[記事公開日]2026/08/17
[最終更新日]2026/08/19
Windows 11 25H2の更新後に起動が遅くなったときの改善ポイント
Windows 11 25H2へ更新したあと、電源を入れてからサインイン画面が出るまで長くなった、パスワード入力後にデスクトップが使えるようになるまで時間がかかる、起動直後だけディスク使用率やCPU使用率が高い、といった症状が出ることがあります。
「起動が遅い」と感じても、原因はWindows 11 25H2そのものとは限りません。スタートアップアプリ、Windows Updateの残り処理、ストレージの空き容量、HDD / SSDの状態、ドライバー、セキュリティソフト、常駐アプリ、システムファイルの不整合などが関係します。
まず重要なのは、電源投入からサインイン画面までが遅いのか、サインイン後からデスクトップが使えるまでが遅いのかを分けることです。
この記事では、Windows 11 25H2更新後に起動が遅くなった場合に、データ消失や起動不能につながる操作を避けながら、安全な順番で改善ポイントを確認します。
最初に確認:どの段階が遅いのか
| 遅い場所 | 考えやすい原因 | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 電源投入後、メーカーのロゴ表示が長い | BIOS / UEFI、外部機器、ストレージ認識 | USB機器を外して変化するか |
| Windowsロゴ・読み込み中が長い | ドライバー、ストレージ、更新処理 | Windows Update、ストレージ状態 |
| サインイン画面までは速い | Windows起動自体は大きな問題がない可能性 | サインイン後のスタートアップアプリを確認 |
| サインイン後にデスクトップが使えるまで遅い | スタートアップアプリ、常駐ソフト、同期処理 | タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」 |
| 起動後しばらくディスク100% | HDD、更新、検索、同期、セキュリティスキャン | タスクマネージャーで使用プロセスを確認 |
| 起動直後からPC全体が固まる | ドライバー、ストレージ、常駐ソフト、システム破損 | CPU・メモリ・ディスク使用率を確認 |
1. 25H2更新後に一度通常再起動する
Windows 11の機能更新後は、追加のWindows Updateやドライバー更新が残っている場合があります。
まず、作業中のデータを保存してWindowsを通常の方法で再起動してください。
- スタートメニューを開く
- 「電源」を選ぶ
- 「再起動」を選ぶ
- 起動後にWindows Updateを確認する
「シャットダウンしてから電源を入れる」だけでなく、一度「再起動」を実行して比較してください。
1回だけ起動が遅かった場合は、その後の再起動でも再現するかを確認してから設定変更へ進みます。
2. Windows Updateが完了しているか確認する
25H2へ更新した直後でも、その後の累積更新・ドライバー更新が残っていることがあります。
- 「設定」を開く
- 「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムのチェック」を選ぶ
- 利用可能な更新をインストールする
- 再起動が求められたら再起動する
2026年8月17日時点では、Windows 11 25H2向け最新月例セキュリティ更新はKB5121003(OSビルド26200.9168、2026年8月11日公開)です。
MicrosoftはWindows 11 25H2のRelease Healthで既知問題を公開していますが、2026年8月17日時点で、25H2全体に共通する「起動が遅くなる」という一般的な未解決問題は掲載していません。
そのため、まずPC固有のスタートアップアプリ・ストレージ・ドライバー・常駐ソフトを確認するのが現実的です。
3. サインイン後が遅いならスタートアップアプリを確認する
Microsoft公式では、Windowsのスタートアップアプリを整理することで起動時のパフォーマンス改善につながると案内しています。
設定画面から確認する方法です。
- 「設定」を開く
- 「アプリ」を開く
- 「スタートアップ」を開く
- Windows起動時に自動起動する必要のないアプリを確認する
不要なアプリはスイッチをオフにできます。
ただし、次のようなアプリは用途を確認せず無効にしないでください。
- セキュリティソフト
- バックアップソフト
- クラウド同期ソフト
- 業務用管理ソフト
- VPN・認証ソフト
- メーカー独自の電源・デバイス管理ソフト
