[記事公開日]2026/08/17
[最終更新日]2026/08/19
Windows 10 ESUに登録できないときの確認項目と対処法
Windows 10のサポート終了後もセキュリティ更新を受け取るため、個人向けExtended Security Updates(ESU)へ登録しようとしても、「登録」や「Enroll now」が表示されない、途中で失敗する、別のアカウントを求められるといったことがあります。
ESUに登録できない場合は、いきなりWindowsを初期化したり、レジストリやライセンス情報を変更したりする必要はありません。Microsoft公式の現行要件では、Windows 10 バージョン22H2の対象エディション、最新のWindows Update、管理者権限を持つMicrosoftアカウントなど、いくつかの条件があります。
この記事では、2026年8月時点のMicrosoft公式情報を基準に、個人向けWindows 10 ESUへ登録できないときの確認項目を安全な順番で整理します。
最初に確認:個人向けWindows 10 ESUの対象条件
Microsoft公式では、個人向けWindows 10 ESUへ登録するPCについて、次の条件を示しています。
- Windows 10 バージョン22H2であること
- Home、Professional、Pro Education、Workstationsのいずれかであること
- 最新のWindows Updateがインストールされていること
- 登録に使うMicrosoftアカウントが、そのPCの管理者アカウントであること
- 登録に使うMicrosoftアカウントが子どもアカウントではないこと
また、個人向けESUは商用管理シナリオには使えません。Microsoftは、次のようなPCでは個人向けESUの登録を提供しないと案内しています。
- キオスクモードのPC
- Active Directoryドメインへ参加しているPC
- Microsoft Entraへ参加しているPC
- MDM(モバイルデバイス管理)へ登録されているPC
- すでに別のESUライセンスが適用されているPC
なお、Microsoft Entraに「登録(registered)」されているだけのPCは、個人向けESUを利用できる場合があります。「Entra joined」と「Entra registered」は同じではありません。
2026年8月時点のESU期間にも注意
Microsoft公式の現在の案内では、個人向けWindows 10 ESUは2027年10月12日まで利用できます。すでに登録済みの場合は、その日まで自動的に継続されると案内されています。
Windows 10自体の通常サポートは2025年10月14日に終了しています。ESUはWindows 10へ新機能を追加するものではなく、対象となる重要・重大なセキュリティ更新を受け取るための仕組みです。
ESU全体の仕組みについては「Windows 10 ESUとは?2026年10月まで使う場合に知っておきたい注意点」も参考にしてください。記事タイトルは旧案内を含みますが、現在のMicrosoft公式では2027年10月12日まで継続される案内へ更新されています。
1. Windows 10が22H2か確認する
まず、現在のWindows 10がバージョン22H2か確認します。
- 「Windowsキー + R」を押す
winverと入力してEnterキーを押す- 表示された画面で「バージョン 22H2」になっているか確認する
22H2以外の場合は、個人向けESUの現在の対象条件を満たしていません。
Windows 10の古いバージョンを使用している場合は、まずWindows Updateを確認してください。更新に失敗するPCでは、ESU登録以前にWindows Update側の問題を解消する必要があります。
2. Windows 10のエディションを確認する
Microsoftが個人向けESUの対象として案内しているのは、Windows 10 22H2の次のエディションです。
- Home
- Professional(Pro)
- Pro Education
- Workstations
エディションは次の手順で確認できます。
- 「設定」を開く
- 「システム」を開く
- 「詳細情報」または「バージョン情報」を開く
- 「Windowsの仕様」でエディションを確認する
会社向けのEnterpriseやLTSCなどは、個人向けESUと同じ登録方法ではありません。組織向けESUの管理方法は別体系です。
3. Windows Updateを最新まで適用する
個人向けESUの登録条件には、最新のWindows Updateがインストールされていることが含まれています。
- 「設定」を開く
- 「更新とセキュリティ」を開く
- 「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」を選ぶ
- 表示された更新をインストールする
- 再起動が必要なら再起動する
- 再起動後、もう一度「更新プログラムのチェック」を行う
一度更新しただけでは、次の更新が続けて表示されることがあります。再起動後もWindows Updateを確認してください。
ESU登録が表示されないからといって、古い更新プログラムをWeb上から手当たり次第に個別インストールする必要はありません。まず通常のWindows Updateで最新状態にすることを優先します。
4. 過去のESU登録ウィザード不具合に該当していないか
Microsoftは2025年11月、個人向けESUの登録ウィザードが登録途中で失敗する不具合を修正するため、KB5071959を公開しました。
現在はその後の累積更新が多数提供されているため、2026年8月時点でこの問題を避けるには、古いKBを個別に探すより、Windows Updateを最新まで適用することが基本です。
長期間Windows Updateを行っていなかったPC、更新が途中で止まっているPC、更新失敗を繰り返しているPCでは、ESU登録ウィザード以前にWindows Updateを正常な状態へ戻してください。
5. Microsoftアカウントが管理者になっているか確認する
