[記事公開日]2026/04/06
[最終更新日]2026/08/14
自動修復でPCを修復できませんでしたと表示されたときの対処方法
パソコンの起動時に「自動修復でPCを修復できませんでした」と表示され、Windowsが起動できないことがあります。
この画面は、Windowsが起動トラブルを検出して自動修復を試したものの、スタートアップ修復だけでは問題を解決できなかったときに表示されます。Windows Update後の不具合、起動情報やシステムファイルの不整合、ドライバー、HDD/SSDの読み込み不良など、原因は一つではありません。
この表示だけで「パソコン本体が壊れた」「データが消えた」とは判断できません。一方で、同じ画面を何度も繰り返す場合は、再起動だけでは改善しにくい状態です。大切なデータがある場合は、初期化や書き込みを伴う修復を急がず、安全な確認から進めてください。
最初に確認したいこと
- 写真、仕事の書類、会計データ、メールデータなど失いたくないデータが入っているか
- 直前にWindows Update、ドライバー更新、アプリの追加をしていなかったか
- フリーズ、停電、バッテリー切れ、強制終了の直後ではないか
- USBメモリ、外付けHDD/SSD、SDカードなどを接続したままではないか
- 以前から起動が遅い、フリーズする、保存エラーが出る症状がなかったか
- HDDからカチカチ・カコンなどの異音がしないか
- 異臭、異常な発熱、突然の電源断などがないか
- 画面に「再起動」「詳細オプション」「ログ ファイル」など何が表示されているか
異音・異臭・異常発熱がある場合は、Windowsだけの問題ではない可能性があります。何度も起動や修復を繰り返さず、データ保全や点検を優先してください。
「自動修復でPCを修復できませんでした」とは
Windowsには、起動に失敗したときに自動的にWindows回復環境(Windows RE)へ入り、起動トラブルの診断や修復を行う仕組みがあります。
Microsoft公式では、Windows REはWindowsが正常に起動できないときの診断・回復用環境として案内されており、スタートアップ修復、更新プログラムのアンインストール、システムの復元、スタートアップ設定、コマンドプロンプトなどを利用できます。
Microsoft公式:Windows回復環境(Windows RE)
つまり「自動修復でPCを修復できませんでした」は、Windows REまで使えないという意味ではなく、自動で行われた起動修復だけでは原因を解決できなかった状態です。
主な原因
| 原因 | 見られやすい状況 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 一時的な起動情報の不整合 | 突然1回だけ自動修復へ入った | 外付け機器を外し、再起動を一度試す |
| Windows Update後の不具合 | 更新・再起動直後から起動しない | 更新プログラムのアンインストール |
| システムファイル・起動情報の破損 | 強制終了後から毎回自動修復へ入る | システムの復元、回復オプション |
| ドライバーや常駐ソフトの問題 | 更新・アプリ追加後から起動しない | セーフモード |
| HDD/SSDの不調 | 以前から遅い、固まる、保存エラー、異音 | 修復よりデータ保全を優先 |
| メモリ・電源・マザーボードなど | 起動のたびに症状が変わる、突然電源が落ちる | ハードウェア診断 |
1. 外付け機器を外す
まず、キーボードやマウス以外の起動に不要な機器を外してください。
- USBメモリ
- 外付けHDD/SSD
- SDカード
- USBハブ
- プリンター
- ドッキングステーション
- 外付け光学ドライブ
回復用USBや起動可能な外付けストレージが接続されていると、起動順序や機器認識へ影響する場合があります。
2. 「再起動」は一度だけ試す
画面に「再起動」が表示されている場合は、一度だけ通常起動を試しても構いません。
一時的に起動ファイルの読み込みへ失敗しただけなら、そのままWindowsへ戻れる場合があります。
再起動しても同じ「自動修復でPCを修復できませんでした」の画面へ戻る場合は、何度も繰り返さず「詳細オプション」へ進んでください。
3. 「詳細オプション」から回復機能を確認する
「詳細オプション」からWindows回復環境へ進むと、複数の回復方法を選べます。
回復画面の項目と意味が分からない場合は、回復画面が表示されたときの対処方法(Windows回復環境)も参考になります。
この段階で、いきなり「このPCを初期状態に戻す」を選ぶ必要はありません。原因に合った、影響の小さい方法から確認します。
4. Windows Update直後なら「更新プログラムのアンインストール」
Windows Updateを適用した直後から起動できなくなった場合は、「更新プログラムのアンインストール」を確認します。
- 「詳細オプション」を選びます。
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」へ進みます。
- 「更新プログラムのアンインストール」を選びます。
- 症状が始まった直前の更新を戻せるか確認します。