「知らない名前だから全部オフ」にするのではなく、アプリ名と役割を確認してから変更してください。
4. タスクマネージャーの「スタートアップへの影響」を確認する
Microsoft公式では、タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」で、各アプリが起動処理へ与える影響を確認できると案内しています。
- スタートボタンを右クリックする
- 「タスク マネージャー」を開く
- 「スタートアップ アプリ」を開く
- 「スタートアップへの影響」を確認する
特に「高」と表示されるアプリで、毎回起動する必要がないものがあれば無効化を検討します。
Microsoftはタスクマネージャーの起動影響について、CPU使用時間やディスク使用量などをもとに分類していると説明しています。
スタートアップ整理の具体的な考え方は「Windows起動を速くするスタートアップ整理術」も参考になります。
5. 起動直後のCPU・メモリ・ディスク使用率を確認する
起動後にPCが使える状態になるまで遅い場合は、タスクマネージャーで何がリソースを使っているか確認します。
Ctrl + Shift + Escを押す- 「プロセス」を開く
- CPU・メモリ・ディスクの列を確認する
- 使用率が高い列をクリックして並べ替える
確認したいのは「使用率が高いこと」だけではなく、どのプロセスが高いのかです。
| 高い項目 | 確認する方向 |
|---|---|
| CPU | 常駐アプリ、セキュリティスキャン、更新処理 |
| メモリ | 起動アプリの多さ、ブラウザー、常駐ソフト |
| ディスク | HDD性能、更新、同期、検索、ストレージ不調 |
「System」「Service Host」などWindowsのシステムプロセスを意味を確認せず終了しないでください。
6. ディスク使用率100%が続く場合は別の切り分けを行う
起動後にディスク使用率が100%へ張り付き、アプリを開くまで数分かかる場合は、スタートアップアプリだけでなくストレージ側を確認します。
特にHDD搭載PCでは、Windows Update後の処理と常駐アプリが重なると、SSD搭載PCより起動直後の待ち時間が長く感じられることがあります。
ただし、ディスク100%が長時間続く場合は単なる「25H2の仕様」と決めつけないでください。
「Windows 11で「ディスク使用率100%」が続くときの原因と解決方法」で、使用プロセスやストレージ状態を確認してください。
7. Cドライブの空き容量を確認する
Microsoft公式では、空き容量不足がWindowsのパフォーマンス低下につながるとして、Storage Senseや一時ファイル整理を案内しています。
- 「設定」を開く
- 「システム」を開く
- 「ストレージ」を開く
- Cドライブの使用量を確認する
空き容量が少ない場合は、「一時ファイル」「クリーンアップ対象候補」などを確認します。
削除対象は必ず内容を確認してから選択してください。
特に25H2へ更新した直後で、以前のWindowsバージョンへ戻す可能性がある場合は、「以前のWindowsのインストール」などロールバックに関係するデータを安易に削除しないでください。
8. Storage Senseは安全な範囲を確認して使う
MicrosoftのStorage Senseは、不要な一時ファイルやごみ箱などを整理してシステムドライブの空き容量を確保する機能です。
「設定」→「システム」→「ストレージ」から確認できます。
ただし、Storage Senseの設定によってはごみ箱やクラウド同期ファイルの扱いも変わるため、設定内容を確認してから実行してください。
起動が遅い原因が空き容量不足ではない場合、ファイルを大量削除しても改善しません。
9. HDD / SSDに異常がないか確認する
25H2更新と同じ時期にストレージの不調が表面化すると、「アップデート後から起動が遅い」と感じることがあります。
次の症状がある場合は、Windows設定よりストレージ状態を優先してください。
- HDDからカチカチ・カコンなど異音がする
- Windowsロゴから進むまで極端に長い
- ファイルを開くとPC全体が固まる
- ディスク使用率100%が長時間続く
- イベントログにディスク・ストレージ関連エラーが繰り返し出る
- 突然再起動・フリーズが増えた
重要データがあるHDDで故障が疑われる場合は、CHKDSKやベンチマークを先に繰り返さず、バックアップを優先してください。
WindowsがHDD / SSDを正常認識しているかは「Windows 11がHDDやSSDを認識しないときの確認ポイント」も参考になります。
10. 起動時間を毎回同じ条件で比較する