個人向けESUでは、登録に使用するMicrosoftアカウントがPCの管理者である必要があります。
確認方法の一例です。
- 「設定」を開く
- 「アカウント」を開く
- 「ユーザーの情報」または「家族とその他のユーザー」を確認する
- 現在使用しているアカウントが管理者か確認する
標準ユーザーでWindowsへサインインしている場合、そのアカウントでは登録できない可能性があります。
ただし、管理者へ変更するために別の管理者アカウントを削除したり、ユーザープロファイルを作り直したりする必要はありません。既存の管理者アカウントを確認してから対処してください。
6. ローカルアカウントで使っている場合
普段Windowsへローカルアカウントでサインインしている場合でも、個人向けESU登録時にはMicrosoftアカウントへのサインインを求められることがあります。
Microsoft公式では、ESUライセンスは登録に使用したMicrosoftアカウントへ関連付けられると説明しています。
Windows UpdateのESU登録画面でMicrosoftアカウントへのサインインを求められた場合は、登録に使用するアカウントが管理者として利用できるものか確認してください。
Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いについては、「Microsoftアカウントとローカルアカウントの違い|トラブル時に困らない選び方」も参考になります。
7. 子どもアカウントでは登録できない
Microsoft公式では、個人向けESUの登録に使用するMicrosoftアカウントは子どもアカウントでは利用できないとしています。
子どもが使用しているPCで登録できない場合は、保護者側のMicrosoftアカウントをそのPCへユーザーとして追加し、管理者として登録したうえでESUへ登録する方法が案内されています。
家族で共有しているPCの場合は、「誰のMicrosoftアカウントで登録しようとしているか」を確認してください。
8. 「Enroll now」「今すぐ登録」が表示されない場合
対象条件を満たしているPCでは、Microsoft公式の手順として次の場所にESU登録リンクが表示されます。
- 「設定」を開く
- 「更新とセキュリティ」を開く
- 「Windows Update」を開く
- ESU登録案内の「Enroll now」「今すぐ登録」などを選ぶ
ここに登録リンクが表示されない場合は、次を順に確認してください。
- Windows 10 22H2か
- 対象エディションか
- Windows Updateが最新か
- 更新後に再起動したか
- 現在のMicrosoftアカウントが管理者か
- 子どもアカウントではないか
- PCがドメイン、Entra joined、MDM管理になっていないか
- すでに別のESUライセンスが適用されていないか
条件を変更したあと、Windowsを再起動してからWindows Update画面を再確認してください。
9. 「別のアカウントを使用してください」と表示される場合
ESU登録時に別のMicrosoftアカウントを求められる場合は、現在使っているアカウントが登録条件を満たしているか確認します。
特に次を確認してください。
- そのMicrosoftアカウントがPCの管理者になっているか
- 子どもアカウントではないか
- 別のMicrosoftアカウントですでにESUへ登録していないか
- 家族・中古PCなどで、別の人のMicrosoftアカウントが登録に使われていないか
アカウントを手当たり次第に追加・削除すると、OneDriveやMicrosoft Store、Windows設定の同期にも影響する可能性があります。まずどのMicrosoftアカウントでESUを管理するか決めてから操作してください。
10. 会社・学校のPCでは個人向けESUを使えない場合がある
会社や学校から支給されたPCでESU登録が表示されない場合、故障や不具合ではなく、個人向けESUの対象外となる管理状態の可能性があります。
Microsoftは、次のPCには個人向けESUの登録を提供しないとしています。
- Active Directoryドメイン参加PC
- Microsoft Entra joinedのPC
- MDMで管理されているPC
- キオスクモードのPC
組織向けESUには別のライセンス・展開方法があります。
会社・学校PCで、ESU登録のためにドメイン離脱、Entra ID切断、MDM登録解除を勝手に行わないでください。業務アプリ、証明書、VPN、BitLocker回復キー管理などへ影響する可能性があります。IT管理者へ確認してください。
11. インターネット接続と日時を確認する
ESUの登録にはMicrosoftアカウント認証とWindows Updateが関係するため、ネットワーク状態も確認します。
- WebブラウザーでMicrosoftのWebサイトを開けるか
- Wi-Fiや有線LANが正常に接続されているか
- PCの日付・時刻・タイムゾーンが大きくずれていないか
- VPNやプロキシを使用している場合、一時的な通信制限がないか
家庭用PCで特殊なVPNやプロキシを使用している場合は、一時的に通常回線でWindows Updateを確認することで切り分けできます。
12. ESUの登録方法を確認する
Microsoft公式の個人向けESUページでは、Windows Updateから「Enroll now」を選び、表示される案内に従って登録します。
2026年8月時点では、Microsoft公式ページに次の登録方法が案内されています。
- PC設定を同期する方法
- Microsoft Rewardsポイントを使用する方法
- 一回払いで登録する方法
登録方法や地域によって表示内容が異なる場合があります。Microsoftは、個人向けESUの登録オプションやタイミングが地域によって異なる場合があると案内しています。
登録画面に表示される選択肢を基準にしてください。古い解説記事や海外向け画面と、自分のPCの表示が完全に同じとは限りません。
13. 複数台のPCで登録するとき
Microsoft公式では、1つのESUライセンスを最大10台のデバイスで利用できると案内しています。
