[記事公開日]2026/08/17
[最終更新日]2026/08/19
Windows 11 25H2で共有フォルダーに接続できなくなったときの確認手順
Windows 11 25H2へ更新したあと、今まで開けていた共有フォルダーに突然接続できなくなることがあります。
症状は、「ネットワーク」に相手PCが表示されない、\\PC名\共有名を開くと資格情報を求められる、「アクセスが拒否されました」「ネットワークパスが見つかりません」と表示される、NASだけ開けなくなるなどさまざまです。
このような場合は、いきなりSMBのセキュリティ機能を無効化したり、レジストリやPowerShellで共有設定を変更したりするのではなく、「相手PCまで通信できるか」「共有名を直接指定すると開けるか」「資格情報の問題か」「古いNASなどのSMB仕様が原因か」を順番に切り分けるのが安全です。
特にWindows 11 24H2以降では、SMB署名やゲスト接続に関するセキュリティ要件が強化されています。25H2でも、古いNASやユーザー名・パスワードを使わない共有機器では影響を受ける可能性があります。
最初に確認:どの症状なのかを分ける
| 症状 | 考えやすい原因 | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 「ネットワーク」に相手PCが出ない | ネットワーク探索、共有サービス、ネットワークプロファイル | \\PC名を直接入力して開けるか |
\\PC名\共有名で「パスが見つからない」 |
名前解決、相手PCの電源、共有停止、ファイアウォール | PC名とIPアドレスの両方で確認 |
| 資格情報を何度入れても拒否される | ユーザー名形式、古い保存資格情報、共有先アカウント | 共有先PCの実在するユーザー名とパスワードを確認 |
| NASだけ開けない | 古いSMB、ゲスト認証、SMB署名非対応 | NASのファームウェアとユーザー認証設定を確認 |
| 共有フォルダーは見えるが開けない | 共有アクセス権、NTFSアクセス権 | 共有先PCで権限を確認 |
| 25H2更新後から複数台で同時発生 | 管理ポリシー、SMB設定、ドライバー、更新影響 | Windows Updateと組織側ポリシーを確認 |
1. 共有先PC・NASの電源とネットワーク接続を確認する
まず、共有元のPCやNAS自体が動作しているか確認します。
- 共有元PCの電源が入っている
- スリープしていない
- NASが起動している
- PCと共有先が同じ家庭・社内ネットワークにいる
- ゲストWi-Fiなど端末同士の通信が禁止されたネットワークではない
インターネットが使えることと、共有先PCへ通信できることは別です。
たとえばPCは通常Wi-Fi、NASは別のゲストネットワークに接続されている場合、どちらもインターネットへは出られても、お互いに通信できないことがあります。
2. 「ネットワーク」に表示されなくても共有名を直接入力する
エクスプローラーの「ネットワーク」に相手PCが表示されなくても、共有自体は利用できる場合があります。
エクスプローラーのアドレスバーに次の形式で直接入力してください。
\\PC名
共有名まで分かっている場合は次のように入力します。
\\PC名\共有名
たとえばPC名がOFFICE-PC、共有名がDATAなら次のようになります。
\\OFFICE-PC\DATA
直接入力すると開けるのに「ネットワーク」一覧へ表示されない場合は、共有設定そのものよりネットワーク探索側の問題を疑います。
3. PC名で開けない場合だけ、IPアドレスで切り分ける
PC名で接続できない場合は、名前解決の問題かどうかを調べるため、共有元PCのIPアドレスを使って一時的に確認できます。
共有元PCでコマンドプロンプトを開き、次を実行します。
ipconfig
IPv4アドレスを確認し、接続する側から次のように入力します。
\\192.168.1.20\DATA
IPアドレスでは開けるのにPC名では開けない場合は、共有アクセス権よりも名前解決やネットワーク探索側の問題を疑います。
ただし、MicrosoftはSMBセキュリティの観点から、特にKerberosを利用する環境ではIPアドレスでの恒久的な共有接続を推奨していません。IP指定は原因切り分け用として使い、最終的にはPC名や正規のサーバー名で接続できる状態を目指してください。
4. Windowsのネットワークプロファイルが「プライベート」か確認する