「何となく遅い」だけでは改善したか判断しにくいため、同じ条件で比較してください。
たとえば次をそろえます。
- 同じ再起動方法を使う
- 同じUSB機器を接続する
- 同じネットワーク環境で確認する
- サインイン後、デスクトップが操作可能になるまでを見る
1回だけではWindows Updateやセキュリティスキャンの影響を受けることがあるため、設定変更前後で複数回確認すると判断しやすくなります。
11. 外付けUSB機器を外して起動時間を比較する
外付けHDD / SSD、USBメモリ、USBハブ、ドック、カードリーダーなどを接続した状態で起動が遅い場合は、一度不要な機器を外して比較します。
電源投入直後のメーカー画面から遅い場合は、BIOS / UEFIが外部ストレージを確認している、起動候補を探しているなど、Windows起動前の処理が関係している場合があります。
外す候補です。
- 外付けHDD / SSD
- USBメモリ
- USBカードリーダー
- USB-Cドック
- 不要なUSBハブ
特定機器を外すと起動が明確に速くなる場合は、その機器・ケーブル・ドライバーを確認してください。
12. Windows起動前のメーカー画面が長い場合
電源ボタンを押してからWindowsロゴが出るまでが遅い場合は、Windows 11のスタートアップアプリを無効にしても改善しないことがあります。
この段階は主にBIOS / UEFIがハードウェアを初期化している時間だからです。
確認する項目です。
- 外部USB機器を外す
- 内蔵HDD / SSDが正常認識されているか
- メーカーのハードウェア診断で異常がないか
- BIOS / UEFIが毎回エラーを出していないか
起動を速くする目的だけでBIOS / UEFI設定を推測で変更しないでください。
起動順序やSecure Boot、CSM / Legacy、ストレージモードを誤って変更すると、Windowsが起動できなくなる可能性があります。
13. グラフィックス・チップセット・ストレージドライバーを確認する
Windowsロゴからサインイン画面までが25H2更新後に遅くなった場合は、PCメーカー公式ドライバーも確認します。
優先したいドライバーです。
- チップセット
- グラフィックス
- ストレージ / Intel RSTなど
- Intel Management Engine関連
- AMDチップセット関連
- Wi-Fi / Bluetooth
Microsoftは、ドライバー更新ではWindows Updateを優先し、必要に応じてPC・デバイスメーカー公式サイトを利用する方法を案内しています。
非公式の一括ドライバー更新ソフトは使用しないでください。
14. ドライバー更新直後から遅い場合はロールバックを確認する
25H2への更新時にGPU、チップセット、ストレージなどのドライバーが更新され、その直後から起動が遅くなった場合は、以前のドライバーへ戻すことで改善するケースがあります。
- デバイスマネージャーを開く
- 対象デバイスの「プロパティ」を開く
- 「ドライバー」タブを開く
- 「ドライバーを元に戻す」が利用できるか確認する
ロールバックで改善した場合は、PCメーカーが25H2向け修正版ドライバーを公開していないか確認してください。
起動が遅いという理由だけで、ストレージコントローラーやチップセットドライバーを先に削除しないでください。
15. 最近追加したアプリを確認する
25H2更新と同じ時期に、アプリや周辺機器ユーティリティも更新・追加されている場合があります。
特に起動へ影響しやすいものです。
- セキュリティソフト
- クラウド同期ソフト
- バックアップソフト
- RGB・ゲーミングデバイス制御ソフト
- プリンター・スキャナーユーティリティ
- VPNクライアント
- 仮想化ソフト
- PCメーカー管理ユーティリティ
「25H2更新日」と「アプリ更新日」が近い場合は、Windowsだけでなくアプリ側の更新履歴も確認してください。
16. 第三者製セキュリティソフトが重くなっていないか確認する
起動直後だけCPU・ディスク使用率が高い場合、セキュリティソフトが起動時スキャンを行っている可能性があります。
ただし、動作が遅いという理由だけでウイルス対策を常時無効化するのはおすすめしません。
まず次を確認します。
- セキュリティソフトが最新版か
- Windows 11 25H2対応か
- 起動直後にそのソフトのCPU・ディスク使用率が高いか
- メーカーから既知問題が案内されていないか
問題との関係が明確な場合は、その製品メーカーの公式サポート手順を利用してください。
17. Windows Securityでマルウェアスキャンを行う
