーを更新または再インストールする
- Windows Updateの更新履歴を確認し、問題が起きた更新を一時的にアンインストールしてみる
- セキュリティソフトのリアルタイムスキャンを一時停止して速度を確認する
- 外付けSSDのメーカーサイトでファームウェアの更新がないか確認し、あれば適用する
これらの手順で、外部要因とソフトウェア要因の多くは切り分けられます。ここまでで改善しない場合はハードウェアの故障も疑われます。
放置するとどうなるか
速度低下を放置すると、ファイルの読み書きに時間がかかり、作業効率が悪化します。また、SSDの状態が悪化している場合は、最悪データ損失のリスクが高まる可能性もあります。ただし、すぐに危険な状態になるとは限らないため、落ち着いて原因の切り分けを進めることが大切です。
専門的な補足(故障が疑われるケース)
速度低下が改善しない場合、SSD内部のフラッシュメモリの劣化やコントローラーの故障が考えられます。また、USBポートの電源供給不足や基板の不具合も可能性としてあります。これらは分解や専用機器での測定が必要なため、無理に自分で対応せず、専門の修理業者に相談するのが安全です。
再発を防ぐためのヒント
- Windows Update前にシステムの復元ポイントを作成する
- USBケーブルやポートは定期的に清掃・点検する
- 電源管理設定は必要に応じて見直す
- 外付けSSDのファームウェアは最新の状態に保つ
- 重要なデータは定期的にバックアップを取る
まとめ
更新後に外付けSSDの速度が遅くなる問題は、外部接続環境やソフトウェア設定の変化が主な原因です。まずは安全にできる基本的な切り分けから始め、改善しない場合はハードウェアの故障も疑いましょう。無理に分解や複雑な操作をせず、安心できる修理業者への相談を検討することが安心です。
