[記事公開日]2025/06/16
[最終更新日]2026/08/14
DISM実行中にエラーが出る場合の対処手順
WindowsのDISM(Deployment Image Servicing and Management)は、Windowsイメージやコンポーネントストアの破損を検査・修復するための標準ツールです。
代表的な修復コマンドは次のとおりです。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
通常はWindows Updateなどから必要な修復ファイルを取得しますが、実行中に0x800f081f、0x800f0906、「ソース ファイルが見つかりません」「指定されたファイルが見つかりません」などのエラーで止まることがあります。
元記事では、修復元ISOの指定、ネットワーク/プロキシ、OSとDISMのバージョン、コンポーネントストア破損、DISMログ、SFC併用、Windows Updateコンポーネントの修復を主な対処として紹介していました。
この記事ではその内容を残しつつ、現在のMicrosoft公式情報に沿って、原因を確認してから安全な順序でDISMを再実行する方法を整理します。
最初に確認:DISMは管理者として実行する
DISMのシステム修復は、管理者権限のコマンドプロンプトまたはWindows Terminalから実行します。
- スタートボタンを右クリックする
- 「ターミナル(管理者)」または「Windows Terminal(管理者)」を開く
- ユーザーアカウント制御が表示されたら内容を確認して許可する
管理者権限がない状態では、修復処理に必要な操作が実行できない場合があります。
まずCheckHealthとScanHealthで状態を確認する
いきなり何度もRestoreHealthを繰り返すより、まずコンポーネントストアの状態を確認します。
短時間で修復可能性を確認する
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
Microsoftによると、/CheckHealthはイメージが破損済みとして記録されているか、修復可能かを確認します。
より詳しくスキャンする
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
/ScanHealthはコンポーネントストアの破損を詳しく確認します。
Microsoft Learn:Repair a Windows Image
基本の修復コマンド
修復可能な破損がある場合は、まず通常のRestoreHealthを実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
Microsoftは、オンラインWindowsの修復では/RestoreHealthを使用し、修復元を明示しない場合は既定の修復元を利用すると案内しています。
通常の環境ではWindows Updateが修復元として利用されるため、インターネット接続やWindows Update側に問題があるとDISMも失敗することがあります。
エラー0x800f081f:ソースファイルが見つからない
元記事でも最初に扱っていた代表的なエラーです。
0x800f081fなどで「ソース ファイルが見つかりません」と表示される場合、DISMが修復に必要なファイルを取得できていません。
主な原因は次のとおりです。
- Windows Updateから修復ファイルを取得できない
- 指定したISO/WIMが現在のWindowsと合っていない
- 指定したWIMのインデックスが違う
- 修復元の更新レベルが不足している
- ファイルパスやドライブ文字が違う
Microsoft公式ISOを修復元として使う
Windows Updateから修復できない場合は、Microsoft公式のWindowsインストールメディアやISOを修復元として使えることがあります。
Microsoftは、Windows Updateの代わりに、マウントしたWindowsイメージ、WIMファイル、SxSフォルダーなどを修復元として指定できると案内しています。
Microsoft Learn:Configure a Windows Repair Source
重要:修復元は現在のWindowsに合うものを使う
修復元は、少なくとも次の条件を確認してください。
- Windows 11/Windows 10などOS世代が合っている
- Home/Proなど対象エディションが合っている
- x64/ARM64などアーキテクチャが合っている
- 対象Windowsより極端に古い修復元を使わない
- 言語構成が大きく異ならない
Microsoftは、修復元が対象OSより古い更新状態だと、対象OSが必要とする更新済みファイルを持っていないため修復に失敗する場合があると説明しています。
ISOをマウントする
- Microsoft公式から対象WindowsのISOを用意する
- ISOファイルを右クリックする