MicrosoftのPCパフォーマンス改善手順では、マルウェアがCPUやディスクを消費して動作を遅くする可能性があるため、マルウェアスキャンを確認項目に挙げています。
Windows Securityを使用している場合は、「ウイルスと脅威の防止」からクイックスキャンを実行できます。
起動が遅いからといって、複数のウイルス対策ソフトを同時に入れるのは避けてください。リアルタイム保護が競合して、かえって動作が重くなることがあります。
18. クリーンブートで常駐サービスの影響を切り分ける
スタートアップアプリを整理しても起動が遅く、第三者サービスの影響が疑われる場合は、Microsoft公式のクリーンブートで切り分けできます。
クリーンブートは、必要最小限のWindowsサービスとスタートアップ構成で起動し、バックグラウンドソフトの競合を調べる方法です。
実施する場合は、msconfigの「サービス」タブで必ず「Microsoftのサービスをすべて隠す」へチェックを入れてから第三者サービスを無効化します。
タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」で無効にした項目も記録し、調査後に元へ戻してください。
Microsoftサービスを隠さずに「すべて無効」にしないでください。
会社PCでは業務ソフト・管理エージェントへ影響する可能性があるため、IT管理者へ確認してください。
19. セーフモードで起動時間・動作を比較する
通常起動だけ極端に遅く、クリーンブートでも原因が分からない場合は、セーフモードで動作を比較できます。
Windows回復環境から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」へ進み、セーフモードを利用できます。
セーフモードでは通常より少ないドライバー・サービスで起動します。
セーフモードでは明らかに速い場合、第三者ドライバー・常駐サービス・スタートアップアプリの影響が疑われます。
ただしセーフモードは通常環境と構成が違うため、「速い=特定アプリが原因」とは断定できません。原因範囲を狭めるために使います。
20. システムファイルをDISM→SFCの順で確認する
25H2更新後に起動遅延だけでなく、設定画面・エクスプローラー・Windows Updateなど複数箇所で不具合がある場合は、システムファイル破損も確認します。
Microsoft公式では、Windowsシステムファイル修復でDISMを先に実行し、その後SFCを実行するよう案内しています。
管理者としてターミナルまたはコマンドプロンプトを開きます。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
完了後に次を実行します。
sfc /scannow
処理が100%完了するまでウィンドウを閉じないでください。
21. 起動が遅い原因を詳細に調べたい場合
通常の確認だけでは原因が分からない場合は、イベントログなどから起動時に時間がかかっている処理を調査できます。
ただし、これは初心者向けの最初の対処ではありません。
PC-JITENには「PowerShellで起動時間が遅い原因を調べる方法(イベントログでボトルネック特定)」もあります。
イベントログで特定のドライバーやサービスが毎回長時間かかっていると確認できれば、対象を絞ってメーカー情報を確認できます。
22. BIOS / UEFIアップデートは必要性が確認できた場合だけ
PCメーカーがWindows 11 25H2対応、起動時間、ストレージ、電源管理などの改善としてBIOS / UEFI更新を公開している場合は、改善する可能性があります。
ただし、BIOS更新は通常のWindows設定変更よりリスクが高い作業です。
実施前に次を確認してください。
- 正確なPC型番
- 現在のBIOSバージョン
- メーカー公式の更新内容
- ACアダプター・安定した電源
- BitLocker回復キー
- 重要データのバックアップ
起動が遅いという理由だけで、BIOSを無条件に更新しないでください。
23. BIOS / UEFIの起動設定を推測で変更しない
起動高速化の情報として、Secure Boot、Fast Boot、CSM、Legacy Boot、ストレージモード、起動順序などの変更が紹介されることがあります。
これらは設定を誤るとWindowsが起動できなくなる可能性があります。
特に次の操作は、原因が分からない状態では行わないでください。
- UEFIとLegacy / CSMの切り替え
- AHCI / RAID / Intel RSTなどストレージモード変更
- Secure Bootの無効化
- TPMのクリア