追加PCでも次の条件を満たしている必要があります。
- Windows 10 22H2の対象エディション
- 最新のWindows Update
- ESUの対象となる個人利用PC
追加PCでは「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」→「Enroll now」から進み、最初のPCでESUへ登録したMicrosoftアカウントを使います。
同じアカウントでサインイン済みの場合は、「Add device」に相当する案内が表示される場合があります。
14. 登録できたか確認する方法
登録が完了したら、Windows Updateで状態を確認します。
- 「設定」を開く
- 「更新とセキュリティ」を開く
- 「Windows Update」を開く
- ESU登録済みであることを示す表示を確認する
Microsoft公式でも、ESUの登録状態はWindows Update画面から確認できると案内しています。
登録完了後もサポート終了の警告が表示される場合は、「Windows 10 ESU登録後もサポート終了の警告が出る場合の確認方法」を確認してください。
15. 登録済みなのにESU更新が来ない場合
「登録できない」のではなく、登録は完了しているのに更新が表示されない場合は、問題の切り分けが異なります。
まずWindows Update画面でESU登録済みであることを確認してください。
登録済みなのにセキュリティ更新が降ってこない場合は、「Windows 10 ESUの更新が降ってこないときに確認するポイント」で、Windows Update側の状態を確認します。
やってはいけない操作
ESUへ登録できないだけで、次の操作を最初に行う必要はありません。
- Windowsを初期化する
- レジストリでESU関連設定を無理に書き換える
- 非公式スクリプトでESU登録を回避・偽装する
- ライセンス認証情報を手作業で削除する
- 会社PCをドメインやMicrosoft Entraから勝手に切断する
- MDM管理を解除する
- 古いKBを無差別に手動インストールする
まずMicrosoft公式の対象条件を満たしているか確認し、通常のWindows Updateを最新まで適用してください。
それでもESUへ登録できない場合の確認順序
winverでWindows 10 22H2か確認する- 対象エディションか確認する
- Windows Updateを最新まで適用する
- PCを再起動する
- Microsoftアカウントが管理者か確認する
- 子どもアカウントではないか確認する
- PCがドメイン、Entra joined、MDM管理ではないか確認する
- インターネット接続と日時を確認する
- Windows Update画面に「Enroll now」が出るか確認する
- 登録後はWindows Updateで登録状態を確認する
よくある質問
Windows 10 HomeでもESUに登録できますか?
はい。Microsoft公式では、Windows 10 バージョン22H2のHomeは個人向けESU対象エディションに含まれています。
ローカルアカウントのままESUへ登録できますか?
登録時にはMicrosoftアカウントへのサインインを求められる場合があります。ESUライセンスは登録に使用したMicrosoftアカウントへ関連付けられます。
Windows 10 Enterpriseで「Enroll now」が出ません
個人向けESUページで対象とされているのはHome、Professional、Pro Education、Workstationsです。Enterpriseなど組織向け環境は別のESU管理方法になります。
会社のPCでESU登録が表示されません
Active Directoryドメイン参加、Microsoft Entra joined、MDM管理などのPCは、個人向けESUが提供されない対象に含まれます。IT管理者へ確認してください。
Windows Updateを最新にしても登録画面が出ません
22H2、対象エディション、管理者Microsoftアカウント、子どもアカウントではないこと、商用管理状態ではないことを再確認してください。条件を満たしているのに表示されない場合は、PCを再起動してWindows Updateをもう一度確認します。
2025年のKB5071959を手動で入れるべきですか?
KB5071959は2025年11月にESU登録ウィザードの不具合を修正した更新です。2026年8月時点では、その後の累積更新が提供されているため、まず通常のWindows Updateを最新まで適用することを優先してください。
ESUへ登録すればWindows 10をずっと使えますか?
いいえ。個人向けESUは期限付きです。Microsoft公式の現在の案内では2027年10月12日までです。また、ESUは主に重要・重大なセキュリティ更新を提供するもので、新機能追加や通常の技術サポートを継続する制度ではありません。
Microsoft公式情報
- Windows 10 Consumer Extended Security Updates (ESU) – Microsoft
- Windows 10 support has ended – Microsoft Support
- KB5071959 – Microsoft Support
まとめ
- 個人向けWindows 10 ESUはWindows 10 22H2の対象エディションで利用する
- Windows Updateを最新まで適用し、再起動してから登録画面を確認する
- 登録に使うMicrosoftアカウントはPCの管理者で、子どもアカウントではない必要がある
- ドメイン参加、Entra joined、MDM管理などの商用管理PCでは個人向けESUが提供されない
- ローカルアカウント利用中でも、登録時にはMicrosoftアカウントへのサインインを求められる場合がある
- 2025年のESU登録ウィザード不具合はMicrosoft更新で修正されているため、2026年時点では通常のWindows Updateを最新にすることを優先する
- Microsoft公式の現在の個人向けESU終了日は2027年10月12日