家庭や社内など信頼できるネットワークで共有フォルダーを使う場合、Windows側のネットワークプロファイルを確認します。
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を開く
- 現在接続しているWi-FiまたはEthernetを開く
- ネットワークプロファイルの種類を確認する
信頼できる家庭・社内LANでファイル共有を利用するなら「プライベート」が基本です。
ホテル、空港、カフェなど公共ネットワークを、共有フォルダーを使うためだけにプライベートへ変更しないでください。
5. ネットワーク探索と「ファイルとプリンターの共有」を確認する
Microsoft公式では、Windowsのファイル共有トラブルで次の設定を確認するよう案内しています。
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を開く
- 「ネットワークの詳細設定」を開く
- 「共有の詳細設定」を開く
- 「プライベート ネットワーク」を開く
- 「ネットワーク探索」をオンにする
- 「ファイルとプリンターの共有」をオンにする
エクスプローラーの「ネットワーク」を開いたときに「ネットワーク探索が無効になっています」と表示される場合も、ネットワーク探索を有効にします。
ただし、共有先を\\PC名\共有名で直接指定して正常に開けるなら、一覧へ表示されないだけで共有機能そのものは動作している可能性があります。
6. 共有関連サービスが停止していないか確認する
Microsoftは、共有機器の検出トラブルで次のサービスが動作しているか確認する方法も案内しています。
- Function Discovery Provider Host
- Function Discovery Resource Publication
- SSDP Discovery
- UPnP Device Host
確認方法です。
Windowsキー + Rを押すservices.mscと入力してEnterキーを押す- 各サービスの状態を確認する
これらは主に「ネットワーク」一覧への検出に関係します。
一覧に出ないという理由だけで、サービス設定を大量に変更する必要はありません。まず\\PC名\共有名で直接接続できるか確認してください。
7. 共有元PCで本当にフォルダーが共有されているか確認する
共有元PCで、対象フォルダーの共有設定が残っているか確認します。
対象フォルダーを右クリックし、「プロパティ」→「共有」などから現在の共有状態を確認してください。
Microsoft公式では、エクスプローラーのアドレスバーへ次を入力すると、そのPC上の共有を確認する方法も案内しています。
\\localhost
ただし、\\localhostで自分のユーザーフォルダーが見えることと、ネットワーク上の他PCへすべて公開されていることは同じ意味ではありません。
「共有を設定したつもりだったが、Windows再インストールやユーザー変更後に共有設定がなくなっていた」というケースもあります。
8. 「共有アクセス権」と「NTFSアクセス権」を分けて確認する
共有フォルダーへ接続はできるが「アクセスが拒否されました」と表示される場合、共有設定だけではなくWindowsのフォルダーアクセス権が関係します。
ネットワーク共有では、主に次の2種類の権限を確認します。
| 権限 | 確認場所 | 役割 |
|---|---|---|
| 共有アクセス許可 | フォルダーの「共有」設定 | ネットワーク経由で誰が利用できるか |
| NTFSアクセス許可 | フォルダーの「セキュリティ」タブ | Windows上でファイルへどこまでアクセスできるか |
共有アクセス許可を「Everyone:フルコントロール」にすれば必ず直る、という考え方はおすすめしません。
必要なユーザーだけに必要な権限を付与するのが安全です。
特に会社の共有フォルダーでは、権限を変更すると他の利用者や情報管理に影響するため、IT管理者へ確認してください。
9. 資格情報を求められる場合は「共有先PCのアカウント」を使う
Windows共有では、接続先PCが認証を要求している場合、その共有先PCで有効なユーザー名とパスワードを入力します。
たとえば共有元PC名がOFFICE-PC、そのPC上のローカルユーザーがtanakaなら、ユーザー名を次のように指定すると分かりやすい場合があります。
OFFICE-PC\tanaka
MicrosoftアカウントでサインインしているPCでは、環境によってMicrosoftアカウントの資格情報が必要になることがあります。