起動が遅いだけなら、Windows側のスタートアップ・ストレージ・ドライバー確認を先に行います。
24. Windowsの「高速スタートアップ」は通常再起動の速度とは別に考える
高速スタートアップはシャットダウン後の次回起動を高速化するための仕組みです。
通常の「再起動」では動作が異なるため、「再起動が遅い」のか「シャットダウン後の電源投入が遅い」のかも分けて確認してください。
スリープ・休止状態・高速スタートアップの不具合が疑われる場合は、PCメーカーの電源管理・ドライバー情報も確認します。
起動を速くするために高速スタートアップのオン/オフを何度も切り替えるより、まず遅い区間を特定することが重要です。
25. 25H2へ更新する前は速かった場合
25H2更新前は正常で、更新直後から毎回明確に起動が遅い場合は、次の順で原因を絞り込みます。
- 最新Windows Updateまで適用する
- スタートアップアプリを確認する
- CPU・メモリ・ディスク使用率を確認する
- PCメーカー公式のチップセット・GPU・ストレージドライバーを確認する
- ドライバーのロールバックを確認する
- クリーンブートで常駐アプリを切り分ける
- DISM / SFCを実行する
- 必要なら以前のWindowsバージョンへ戻すことを検討する
「更新後だから25H2をすぐ削除する」のではなく、更新で変わった要素を順番に確認するほうが原因を特定しやすくなります。
26. 以前のバージョンへ戻すのは後段の選択肢
Windows Update、スタートアップ整理、PCメーカー公式ドライバー、クリーンブートなどを試しても改善せず、25H2更新前には問題がなく、更新直後から毎回再現する場合は、以前のWindowsバージョンへ戻せる期間内ならロールバックを検討できます。
ただし、機能更新後にインストールしたアプリ・ドライバー・設定変更が失われる可能性があります。
実施前に重要データをバックアップしてください。
27. Windows Updateを使った修復再インストールを検討する
起動遅延だけでなく、Windows Updateや設定、システムアプリの不具合も併発している場合は、Windows 11の修復再インストール機能が利用できる場合があります。
「設定」→「システム」→「回復」にある「Windows Updateを使用して問題を解決する」から、現在のWindowsバージョンを再インストールできます。
Microsoftは、この方法では次を保持すると案内しています。
- アプリ
- 個人ファイル
- 設定
「このPCをリセット」より影響を抑えやすい方法ですが、OSを再構成するため、重要データは先にバックアップしてください。
28. 「このPCをリセット」は最後の手段
起動が遅いという症状だけで、最初からWindowsを初期化する必要はありません。
先に次を確認してください。
- どの起動段階が遅いか
- Windows Update
- スタートアップアプリ
- CPU・メモリ・ディスク使用率
- Cドライブ空き容量
- ストレージ状態
- 外部USB機器
- PCメーカー公式ドライバー
- クリーンブート
- DISM / SFC
- 必要なら25H2ロールバック
- 修復再インストール
- 最後にリセット
症状別の判断表
| 確認結果 | 次に見るポイント |
|---|---|
| サインイン後だけ遅い | スタートアップアプリ・常駐ソフト |
| 起動直後ディスク100% | ストレージ・更新・同期・常駐アプリ |
| USB機器を外すと速い | 外部機器・ケーブル・BIOS認識 |
| クリーンブートでは速い | 第三者サービス・スタートアップ |
| ドライバーロールバックで速くなる | 25H2更新時のドライバー互換性 |
| Windowsロゴ前から遅い | BIOS / UEFI・ストレージ・外部機器 |
| 異音・フリーズもある | HDD / SSDの故障を優先確認 |
| 通常動作も全体的に遅い | PC全体のパフォーマンス問題 |
やってはいけない操作
- 起動が遅いという理由だけでBIOS / UEFI設定を推測で変更する
- AHCI / RAID / Intel RSTなどストレージモードを変更する
- TPMをクリアする
- 複数のドライバーをまとめて削除する
- 非公式の一括ドライバー更新ソフトを利用する
- 故障が疑われるHDDにCHKDSKや負荷テストを繰り返す
- ロールバックの可能性があるのに以前のWindowsインストールを削除する
- 原因確認なしでセキュリティソフトを恒久的に無効化する
- バックアップなしでWindowsリセット・クリーンインストールする
よくある質問
Windows 11 25H2へ更新した直後だけ起動が遅いのですが、すぐ対処が必要ですか?
