[記事公開日]2023/05/29
[最終更新日]2025/03/28
💻 0x00000022 FILE_SYSTEMの原因と対処法|考えられるエラー要因と解決のヒント
💾 概要
「FILE_SYSTEM(エラーコード:0x00000022)」は、Windowsのブルースクリーン(BSOD)エラーの一種で、主にファイルシステムの整合性が失われた場合に発生します。NTFSなどのファイルシステムに関連するドライバ(例:ntfs.sys
)の異常、ディスクの物理的な問題、不正なシャットダウン、またはサードパーティ製ソフトウェアの干渉などが原因で発生します。
ファイルの読み書きや起動時、バックアップ中などに突発的に発生することが多く、データ破損のリスクもあるため、早急な対応が求められます。
もくじ
⚠️ よくある原因
-
ntfs.sys
などファイルシステム関連ドライバの不具合 -
ディスク(HDD/SSD)のセクタ異常や寿命劣化
-
ファイルシステムの破損(強制終了や停電後など)
-
サードパーティ製ウイルス対策ソフトやディスクユーティリティの干渉
-
システムファイルの破損や不整合
🔍 エラーの意味
このエラーは、ファイルシステム(NTFSなど)における重要な構造が破損していたり、ディスクI/O処理に失敗した際に表示されます。Windowsが正しくファイルを読み書きできなくなった場合、システム全体の整合性が損なわれることを防ぐためにブルースクリーンを強制表示してシャットダウンします。
🔎 たとえ話: ファイルシステムは図書館の「本の管理台帳」のようなもの。誰がどの本をどこに返すかが分からなくなったら、本棚がぐちゃぐちゃになります。このエラーは、その台帳が壊れて、どの本がどこにあるのか分からなくなった状態です。
🛠️ 主な対処法
1️⃣ chkdskによるディスクのエラーチェック
-
コマンドプロンプト(管理者)で以下を実行:
chkdsk /f /r
-
次回起動時に検査を行うよう促されるので「Y」を入力して再起動
2️⃣ ストレージのSMART情報を確認
-
CrystalDiskInfoなどのツールでHDD/SSDの健康状態をチェック
-
「注意」「異常」などの表示がある場合は、すぐにバックアップを取り交換を検討
3️⃣ システムファイルの修復
-
以下のコマンドで破損したWindowsファイルを修復:
sfc /scannow DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
4️⃣ ウイルス対策ソフトやディスク監視ツールの無効化/削除
-
特にリアルタイムスキャンや低レベルアクセスを行うソフトが干渉することがあります
5️⃣ BIOSの確認とストレージ設定
-
IDE/AHCIモードの不整合が影響することもあります。必要であればBIOSの初期化やアップデートも検討
⚠️ 注意事項
-
chkdskやsfcコマンドは、破損したセクタやファイルにアクセスするため、状態が悪いストレージではさらなる劣化を引き起こす可能性があります。診断前にデータバックアップを優先してください。
-
BIOSやファームウェアの操作を誤ると起動不能になる危険性があるため、慎重に対応してください。
-
外部ソフトのアンインストール後は一時ファイルや設定の残留が影響する場合もあるため、再起動後の挙動も確認してください。
✅ 予防策
-
正常なシャットダウンを常に心がける(強制終了や電源断を避ける)
-
定期的にchkdskやSMART確認を行い、早期に異常を発見する
-
ウイルス対策ソフトやユーティリティは信頼性の高いものを選び、常に最新版を維持
-
OSやドライバは公式サイトからダウンロードしたもののみを使用
-
定期的なバックアップ体制を整えておく
✅ まとめ
原因 | 対処法の例 |
---|---|
ファイルシステムの破損 | chkdskで修復/sfcやDISMで整合性チェック |
ストレージの劣化・物理障害 | SMART確認/バックアップ後に交換 |
外部ソフトの干渉 | アンインストールまたは無効化/代替ツールへの切り替え |
システムファイルや設定の不整合 | DISM・BIOS設定の見直し・ドライバ再設定 |
🔹 FILE_SYSTEMエラーは、ファイルやディスクの整合性に関わる問題が主な原因です。早期に診断し、ストレージ全体の安全性を確認することが大切です。
➡️ 関連リンク
-
「chkdskによるディスクチェック方法と注意点」
-
「CrystalDiskInfoの使い方と見るべきポイント」
-
「sfc /scannowとDISMの使い分け」
-
「BIOS初期化とアップデート手順」
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