Windows HelloのPINと、ネットワーク共有で必要になるアカウントパスワードは同じものとは限りません。
「いつもPINでWindowsへ入っているから、共有先でもPINを入力する」という操作では認証できない場合があります。
10. 正しいパスワードなのに拒否される場合は保存済み資格情報を確認する
以前のユーザー名やパスワードがWindowsに保存されていると、新しい資格情報を入力しても古い情報が使われ続けることがあります。
「資格情報マネージャー」を開き、「Windows 資格情報」に共有先PC・NASの古い資格情報が残っていないか確認してください。
該当する古い情報が明確に分かる場合だけ削除し、次回アクセス時に正しいユーザー名・パスワードを入力します。
業務用PCで、用途が分からない資格情報を一括削除しないでください。他のサーバー、業務システム、リモート接続などへ影響する可能性があります。
11. ネットワークドライブだけ接続できない場合
エクスプローラーで\\PC名\共有名は開けるのに、割り当て済みネットワークドライブだけ「切断」「利用できません」となる場合は、古い接続情報が残っている可能性があります。
まず「PC」から対象ネットワークドライブを確認し、必要なら一度切断して、正しい共有パスで再割り当てします。
Microsoft公式では、エクスプローラーの「PC」から「ネットワーク ドライブの割り当て」を選び、共有パスを指定する方法を案内しています。
再割り当て前に、現在使っているドライブ文字と共有パスを控えてください。業務アプリがZ:など特定ドライブ文字を前提としている場合があります。
12. Windows 11 25H2ではSMBセキュリティ強化の影響も確認する
Windowsのファイル共有ではSMB(Server Message Block)というプロトコルが使われます。
MicrosoftはWindows 11 24H2以降でSMBセキュリティを強化しており、特にWindows 11 Pro / Enterprise / EducationではSMB署名が既定で必要と案内しています。
SMB署名は、通信途中でデータが改ざんされていないことを確認し、なりすましや中間者攻撃のリスクを下げる機能です。
そのため、25H2へ更新後に古いNASや古いファイルサーバーだけ接続できなくなった場合、共有先がSMB署名へ対応しているか確認してください。
Microsoftは、第三者製SMBサーバーがSMB署名を利用できない場合、Windows側のSMB署名を無効化するより共有先機器側でSMB署名を有効化することを推奨しています。
13. 古いNASで「ゲストアクセス」を使っている場合
古いNASや簡易ファイル共有機器では、ユーザー名・パスワードを設定せず「誰でもアクセスできるゲスト共有」を使っていることがあります。
MicrosoftはWindows 11の新しいビルドで、安全でないSMBゲスト認証を既定で許可しない方向へ変更しています。
また、SMB署名が必須の環境ではゲスト接続と互換性がありません。
そのため、以前のWindowsでは開けたNASが25H2では次のようなエラーになる場合があります。
- 「組織のセキュリティポリシーによって、認証されていないゲストアクセスがブロックされています」
- 「ネットワークパスが見つかりません」
- 資格情報を求められるが、NAS側にユーザー設定がない
この場合、最優先の対処はWindows側で「安全でないゲストログオン」を有効にすることではありません。
次の順番で確認してください。
- NASのファームウェアを最新にする
- NASがSMB 2 / SMB 3へ対応しているか確認する
- NASでSMB署名を利用できるか確認する
- ゲスト共有ではなく、ユーザー名とパスワードを設定した共有へ変更できるか確認する
- メーカーサポートが終了した古いNASなら更新・買い替えを検討する
Microsoftは、安全でないゲストログオンを有効にすると、なりすましサーバー、ランサムウェア、中間者攻撃などのリスクが高まるため、推奨していません。
14. SMB署名を無効化するPowerShellは最初に実行しない
インターネット上では、25H2で共有へ接続できない対処として、SMB署名を無効にするPowerShellコマンドが紹介されている場合があります。
Microsoft公式にも設定変更用コマンド自体はありますが、Microsoftは第三者製サーバーへ接続するための回避策としてSMB署名を無効化することを推奨していません。