まず通常再起動し、Windows Updateがすべて完了しているか確認してください。1回だけ遅かった場合は、次回以降も再現するか確認してからスタートアップやドライバーを変更するほうが安全です。
サインイン画面までは速いのに、その後5分ほど重いです
Windows起動前より、スタートアップアプリ・クラウド同期・セキュリティソフトなどサインイン後に動く処理を疑います。タスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」とCPU・ディスク使用率を確認してください。
スタートアップアプリは全部無効にしてもよいですか?
おすすめしません。セキュリティ、バックアップ、VPN、業務管理など必要なアプリもあります。タスクマネージャーの「スタートアップへの影響」と用途を確認し、不要なものだけ無効にしてください。
ディスク使用率100%ならHDDが故障していますか?
100%表示だけで故障とは断定できません。どのプロセスが使用しているか、異音・フリーズ・読み込みエラーなどがないか確認してください。異音や極端な遅延があるHDDではバックアップを優先します。
25H2には起動が遅くなる既知問題がありますか?
2026年8月17日時点のMicrosoftの25H2 Release Healthでは、25H2全体に共通する「起動が遅くなる」という一般的な未解決問題は掲載されていません。PC固有のスタートアップ、ストレージ、ドライバー、常駐ソフトを確認してください。
高速スタートアップをオンにすれば直りますか?
高速スタートアップはシャットダウン後の起動に関係する機能で、通常の再起動とは動作が異なります。最初に「再起動が遅いのか、シャットダウン後だけ遅いのか」を分けて確認してください。
BIOSを更新すれば起動が速くなりますか?
メーカーが25H2互換性、ストレージ、起動時間などの改善をBIOS更新内容として明記している場合は改善する可能性がありますが、最初の対処ではありません。BitLocker回復キーとバックアップを確認してから判断してください。
25H2を元に戻したほうがよいですか?
最初から戻す必要はありません。最新Windows Update、スタートアップ整理、ストレージ確認、PCメーカー公式ドライバー、クリーンブートを先に確認してください。それでも更新直後からの遅延が再現し続ける場合にロールバックを検討します。
Microsoft公式情報
- Tips to improve PC performance in Windows – Microsoft Support
- Configure Startup applications in Windows – Microsoft Support
- How to perform a clean boot in Windows – Microsoft Support
- Manage drive space with Storage Sense – Microsoft Support
- Use the System File Checker tool – Microsoft Support
- Windows 11, version 25H2 known issues and notifications – Microsoft Learn
- August 11, 2026—KB5121003 – Microsoft Support
まとめ
- 最初に「サインイン前が遅い」「サインイン後が遅い」を分ける
- 25H2更新後は通常再起動し、最新Windows Updateまで完了しているか確認する
- サインイン後が遅い場合はタスクマネージャーの「スタートアップ アプリ」と「スタートアップへの影響」を確認する
- CPU・メモリ・ディスクのどこが高いか、どのプロセスが使っているか確認する
- ディスク100%が続く場合はストレージ・更新・同期・常駐アプリを切り分ける
- Cドライブ空き容量はStorage Senseやクリーンアップ候補で安全に整理する
- 異音や極端な遅延があるHDDはバックアップを優先する
- PCメーカー公式のチップセット・GPU・ストレージドライバーを確認する
- 第三者サービスの影響はクリーンブートで切り分けられる
- システムファイル修復はDISM→SFCの順で行う
- BIOS / UEFI変更やWindows初期化は最後に近い手段として扱う