更新直後の不具合であれば、最近の品質更新プログラムなどを戻すことで通常起動へ戻る場合があります。
どの更新を戻すべきか分からない場合は、複数の更新を次々に削除するのではなく、症状が始まった時期と一致するものから確認してください。
5. システムの復元を確認する
復元ポイントが作成されている場合は、「システムの復元」でWindowsのシステム状態を以前の時点へ戻せることがあります。
Microsoft公式では、システムの復元はシステムファイルや設定を以前の状態へ戻す機能で、通常は個人ファイルへ影響しないと案内されています。
ただし、復元ポイント以降にインストールしたアプリ、ドライバー、更新などは影響を受ける場合があります。
6. セーフモードで起動できるか確認する
通常起動はできなくても、セーフモードならWindowsへ入れる場合があります。
- Windows REで「トラブルシューティング」を選びます。
- 「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選びます。
- 「再起動」を選びます。
- 再起動後、セーフモードを選びます。
Microsoft公式でも、スタートアップ設定からセーフモードを選び、必要最小限のドライバーとサービスでWindowsを起動する方法が案内されています。
Microsoft公式:Windowsスタートアップ設定とセーフモード
セーフモードで起動できた場合は、まず次を行います。
- 重要データをバックアップする
- Windows Updateの履歴を確認する
- 直前に追加したアプリやドライバーを確認する
- Cドライブの空き容量を確認する
セーフモードで安定して起動する場合は、通常起動時だけ読み込まれるドライバーや常駐ソフトが関係している可能性があります。
7. BitLocker回復キーを求められた場合
Windows回復環境の一部機能では、BitLockerやデバイス暗号化が有効なPCで48桁のBitLocker回復キーを求められることがあります。
Microsoft公式でも、暗号化されたデバイスでWindows REの一部ツールを利用する場合は回復キーが必要になると案内されています。
Microsoft公式:BitLocker回復キーを確認する方法
回復キーが分からない状態で、暗号化されたドライブをフォーマット・初期化しないでください。保存データへアクセスできなくなる可能性があります。
8. 「ログ ファイル: SrtTrail.txt」と表示されている場合
自動修復に失敗した画面では、SrtTrail.txtというログファイルの場所が表示されることがあります。
これはスタートアップ修復の診断ログです。表示されている場合は、画面をスマートフォンで撮影して、ファイル名やパスを記録しておくと後の診断材料になります。
ただし、SrtTrail.txtが表示されたこと自体が原因を示すわけではありません。ログに特定のファイル名があっても、それだけでドライバー削除やシステムファイル削除を行わないでください。
9. HDD/SSDの不調を疑う場合はデータを優先する
次の症状が自動修復に入る前からあった場合は、WindowsのソフトウェアだけでなくHDD/SSD側の不調も疑います。
- 起動が以前より極端に遅かった
- ファイルを開くとフリーズしていた
- 保存時にエラーが出ていた
- ドライブが認識されたりされなかったりしていた
- HDDからカチカチ・カコンなどの異音がする
この状態では、CHKDSKなどの書き込みを伴う修復を最初に実行せず、重要データの保全を優先してください。
物理故障が進行しているストレージでは、起動・修復・読み込みを何度も繰り返すことで状態が悪化する場合があります。
10. 大切なデータがある場合は先に退避する
写真、仕事の書類、会計データなど、バックアップのない重要ファイルがある場合は、Windowsの初期化や高度な修復より先にデータを確保することを考えてください。
セーフモードで起動できる場合は、重要ファイルを外付けストレージへコピーし、コピー先で正常に開けることを確認します。
自動修復ループから通常起動できない場合は、自動修復ループの状態からデータだけバックアップする手順も参考になります。
※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。リンク先の商品を購入した場合、当サイトに報酬が発生することがあります。
回復・データ退避で使う可能性があるもの:
-
USBメモリ 64GB:
Amazonで検索 /
Yahoo!ショッピングで検索 -
外付けSSD:
Amazonで検索 /
Yahoo!ショッピングで検索 -
SATA-USB変換アダプター:
Amazonで検索 /
Yahoo!ショッピングで検索
USBメモリを回復ドライブやWindowsインストールメディアの作成に使う場合、作成時に中身が消去されることがあります。重要データが入ったUSBメモリを使わないでください。
SATA-USB変換アダプターは主にSATA接続のHDD/SSD用です。M.2 NVMe SSDには使えません。また、3.5インチHDDでは外部電源付きの製品が必要になる場合があります。購入前にストレージの規格・サイズ・コネクタを確認してください。
