[記事公開日]2018/11/29
[最終更新日]2026/08/17
【Win10】今現在、メモリ不足になっているかどうかを確認する
パソコンの動きが急に遅くなった、マウスカーソルが飛び飛びになる、アプリの切り替えに時間がかかる、といった場合は、メモリ(RAM)が足りているかを確認すると原因の切り分けに役立ちます。
ただし、メモリ使用率が高い=すぐに故障・増設が必要とは限りません。Windowsは空いているメモリをキャッシュなどにも利用するため、使用率だけで判断せず、「利用可能なメモリがどのくらい残っているか」「どのアプリが多く使っているか」「高い状態が続いているか」まで確認することが大切です。
この記事のタイトルはWindows 10向けですが、タスクマネージャーでメモリ使用状況を確認する考え方はWindows 11でも共通です。なお、MicrosoftによるWindows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しています。Windows 10を使い続けている場合は、セキュリティ面も含めてWindows 11対応可否や今後の利用方法を確認してください。
最初に確認する症状
メモリ不足が疑われるときは、次のような症状が出ることがあります。
- アプリの切り替えが極端に遅い
- ブラウザーのタブを増やすと急に重くなる
- マウス操作がカクつく、反応が遅れる
- 複数のアプリを同時に使うとフリーズしやすい
- アプリが「応答なし」になりやすい
- タスクマネージャーでメモリ使用率が高い状態が続く
一方、メモリ使用率が低いのに動作が遅い場合は、CPU使用率、ディスク使用率、SSD・HDDの状態、Windows Update、常駐ソフトなど別の原因も考えられます。
タスクマネージャーでメモリ使用率を確認する
Microsoftはタスクマネージャーを、CPU、メモリ、ディスク、ネットワークなどの使用状況を確認できるWindowsのシステム管理ツールとして案内しています。
タスクマネージャーを開く
もっとも簡単なのは、次のキーを同時に押す方法です。
Ctrl + Shift + Esc
Ctrl + Alt + Delete を押す方法でも構いません。この場合はセキュリティ画面が表示されるため、その中から「タスク マネージャー」を選びます。
「プロセス」で全体のメモリ使用率を見る
タスクマネージャーを開いたら「プロセス」を確認します。画面上部の「メモリ」に、現在のおおまかな使用率が表示されます。

元記事の画像ではメモリ使用率が42%となっています。この程度の数値だけを見て「メモリ不足」と判断する必要はありません。
重要なのは、動作が遅い瞬間に使用率がどの程度まで上がるかです。普段は低くても、特定の作業をしたときだけ急上昇する場合は、その作業やアプリが手掛かりになります。
使用率だけで判断しない
メモリ使用率は分かりやすい指標ですが、数値だけで原因を断定しないでください。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| メモリ使用率 | 高い状態が一時的か、継続しているか |
| 利用可能 | 現在すぐに使えるメモリがどの程度残っているか |
| プロセス別メモリ | 特定のアプリだけ極端に大きくないか |
| ディスク使用率 | メモリ不足と同時にディスクが高負荷になっていないか |
| 症状の再現条件 | ブラウザー、ゲーム、Officeなど特定アプリ使用時だけか |
例えば、メモリがかなり使われていても、利用可能メモリが残っていて操作が快適なら、ただちに問題とは限りません。
逆に、使用率が高い状態が長く続き、アプリ切り替えやファイル操作のたびに極端な待ち時間が発生する場合は、メモリ不足や特定プロセスの異常を疑います。
どのアプリがメモリを使っているか確認する
「プロセス」画面の「メモリ」列をクリックすると、メモリ使用量が多い順に並べ替えられます。
ここで確認したいのは、次のような状態です。
- 使っていないアプリが大量のメモリを消費している
- ブラウザーが多数のタブや拡張機能で大きくなっている
- 特定のアプリだけ時間とともに使用量が増え続ける
- バックグラウンドアプリが複数常駐している
- セキュリティスキャンや更新処理が一時的に動いている
高使用率の原因が特定のアプリに絞れた場合は、まずそのアプリ内の不要な作業やタブを閉じて変化を見ます。
注意:名前が分からないWindowsプロセスを、メモリを使っているという理由だけで強制終了しないでください。Windowsの動作に必要なプロセスを終了すると、サインアウト、再起動、データ消失などにつながる可能性があります。
メモリ使用率が高い主な原因
特定のアプリやブラウザー
動画編集、画像編集、ゲーム、仮想マシン、ブラウザーの大量タブなどは、多くのメモリを使うことがあります。