SMB署名は改ざん検出や中間者攻撃対策に関係するため、まず共有先NAS・サーバーを更新してください。
会社や学校のPCでは、SMB署名設定が組織ポリシーで管理されていることがあります。個人判断でグループポリシーやPowerShellを変更しないでください。
15. SMB 1.0を安易に有効化しない
非常に古いNASや複合機ではSMB 1.0しか対応していないことがあります。
しかしSMB 1.0は古いプロトコルであり、現在のWindowsではセキュリティ上の理由から標準利用を前提としていません。
「NASが見えないからSMB 1.0をオンにする」という対処を最初に行うのはおすすめしません。
まずNASメーカーの公式情報で、SMB 2 / SMB 3対応ファームウェアや新しい接続方法がないか確認してください。
業務上どうしても古い機器を使う必要がある場合は、ネットワークを分離する、更新可能なNASへデータを移行するなど、Windows側のセキュリティを全体的に弱めない方法を検討してください。
16. ファイアウォールを丸ごと無効化しない
共有フォルダーへ接続できないときに「Windows Firewallを切れば直る」と案内されることがありますが、原因確認なしにファイアウォール全体を無効にするのはおすすめしません。
まず次を確認してください。
- ネットワークプロファイルがプライベートか
- ファイルとプリンターの共有が有効か
- 第三者製セキュリティソフトを導入した直後ではないか
セキュリティソフト導入後だけ接続できなくなった場合は、その製品の公式手順で「ローカルネットワーク」「ファイル共有」「SMB」などの許可設定を確認します。
17. Windows Updateを最新にする
25H2へ更新した直後に共有トラブルが発生した場合でも、まず追加の修正版が提供されていないかWindows Updateを確認してください。
2026年8月17日時点では、Windows 11 25H2向けの最新月例セキュリティ更新はKB5121003(OSビルド26200.9168、2026年8月11日公開)です。
- 「設定」を開く
- 「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」を実行する
- 利用可能な更新をインストールする
- 再起動する
Microsoftは、ファイル共有トラブルの一般的な切り分けでも、関係するPCをできるだけ最新状態へ更新するよう案内しています。
18. ネットワークアダプターのドライバーを確認する
25H2更新後に共有だけでなく、インターネットやLAN通信自体も不安定になった場合は、ネットワークアダプター側も確認します。
まずWindows Updateを確認し、次にPCメーカー公式サポートページでLAN / Wi-Fiドライバーの25H2対応情報を確認してください。
出所不明の「一括ドライバー更新ツール」は使用しないでください。
ネットワークアダプター自体が正常に認識されない場合は、「Windows 11でネットワークアダプターが認識されないときの解決方法」も参考になります。
19. VPN接続中だけ共有フォルダーへ入れない場合
VPN接続中は、共有先への通信経路やDNSが変わり、家庭内・社内LANのPCへ接続できなくなる場合があります。
次を確認してください。
- VPNを切断すると共有フォルダーが開けるか
- 会社VPNから社内共有へ接続する設計になっているか
- 家庭内NASへのアクセスがVPN側で遮断されていないか
会社VPNではセキュリティポリシーでローカルネットワークアクセスを禁止していることがあります。
会社PCで設定を変えず、IT管理者へ確認してください。
20. Pingが通るかは補助的な確認として使う
共有先までネットワーク通信できるか確認するため、Pingを使う方法があります。
ping PC名
またはIPアドレスを指定します。
ping 192.168.1.20
ただし、Pingへ応答しない設定でもSMB共有は利用できる場合があります。
Pingが通らない=共有先が故障している、とは断定できません。
PC名ではPingできずIPでは通る場合は、名前解決の問題を疑う材料になります。
より詳しく名前解決や通信を確認したい場合は「PowerShellでネットワーク疎通の原因を切り分ける|名前解決と接続確認の手順」も参考になります。
21. 共有元PCから自分自身の共有へ接続できるか確認する
共有元PCで次を入力して、自分の共有が正常に公開されているか確認します。