異音や認識途切れがあるHDD/SSDは、別PCへ接続して何度も読み込みを試すことで状態が悪化する可能性があります。物理故障が疑われる場合は無理な読み出しを繰り返さないでください。
11. コマンドプロンプトの修復は原因を確認してから
Windows REにはコマンドプロンプトがあり、sfc、chkdsk、bootrec、bcdbootなどを使う修復方法もあります。
これらは状況によって有効ですが、Windows REでは通常起動時とドライブ文字が異なることがあります。対象を確認せず実行すると、期待した修復にならない場合があります。
また、HDD/SSDの物理故障が疑われる状態では、書き込みを伴う修復よりデータ保全を優先したほうが安全です。
原因が分からない段階では、ネット上で見つけたコマンドをそのまま実行せず、更新のアンインストール、システムの復元、セーフモード、データ退避などから確認してください。
12. 「このPCを初期状態に戻す」は最後に検討する
ほかの回復手段で改善しない場合は、「このPCを初期状態に戻す」やWindowsの再インストールを検討することがあります。
ただし、初期化は選択する方法によってアプリ、設定、個人ファイルへ影響します。
さらに、HDD/SSD、メモリ、電源、マザーボードなどのハードウェア故障が原因であれば、Windowsを初期化しても改善しないことがあります。
重要データがある場合は、初期化より先にバックアップやデータ退避が可能か確認してください。
修理・点検を優先したほうがよい症状
| 状況 | 理由 |
|---|---|
| 何を試しても自動修復へ戻る | 起動情報、Windows、ストレージなどに問題が残っている可能性がある |
| 以前から極端に遅い・フリーズが多い | HDD/SSDなどの不調が背景にある可能性がある |
| HDDから異音がする | 物理故障の可能性があり、修復の繰り返しで悪化することがある |
| 異臭・異常発熱・突然の電源断がある | 電源やマザーボードなど本体故障も疑う |
| 重要データのバックアップがない | 初期化よりデータ保全を先に行う必要がある |
| BitLocker回復キーが分からない | 暗号化データへアクセスできなくなる操作を避ける必要がある |
やってはいけないこと
- 同じ自動修復失敗画面へ戻るたびに再起動・強制終了を繰り返す
- 重要データがあるのに最初から「このPCを初期状態に戻す」を実行する
- BitLocker回復キーを確認せずフォーマットや再インストールを進める
- 意味が分からないコマンドをそのまま実行する
- EFIパーティションや回復パーティションを自己判断で削除する
- 異音がするHDDへCHKDSKなどを何度も実行する
- 互換性を確認せずSSDやメモリを購入・交換する
- 分解方法が分からないPCを無理に開ける
迷ったときの対処順
- 重要データ・異音・異臭・発熱の有無を確認する
- 不要な外付け機器を外す
- 「再起動」を一度だけ試す
- 「詳細オプション」からWindows REへ進む
- Windows Update直後なら更新プログラムのアンインストールを検討する
- システムの復元が利用できるか確認する
- セーフモードで起動できるか確認する
- 起動できたら重要データをバックアップする
- ストレージ故障の兆候がある場合は修復よりデータ保全を優先する
- コマンド修復は原因と対象ドライブを確認できる場合だけ行う
- 初期化・再インストールは最後に検討する
よくある質問
「自動修復でPCを修復できませんでした」は故障ですか?
この表示だけで本体故障とは断定できません。Windows Update、起動情報、システムファイル、ドライバーなどの問題でも表示されます。ただし、以前から極端に遅い、フリーズ、保存エラー、異音などがある場合はハードウェア故障も疑います。
「詳細オプション」は押しても大丈夫ですか?
回復方法の一覧を確認するために開くこと自体は問題ありません。ただし、その中のコマンドプロンプト、初期化、UEFI設定などを意味が分からないまま変更しないでください。
再起動を何回も繰り返せば直ることはありますか?
一時的な失敗なら一度の再起動で戻ることはありますが、同じ自動修復失敗画面へ戻る場合は、再起動を繰り返すより別の回復方法へ切り替えるべき状態です。
SrtTrail.txtと表示されています。これが原因ですか?
SrtTrail.txtはスタートアップ修復の診断ログです。表示されていること自体が原因ではありません。画面を記録し、ログの内容だけを根拠にシステムファイルやドライバーを削除しないでください。
データは残っていますか?
Windowsが起動できないだけで、HDD/SSD内のデータが残っている場合があります。重要データがある場合は初期化を急がず、セーフモードや別の安全な方法でバックアップ可能か確認してください。
初期化すれば必ず直りますか?
Windows側の問題なら改善する場合がありますが、HDD/SSD、メモリ、電源などのハードウェア故障が原因なら初期化では直りません。データへの影響もあるため最後の選択肢として考えてください。