- 「マウント」を選ぶ
- エクスプローラーで新しく割り当てられたドライブ文字を確認する
たとえばISOがD:としてマウントされた場合、D:\sourcesフォルダーを確認します。
install.wimかinstall.esdかを確認する
ISOによっては、sourcesフォルダー内のインストールイメージが次のどちらかです。
install.wiminstall.esd
ファイル名を確認してからコマンドを組み立ててください。
WIM内のエディションとインデックスを確認する
元記事では直接install.wimを指定していましたが、複数エディションを含むWIMでは現在使用中のWindowsに対応するインデックスを確認する必要があります。
MicrosoftのDISMでは、WIM内のイメージ一覧を確認できます。
DISM /Get-ImageInfo /ImageFile:D:\sources\install.wim
Microsoft Learnでは、/Get-ImageInfoでWIMに含まれるイメージのインデックス番号、名前、アーキテクチャなどを確認できると説明しています。
Microsoft Learn:DISM イメージ管理のコマンド ライン オプション
たとえばWindows 11 Proに対応するインデックスが6だった場合、修復元にはそのインデックスを指定します。
WIMを修復元に指定する例
ドライブ文字がD:、対象インデックスが6の場合の例です。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:WIM:D:\sources\install.wim:6 /LimitAccess
/LimitAccessを付けると、MicrosoftによるとWindows Updateを修復元または予備の修復元として使わないようにできます。
D:やインデックス6は例です。実際の環境に合わせて変更してください。
ESDの場合もインデックスを確認する
install.esdしかない場合も、まず含まれているエディションを確認します。
DISM /Get-ImageInfo /ImageFile:D:\sources\install.esd
ESDをそのまま修復元に使える環境もありますが、環境やWindowsの構成によって扱いが異なる場合があります。うまくいかない場合は、Microsoft公式の最新ISOを用意し直すか、WIMを含む適切な修復元を使用してください。
元記事のコマンドをそのまま使う際の注意
元記事では次の例を掲載していました。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:D:\sources\install.wim /LimitAccess
この指定で動作する構成もありますが、複数エディションを含むWIMでは、WIM形式を明示して正しいインデックスを指定したほうが原因切り分けしやすくなります。
現在は次のように確認してから実行する方法をおすすめします。
DISM /Get-ImageInfo /ImageFile:D:\sources\install.wim
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:WIM:D:\sources\install.wim:対象インデックス /LimitAccess
エラー0x800f0906:Windows Updateから修復ファイルを取得できない
0x800f0906は、必要な修復ファイルをWindows Updateなどから取得できない場合に発生することがあります。
確認するのは次のとおりです。
- インターネット接続が正常か
- Windows Updateが利用できるか
- VPNを使用していないか
- プロキシ設定が意図したものか
- 会社・学校のWSUSやグループポリシーで修復元が制御されていないか
- ファイアウォールやセキュリティ製品がWindows Update通信を妨げていないか
Microsoftも、Windows Updateを修復元として使う場合は、ファイアウォールがWindows Updateへのアクセスを許可している必要があると案内しています。
VPN・プロキシを切り分ける
元記事ではVPNやプロキシを一時的に無効化する方法を紹介していました。
個人PCで、VPN接続後だけDISMが失敗する場合は、VPNを切断して再度RestoreHealthを実行すると切り分けできます。
会社・学校PCでは注意:VPN、プロキシ、WSUS、グループポリシーは管理者が意図的に設定している場合があります。勝手に解除・削除せず、社内管理者へ確認してください。
Windows Update自体が壊れている場合
元記事ではWindows Updateのサービス停止とSoftwareDistributionフォルダー再作成を案内していました。
この方法は有効な場合がありますが、Windows Updateコンポーネントへ変更を加える操作です。