また、アプリを閉じたつもりでもバックグラウンドで動作している場合があります。タスクマネージャーで実際にどのプロセスが使用しているか確認してください。
スタートアップアプリ・常駐ソフト
パソコンを起動すると自動的に立ち上がるアプリが多いと、何もしていない状態でもメモリを消費します。
Microsoftは、不要なスタートアップアプリを無効にすることでバックグラウンド動作を減らし、パフォーマンス改善につながる場合があると案内しています。
タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」を確認し、明らかに不要で、自動起動する必要がないアプリだけを無効にします。
セキュリティソフト、バックアップ、メーカー独自ツールなどは用途を確認せず無効化しないでください。
セキュリティソフト
元記事でも、セキュリティソフトが常駐してメモリを使用することが原因候補として挙げられています。
ウイルススキャン中や定義ファイル更新中は、一時的にメモリ・CPU・ディスク使用率が上がることがあります。
ただし、メモリ使用量が多いという理由だけでセキュリティソフトを削除するのはおすすめしません。まず更新、再起動、スキャン完了後の状態を確認し、異常な使用量が続く場合はソフト提供元のサポート情報を確認してください。
Windows Update
Windows Update中は、更新ファイルの展開やインストール、バックグラウンド処理により、普段よりCPU・メモリ・ディスクを多く使うことがあります。
更新直後だけ重い場合は、作業中のデータを保存し、更新処理が完了するまで待ってから通常の再起動を行います。
更新中に電源を強制的に切るのは避けてください。更新処理中の強制終了は、Windowsが正常に起動しなくなる原因になることがあります。
マルウェア・不審なプログラム
不審なプログラムがバックグラウンドで動作し、メモリやCPUを大量に消費することもあります。
見覚えのないプロセス、急激な動作低下、広告表示、ブラウザー設定の勝手な変更などがある場合は、Windows セキュリティなど信頼できるセキュリティ機能でスキャンを行います。
アプリのメモリリーク
アプリを長時間使うほどメモリ使用量が増え続け、閉じるまでほとんど戻らない場合は、アプリ側の不具合でメモリを解放できていない可能性があります。
同じアプリで毎回再現する場合は、アプリの更新、再起動、提供元の既知の不具合情報を確認します。
搭載メモリそのものが少ない
搭載メモリ容量が少ないPCでは、Windowsと基本的な常駐ソフトだけで余裕が少なくなり、ブラウザーやOfficeを同時に使っただけで高使用率になることがあります。
ただし、「何GBなら必ず十分」という決め方はできません。必要量は、OS、使うアプリ、ブラウザーのタブ数、動画編集やゲームの有無などで変わります。
Windows 11の最小システム要件ではRAM 4GB以上が示されていますが、これはあくまでOSの最低要件です。快適性の目安とは別に考えてください。
メモリ不足かどうかを判断する流れ
- 動作が遅い状態を再現します。
- Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開きます。
- 「プロセス」でメモリ使用率を確認します。
- 「メモリ」列を並べ替え、使用量が多いアプリを確認します。
- 「パフォーマンス」→「メモリ」で利用可能メモリも確認します。
- CPUやディスクも同時に高くないか確認します。
- 不要なアプリを閉じ、使用率と動作が改善するか確認します。
メモリ使用率が高い場合のより詳しい対処は、メモリの使用率が高いときの対処法まとめも参考になります。
メモリ不足なら最初に試す対処
不要なアプリやブラウザータブを閉じる
もっとも安全な確認方法です。使っていないアプリやブラウザータブを閉じ、メモリ使用率が下がり、動作が改善するか確認します。
これで明確に改善するなら、メモリ容量に対して同時に動かしているアプリが多すぎる可能性があります。
通常の再起動を行う
長期間パソコンを再起動していない場合や、アプリのメモリ使用量が増え続けている場合は、通常の再起動で状態が改善することがあります。
強制終了ではなく、作業中のデータを保存して「スタート」→「電源」→「再起動」を使用してください。
不要なスタートアップアプリを減らす
起動直後からメモリ使用率が高い場合は、スタートアップアプリを確認します。
- タスクマネージャーを開きます。
- 「スタートアップ アプリ」を選びます。
- 自動起動が不要と判断できるアプリだけを無効にします。
- 再起動後にメモリ使用率を確認します。
何のアプリか分からない場合は無効化しないでください。
メモリ使用率が低いのに遅い場合
元記事でも、メモリ使用率が低いのにPCが遅い場合は、CPU、Windowsシステム、HDDなど別の原因が考えられるとされています。