\\localhost
または
\\自分のPC名
共有元PC自身でも共有が開けない場合は、接続する側PCより、共有元側の共有設定・アクセス許可・サービスを優先して確認します。
共有元自身では開けるが、他PCからだけ開けない場合は、ネットワーク、認証、ファイアウォール、SMBセキュリティを疑います。
22. 共有先PCの名前が変わっていないか確認する
PCの初期化、買い替え、Windows再セットアップ後にコンピューター名が変わると、以前の共有パスが使えなくなります。
共有元PCで「設定」→「システム」→「バージョン情報」などからPC名を確認してください。
以前のネットワークドライブが
\\OLD-PC\DATA
を参照していて、新しいPC名がOFFICE-PCなら、接続先を
\\OFFICE-PC\DATA
へ修正する必要があります。
23. NASだけ接続できない場合はWindowsよりNAS側を優先して確認する
他のWindows PC同士の共有は正常で、特定NASだけ25H2から開けない場合は、Windowsのネットワーク全体を初期化するよりNAS側の対応状況を確認したほうが効率的です。
NASメーカー公式で次を確認してください。
- 最新ファームウェア
- SMB 2 / SMB 3対応
- SMB署名対応
- Windows 11 25H2対応情報
- ゲストアクセスではなくユーザー認証を使えるか
非常に古いNASでは、データ自体は重要でも機器側のセキュリティ仕様が現在のWindowsへ追いついていない場合があります。
その場合、Windows側の保護を弱めるより、新しいNASや別の保存先へデータを移行することを検討してください。
24. ネットワークのリセットは後段で行う
Windowsにはネットワーク設定をリセットする機能がありますが、共有フォルダーだけ接続できない段階で最初に実行する必要はありません。
ネットワークのリセットを行うと、ネットワークアダプターの再構成やVPN・仮想ネットワークなどへ影響する場合があります。
次のようにネットワーク全体に問題がある場合に検討します。
- Wi-Fi / 有線LANの両方で通信がおかしい
- IPアドレス取得がおかしい
- 複数のネットワーク機能でエラーが出る
- ドライバー更新・通常再起動で改善しない
共有フォルダーだけの問題なら、先に共有パス、資格情報、アクセス権、SMB仕様を確認してください。
25. 会社・学校PCではポリシー変更をしない
ドメイン参加、Microsoft Entra参加、Intune / MDM管理PCでは、ファイル共有やSMB設定が組織ポリシーで管理されている場合があります。
特に次の操作はIT管理者へ確認してください。
- SMB署名の無効化
- 安全でないゲストログオンの有効化
- NTLM関連設定の変更
- ファイアウォールルール変更
- ローカルグループポリシー変更
- SMB 1.0の有効化
会社PCで共有フォルダーへ入れなくなった場合は、エラー画面、共有パス、発生日時、Windowsバージョンを控えてIT管理者へ伝えると切り分けやすくなります。
症状別の判断表
| 確認結果 | 原因として考えやすいもの |
|---|---|
\\PC名\共有名なら開けるが「ネットワーク」に出ない |
ネットワーク探索、共有検出サービス |
| IPアドレスなら開けるがPC名では開けない | 名前解決、DNS / NetBIOS関連 |
| 資格情報を求められる | 共有先ユーザー認証、保存済み資格情報 |
| 接続はできるが「アクセス拒否」 | 共有アクセス権、NTFSアクセス権 |
| Windows PC同士は正常、古いNASだけ失敗 | SMB署名、ゲスト認証、古いSMB仕様 |
| VPN切断時だけ開ける | VPNのルーティング・ポリシー |
| インターネット自体も不安定 | ネットワークアダプター、ルーター、ドライバー |
やってはいけない操作
- 原因不明のままSMB署名を無効化する
- 「NASが古いから」という理由だけで安全でないゲストログオンを有効化する
- SMB 1.0を安易に有効化する
- Windows Firewallを丸ごと無効にする
- 資格情報マネージャーの保存情報を一括削除する
- 共有アクセス権を何でもEveryoneフルコントロールにする
- 会社PCのグループポリシーを個人判断で変更する
- 共有だけの問題で、いきなりWindows初期化やネットワークリセットを行う
よくある質問
25H2にしたらNASだけ開けなくなりました。Windowsの不具合ですか?