まず次の低リスク確認を優先してください。
- Windowsを再起動する
- 「設定」→「Windows Update」で更新確認する
- Windows Updateのエラーコードを記録する
- DISMログを確認する
- 必要に応じてWindows Updateトラブルシューティングを実行する
Windows Update自体にもエラーがある場合は、Windows Updateが失敗するときのトラブルシューティング方法も参考になります。
SoftwareDistributionを再生成する方法は後段で行う
Windows Updateキャッシュ破損が強く疑われる場合は、管理者権限でサービスを停止し、キャッシュフォルダーを再生成する方法があります。
元記事では次のコマンドを掲載していました。
net stop wuauserv
net stop bits
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
net start wuauserv
net start bits
注意:この操作はWindows Updateのキャッシュや履歴表示に影響する場合があります。会社管理PCでは実施せず管理者へ相談してください。また、原因が修復元の不一致ならこの操作では直りません。
「DISMのバージョンとOSバージョンが違う」場合の考え方
元記事ではwinverでOSバージョンを確認し、Windowsを最新状態へ更新する方法を紹介していました。
winver
通常のWindows上でDISM /Onlineを実行する場合は、そのWindowsに含まれるDISMを使用します。
問題になりやすいのは、別Windowsの古いWinPE/ADKからオフラインイメージを処理する場合や、修復元ISOのバージョン・更新状態が対象Windowsと合わない場合です。
まずは対象PC上のWindows Terminal/コマンドプロンプトから実行し、修復元のバージョンを合わせてください。
コンポーネントストア破損を確認する
元記事のとおり、コンポーネントストアに破損がある場合はScanHealthとRestoreHealthを使います。
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
修復可能と判断された場合:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
修復元が必要な場合は、前述の/Sourceを指定します。
「62.3%で止まる」など進捗が長時間変わらない場合
DISMは進捗率が長時間変わらないように見えることがあります。
CPU、ディスク、ログ更新が続いている場合は、すぐ強制終了しないでください。
ただし、何時間もディスクアクセスがなく、ログも更新されず完全に停止している場合は、次の確認が必要です。
DISM実行中の強制電源断は避けてください。
DISMログを確認する
元記事でも重要な補足として紹介していた方法です。
DISMの詳細ログは通常、次の場所にあります。
C:\Windows\Logs\DISM\dism.log
エラー発生時刻付近の行を確認すると、修復元、パッケージ、ファイルパス、CBS関連エラーなどの手掛かりが見つかることがあります。
ログが長い場合は、エラーコードやError、Failedなどを検索します。
CBS.logも確認する
SFCやWindowsコンポーネント修復では、CBSログも原因調査に役立つ場合があります。
C:\Windows\Logs\CBS\CBS.log
DISMログだけでは原因が分からない場合に併せて確認します。
DISM成功後はSFCを実行する
元記事では、DISM完了後にSFCを再実行する方法を紹介しています。
sfc /scannow
DISMはWindowsイメージ/コンポーネントストアを修復し、SFCは保護されたWindowsシステムファイルを検査・修復します。
両者の違いについては、DISMとSFCの違いと併用方法も参考になります。
SFC自体が途中で止まる場合は、SFC /scannowが途中で止まるときの原因と解決法を確認してください。
DISMエラー別の切り分け早見表
| 症状・エラー | 優先して確認すること |
|---|---|
| 0x800f081f | 修復元、ISO、WIMインデックス、更新レベル |
| 0x800f0906 | Windows Update、ネットワーク、VPN、プロキシ |
| ソースファイルが見つからない | ISOのドライブ文字、install.wim/esd、インデックス |
| 指定されたファイルが見つからない | パス・ドライブ文字・ファイル名 |
| ScanHealthで修復可能 | RestoreHealthを実行 |
| 通常RestoreHealthだけ失敗 | 修復元ISOを指定して比較 |
| Windows Updateも失敗 | Update側を先に切り分ける |
| 特定の進捗率で長時間止まる | ログ・ストレージ・空き容量・Update状態 |