現在の切り分けでは、次の項目も確認すると原因を絞りやすくなります。
| 高くなっている項目 | 考えられる原因例 |
|---|---|
| CPU | アプリの高負荷、更新、常駐ソフト、マルウェア |
| ディスク | SSD/HDDの読み書き、更新、検索インデックス、ストレージ不調 |
| ネットワーク | クラウド同期、更新、ダウンロード、バックアップ |
| どれも高くない | ストレージ応答遅延、ドライバー、温度、電源設定など |
Windows起動後の動作が全体的に遅い場合は、Windowsが起動した後、とにかく動きが遅い場合の対処方法も確認してください。
メモリ増設を検討する前に確認すること
毎回メモリ使用率が高く、不要なアプリを閉じても余裕がない場合は、メモリ増設が有効なことがあります。
ただし、メモリは機種ごとに互換性があり、すべてのPCで増設できるわけではありません。
- 本体の正確な型番
- 現在の搭載容量
- 空きスロットの有無
- 最大搭載容量
- DDR4 / DDR5などの規格
- DIMM / SO-DIMMなどの形状
- オンボードメモリで増設できない機種ではないか
購入前にPCメーカーの仕様書や保守マニュアルで確認してください。規格が合わないメモリは取り付けできない、または正常動作しない場合があります。
メモリ不足とメモリ故障は別の問題です。ブルースクリーン、起動失敗、突然の再起動などを伴う場合は、容量不足ではなくメモリ故障や他のハードウェア不良も考慮します。
やってはいけない対処
| 避けたい操作 | 理由 |
|---|---|
| 名前が分からないプロセスを次々終了する | Windowsやアプリの重要処理を止める可能性がある |
| Windows Update中に電源を切る | 更新失敗や起動不能につながることがある |
| セキュリティソフトを確認せず削除する | 保護機能を失い、原因も切り分けにくくなる |
| 仮想メモリを根拠なく無効化する | アプリやWindowsが不安定になる可能性がある |
| 型番を確認せずメモリを購入する | 規格・形状・最大容量が合わない場合がある |
よくある質問
メモリ使用率90%なら故障ですか?
使用率だけでは故障とは判断できません。大きなアプリを使っていると正常でも高くなることがあります。90%前後の状態が長く続き、利用可能メモリが少なく、実際に動作が極端に遅い場合はメモリ不足を疑います。
42%くらいなら問題ありませんか?
元記事の画像のように42%程度で、PCが正常に動作しているなら、その数値だけでメモリ不足とは考えにくいです。ただし、動作が遅い瞬間の状態を確認することが重要です。
メモリ使用率が高いアプリは終了してよいですか?
自分で起動したアプリで、作業内容を保存済みなら終了して構いません。Windowsプロセスや用途が分からない項目は、名前だけで判断して強制終了しないでください。
メモリを増やせば必ず速くなりますか?
現在メモリ不足が原因なら改善が期待できます。ただし、CPU性能、SSD/HDDの不調、ストレージ容量不足、温度上昇、Windowsの不具合などが原因の場合は、メモリを増やしても十分な改善が得られないことがあります。
メモリ使用率が高いのに、プロセス一覧では原因が分かりません。
Windows自身のキャッシュ、ドライバー、複数の小さなプロセスなどが合計している場合があります。「パフォーマンス」→「メモリ」も確認し、再起動後から時間とともに増えるのか、特定作業で増えるのかを記録すると切り分けやすくなります。
Windows 10を使い続けても大丈夫ですか?
Windows 10は2025年10月14日に通常サポートが終了しています。PCがWindows 11の要件を満たす場合は移行を検討し、対応しないPCでは買い替えを含めた今後の運用を検討してください。
Microsoft公式情報
- System configuration tools in Windows
- Tips to improve PC performance in Windows
- Windows 11 System Requirements
- End of support for Windows 10
まとめ
パソコンが遅いときにメモリ不足を疑う場合は、タスクマネージャーでメモリ使用率を確認するのが基本です。
ただし、使用率の数字だけではなく、利用可能メモリ、どのアプリが消費しているか、CPUやディスクも高くなっていないかを合わせて確認してください。
特定アプリや多数のブラウザータブが原因なら不要なものを閉じ、起動直後から高いならスタートアップアプリを見直します。毎回余裕がなく、使用用途に対して搭載容量が足りない場合は、機種の仕様を確認したうえでメモリ増設を検討します。
一方、メモリ使用率が低いのにPCが遅い場合は、メモリ以外の原因を疑う必要があります。
