[記事公開日]2023/05/28
[最終更新日]2025/03/28
0x00000014 CREATE_DELETE_LOCK_NOT_LOCKEDの原因と対処法|考えられるエラー要因と解決のヒント
概要
「CREATE_DELETE_LOCK_NOT_LOCKED(エラーコード:0x00000014)」は、Windowsのカーネルモードでファイルシステム操作中に、ロックの整合性が取れていない場合に発生するブルースクリーン(BSOD)エラーです。主にドライバやファイルシステムの不整合、ハードディスク関連の問題などが原因で見られます。
もくじ [閉じる]
よくある原因
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ファイルシステムドライバの不具合や破損
-
サードパーティ製のウイルス対策ソフトやディスク監視ツールの干渉
-
ハードディスクやSSDのセクター不良、接続不良
-
Windowsのシステムファイル破損
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不適切なシャットダウンや強制終了によるデータ不整合
エラーの意味
CREATE_DELETE_LOCK_NOT_LOCKED というエラーは、本来ロックされているべきオブジェクトがロックされていない状態で解放(delete)処理が行われたことを示します。ファイルやディレクトリなどのリソースに対して、アクセス制御の整合性が崩れた場合に発生します。
たとえ話: このエラーをわかりやすく言うなら、「貸し出し記録なしで図書館の本を戻してしまった」ような状態です。本を借りるときには必ず手続き(ロック)が必要なのに、それをせずに勝手に棚に戻してしまうと管理が混乱してしまいます。Windowsのシステムでも同様に、ファイルやリソースの操作には必ず一貫したロックが必要なのです。
これは通常、ドライバまたはカーネルモードのソフトウェアのバグにより、ロック管理が正しく行われていないことが原因です。
主な対処法
ディスクのエラーチェックを実行
-
コマンドプロンプト(管理者)で次のコマンドを実行:
chkdsk /f /r
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次回起動時にチェックするか聞かれたら「Y」と入力
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再起動してエラーチェックを実施
システムファイルの修復
-
コマンドプロンプト(管理者)で以下を順に実行:
sfc /scannow DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
-
システムファイルの破損を修復し、整合性を回復
最近インストールしたソフトの確認
-
ウイルス対策ソフトやディスク管理ツールが原因となっている場合があります
-
一時的にアンインストールまたは無効化して動作を確認
デバイスドライバの更新/再インストール
-
特にファイルシステムやストレージコントローラー関連のドライバに注意
- [デバイスマネージャー] → 対象デバイス →「ドライバーの更新」
ストレージの健康状態を確認
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CrystalDiskInfoなどのツールでSMART情報を確認
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異常や注意が表示される場合はバックアップ後、交換を検討
注意事項
-
作業前に重要なデータのバックアップを行うことを推奨します。 特にディスクチェックや修復系の操作は、破損したセクターにアクセスする際にデータ損失が発生する可能性があります。
-
コマンドの入力ミスには注意してください。 システムに重大な変更を加える可能性があるため、正確なスペルで実行しましょう。
-
ハードウェアの分解や交換が必要な場合は、保証の有無やメーカーサポートを確認してください。
-
問題が再発する場合や対処で改善しない場合は、セーフモードやクリーンブートでの診断を行い、最終的にはWindowsの再インストールやハードウェア交換も視野に入れましょう。
予防策
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不正な終了(強制電源オフ)を避ける
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信頼性の高いウイルス対策ソフトやディスクユーティリティを使用する
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ドライバやWindowsアップデートは定期的に確認・適用する
-
定期的なディスクチェック・バックアップを習慣化する
まとめ
原因 | 対処法の例 |
---|---|
ファイルシステムの破損 | chkdsk / sfc / DISM で修復 |
サードパーティ製ソフトの干渉 | 該当ソフトのアンインストール/無効化 |
ドライバの不具合 | ストレージ関連ドライバの更新/再インストール |
ストレージデバイスの劣化・障害 | SMART情報の確認/ディスクの交換 |
CREATE_DELETE_LOCK_NOT_LOCKEDは、ファイルシステムやドライバの整合性に問題がある場合に発生します。ディスク関連のチェックを丁寧に行いましょう。
関連リンク
-
「chkdskによるディスクエラーの修復方法」
-
「sfcとDISMコマンドの違いと使い方」
-
「ハードディスクが故障する前兆と確認方法」
-
「デバイスドライバの更新手順まとめ」
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