ISOを使っても0x800f081fが出る場合
ISOを指定しただけでは必ず成功するわけではありません。
次を再確認してください。
- 現在のWindowsのエディション
- WIM内の対象インデックス
- Windowsのビルド・更新状態
- ISOの言語
- x64/ARM64
install.wimかinstall.esdか/Sourceのパス
修復元の一致が不十分だと、正常なISOでも必要なファイルを見つけられないことがあります。
修復インストールを検討するタイミング
DISMとSFCで修復できず、Windows自体は起動できる場合は、Microsoft公式のインストールメディアを使った修復インストール(インプレースアップグレード)が選択肢になることがあります。
ただし、DISMより影響の大きい作業です。
実施前に次を確認してください。
- 重要データのバックアップ
- BitLocker回復キー
- 十分な空き容量
- AC電源
- 現在のWindowsエディション・言語
- 業務ソフトや暗号化ソフトの影響
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修復インストール前のバックアップ先:
-
外付けSSD/HDD:
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やってはいけない対処
エラーコードを確認せずコマンドを何度も繰り返す
修復元不一致やWindows Update障害なら、同じRestoreHealthを繰り返しても改善しません。
適当なISOを修復元にする
OS世代・エディション・アーキテクチャ・更新状態が合わないと失敗することがあります。
WIMのインデックスを推測する
/Get-ImageInfoで確認してください。
会社PCでWindows Update構成を勝手に変更する
WSUS、VPN、プロキシ、グループポリシーが組織管理されている場合があります。
DISM実行中に強制電源断する
修復処理中のシステムへさらに問題を加える可能性があります。
バックアップなしで修復インストールへ進む
通常はデータを保持できる手順でも、予期しない失敗に備えて重要データを別媒体へ保存してください。
よくある質問
DISM /RestoreHealthはインターネット接続が必要ですか?
通常はWindows Updateなどを修復元として利用するため、オンライン修復ではネットワークが必要になる場合があります。適切なローカル修復元を/Sourceで指定し、/LimitAccessを使う方法もあります。
0x800f081fが出たらISOを指定すれば必ず直りますか?
必ずではありません。修復元ISOのバージョン、エディション、更新状態、WIMインデックスが対象Windowsに合っている必要があります。
install.wimのインデックスはどう調べますか?
次のように確認できます。
DISM /Get-ImageInfo /ImageFile:D:\sources\install.wim
D:は実際のISOドライブ文字へ変更してください。
/LimitAccessは何をするオプションですか?
Microsoftによると、DISMがWindows Updateを修復元またはバックアップ修復元として利用しないようにするオプションです。
DISMが成功したらSFCも必要ですか?
システムファイル破損を修復する目的なら、DISM完了後にsfc /scannowを実行して保護されたシステムファイルを再確認する方法が一般的です。
DISMが失敗するのでWindows UpdateのSoftwareDistributionを削除してよいですか?
最初の対処にはおすすめしません。Windows Update側の破損が強く疑われる場合に、設定や管理環境を確認してから実施してください。
DISMでもSFCでも修復できません
ログ、ストレージ状態、Windows Update、修復元の一致を確認し、それでも直らなければ修復インストールを検討します。SSD/HDD故障やメモリエラーなどハードウェア側に問題がある場合は、OS修復を繰り返しても改善しません。
まとめ
DISM実行中にエラーが出た場合は、まずエラーコード・DISMログ・Windows Update状態・修復元を確認してください。
0x800f081fや「ソース ファイルが見つかりません」の場合は、Microsoft公式ISOを用意し、install.wimまたはinstall.esdの内容と対象エディションを確認してから修復元を指定します。
特に複数エディションを含むWIMでは、DISM /Get-ImageInfoで正しいインデックスを確認し、/Source:WIM:...:インデックスの形で指定すると切り分けしやすくなります。
Windows Updateキャッシュの再生成、ドライバーやサービスへの変更、修復インストールなど影響の大きい操作は、原因範囲を絞った後に実施してください。