必ずしも不具合とは限りません。Windows 11 24H2以降ではSMB署名やゲスト接続のセキュリティ要件が強化されており、古いNASの仕様が原因で接続できなくなる場合があります。まずNASのファームウェア、SMB 2 / 3、SMB署名、ユーザー認証対応を確認してください。
ネットワーク一覧にPCが出ませんが、共有フォルダーは使えますか?
使える場合があります。エクスプローラーのアドレスバーへ\\PC名\共有名を直接入力してください。直接開けるなら、共有そのものではなくネットワーク探索側の問題である可能性があります。
正しいパスワードを入れても資格情報エラーになります
共有先PCのユーザー名形式、古い保存済み資格情報、PINとアカウントパスワードの取り違えを確認してください。ネットワーク共有ではWindows HelloのPINではなく、共有先のアカウント資格情報が必要になる場合があります。
「認証されていないゲストアクセスがブロックされています」と表示されます
古いNASなどがゲスト共有だけを提供している可能性があります。Microsoftは安全でないゲストログオンの有効化を推奨していません。NASにユーザー名・パスワードを設定し、SMB署名や新しいSMBへ対応できないか確認してください。
SMB署名を無効にすれば直りますか?
接続できるようになるケースはありますが、Microsoftは第三者製SMBサーバーとの互換性回避のためにSMB署名を無効化することを推奨していません。まず共有先機器側でSMB署名対応を有効にする、ファームウェアを更新する方法を優先してください。
「パスワード保護共有」をオフにすればよいですか?
Microsoftの一般的な共有トラブル手順では確認項目として案内されていますが、PC-JITENでは最初にオフにすることはおすすめしません。現在のWindows 11では認証付き共有のほうが安全です。家庭内でも、共有用ユーザーとパスワードを設定して利用する方法を優先してください。
SMB 1.0を有効にすれば古いNASへ接続できますか?
古い機器によっては必要になることがありますが、SMB 1.0は現在のセキュリティ基準では推奨されません。NASメーカーの更新、SMB 2 / 3対応、新しい機器への移行を先に検討してください。
IPアドレスなら開けます。ネットワークドライブもIPで割り当ててよいですか?
切り分けには有効ですが、恒久的な運用ではPC名や正規のサーバー名を使うほうが適切です。IPでしか開けない場合は名前解決側を修正してください。
Microsoft公式情報
- File sharing over a network in Windows – Microsoft Support
- Control SMB signing behavior – Microsoft Learn
- How to enable insecure guest logons in SMB2 and SMB3 – Microsoft Learn
- Overview of SMB file sharing in Windows – Microsoft Learn
- Windows 11, version 25H2 known issues and notifications – Microsoft Learn
- August 11, 2026—KB5121003 – Microsoft Support
まとめ
- 最初に共有先PC・NASが同じネットワークで動作しているか確認する
- 「ネットワーク」に出なくても
\\PC名\共有名で直接開けるか確認する - IPアドレス指定は名前解決の切り分けに使い、恒久利用はPC名・サーバー名を優先する
- 信頼できるLANではネットワークプロファイル、ネットワーク探索、ファイルとプリンターの共有を確認する
- 資格情報エラーでは共有先PCのユーザー名・パスワードと保存済み資格情報を確認する
- アクセス拒否では共有アクセス権とNTFSアクセス権を分けて確認する
- 古いNASではSMB署名・ゲスト認証・SMBバージョンが25H2との互換性問題になることがある
- MicrosoftはSMB署名の無効化や安全でないゲストログオンの利用を推奨していない
- 25H2は最新Windows Updateまで適用してから切り分ける
- ファイアウォール無効化、SMB 1.0有効化、PowerShellによるセキュリティ緩和は最初の対処にしない
