[記事公開日]2025/03/25
DISMとSFCの違いと併用方法
概要
Windowsの不具合を修復するために使われる2つの主要なツールが「SFC(System File Checker)」と「DISM(Deployment Imaging Service and Management Tool)」です。両者にはそれぞれ役割があり、併用することで高い修復効果が得られます。本記事では、それぞれの違いと適切な使い方、併用の順番について解説します。
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SFCとDISMの違い
項目 | SFC(システムファイルチェッカー) | DISM(イメージ修復ツール) |
---|---|---|
主な目的 | 破損したシステムファイルをスキャン・修復 | Windowsイメージ全体(OSの土台)を修復 |
使用対象 | 現在稼働中のWindows OS | OS全体の構成(Windows Update や機能追加にも関連) |
修復ソース | キャッシュ・Windows内のバックアップ | Windows Update または指定したinstall.wimファイルなど |
実行コマンド例 | sfc /scannow |
dism /online /cleanup-image /restorehealth |
所要時間の目安 | 10〜30分程度 | 15〜30分程度(ネット環境や破損状況により前後) |
実行の順番と併用方法
1. まずはDISMを実行
DISMはOS全体の構成情報(イメージ)を修復します。SFCが使う参照データにも影響を与えるため、先にDISMを実行するのが推奨されます。
コマンドプロンプトを管理者で開き、以下を実行:
dism /online /cleanup-image /restorehealth
ネットワーク接続が必要(Windows Updateと通信して修復するため)
2. 続いてSFCを実行
DISMによってシステムの土台が整ったら、個別ファイルの修復をSFCで行います。
以下を実行:
sfc /scannow
破損したシステムファイルが検出された場合、自動で修復されます
状況に応じて応用オプションを使う
/scanhealth
:破損の有無を確認のみ/checkhealth
:修復が必要かどうかだけを判断/source:
:ローカルのinstall.wimファイルなどを指定して修復(オフライン修復に有効)
注意点・ヒント
- DISMを先に行うことで、SFCの修復失敗率を下げられる
- 修復に失敗した場合は、DISMの
/source
オプションを使ったメディア修復が有効 - SFC後も不具合が続く場合は、更新キャッシュ削除や再インストールも検討
まとめ
DISMはOS全体の修復 | Windowsの土台となる構成情報を修復 |
SFCはシステムファイルの修復 | 破損したDLLやEXEファイルなどを対象に修復 |
併用する順番は「DISM → SFC」 | 修復効果を最大化し、SFC失敗の原因を排除できる |
Windowsが不安定だったり、更新や起動でトラブルが発生したときは、まずDISMとSFCの併用を試すことが最も効果的な修復ステップです。
関連リンク
- DISMツールでのイメージ修復方法
- SFC(システムファイルチェッカー)の使い方
- Windows Updateのエラーと対処法
- 更新キャッシュの削除手順
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