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[記事公開日]2025/10/01
[最終更新日]2025/10/13

🧯 Windows 11で起動しないときの復旧手順

もくじ

🔰 はじめに

Windows 11が起動しない——電源は入るのにロゴから進まない、再起動を繰り返す、真っ黒な画面のまま……。こうした症状は突然起こり、作業が止まってしまいます。ただし、多くのケースは手順を踏んで切り分ければ復旧可能です。本記事は 症状別の見立て→安全なデータ保護→順序立てた修復 の流れで、初心者の方でも実践できるように丁寧に解説します。


🧭 概要(最初に押さえるポイント)

  • 起動不良の主因は ドライバ/Windows更新の不整合、ストレージ/ブート領域の不具合、メモリや電源/温度の問題 に大別できる。

  • まずは 周辺機器の切り離し・電源/ケーブル・UEFIでのストレージ認識 を確認。

  • Windows回復環境(WinRE) に入れれば、スタートアップ修復/更新アンインストール/復元/セーフモード/コマンド修復が使える。

  • 重要データがある場合は、修復より先に バックアップ(外付けへコピー) を最優先。

  • 直らない場合は 初期化(ファイル保持)再インストール を検討。物理故障が疑わしいなら早めにプロへ相談。


🩺 まず症状を観察(初動チェック)

症状別の「見立て」

  • 電源が入らない/一瞬だけ点灯 … 電源アダプタ/バッテリ/PSU、マザーボードの可能性。

  • メーカー/Windowsロゴから進まないブート領域、ストレージ、更新の不整合、周辺機器の影響。

  • 再起動ループ(自動修復を繰り返す) … 起動構成破損、ドライバ/更新トラブル。

  • 黒画面(カーソルは出る) … GPUドライバ/ディスプレイ設定/ユーザープロファイル問題。

  • 青い画面(BSOD) … STOPコードによりハード/ドライバ/ファイル破損など。

応急処置(安全・無害なものから)

  1. 外付け機器をすべて外す(USBメモリ/外付けHDD/プリンタ/ドングル/SDカード)。

  2. 長押し完全シャットダウン → コールドブート(電源長押し10秒→電源ケーブル/バッテリを一度外し数分→再接続)。

  3. 別モニタ/ケーブルで表示確認(黒画面の切り分け)。

  4. UEFI/BIOSでストレージ認識と起動順序を確認(後述)。


🧰 UEFI/BIOSで確認(OS以前の原因を切る)

入り方

  • 電源投入直後に F2/Del/Esc など(機種により異なる)。

確認ポイント

  • ストレージが認識されているか(モデル名/容量が表示されるか)。

  • Boot順序(Windows Boot Manager が最上位か)。

  • SATA/NVMeモード(RAID/AHCI の変更履歴がないか)。

  • Secure Boot が無効化されていないか(カスタム設定にしていないか)。

  • 日付・時刻が極端にずれていないか(CMOS電池切れ兆候)。

ここでストレージが「未検出」の場合は、物理的な接続/故障の可能性が高い。ケーブル/スロット変更や別PCでの確認、SMART診断を検討。


🪪 Windows回復環境(WinRE)へ入る

方法A:起動失敗を3回繰り返す

  1. 電源投入→ロゴ表示中に長押しで強制終了。

  2. これを 3回 繰り返すと、自動で「回復」→ 詳細オプション が表示されることが多い。

方法B:回復ドライブ/インストールUSBから起動

  1. 別PCで Windows 11 インストールメディア(または回復ドライブ)を作成。

  2. 対象PCでUSBから起動 → コンピューターを修復するトラブルシューティング

BitLocker有効時は 回復キー が必要。Microsoftアカウントや職場/学校アカウントのポータルを確認。


🛠 WinREでの修復メニュー(基本から順に)

1) スタートアップ修復

  • 自動で起動関連の破損を探し修正。最初に試す価値あり。

2) 更新プログラムのアンインストール

  • 品質更新プログラム(累積更新) / 機能更新(バージョンアップ)を個別に削除。

  • 更新直後から不具合なら、高確率で改善。

3) システムの復元

  • 復元ポイントがある場合、問題発生前の状態 へ巻き戻し。

  • 個人ファイルは保持されるが、アプリや設定は復元時点に戻る。

4) スタートアップ設定(セーフモード)

  • 再起動後、セーフモード/ネットワーク有効 を選択。

  • ここでドライバの ロールバック/アンインストール、不要ソフトの削除、クリーンブート設定が可能。

5) コマンドプロンプト(オフライン修復)

  • 高度だが強力。以下の章で具体的なコマンドを解説。

6) イメージでシステムを回復

  • 事前に システムイメージ を作っている場合はここから復元。


🧑‍💻 セーフモードでやること(起動するなら)

ドライバの見直し

  • デバイスマネージャー → GPU/ストレージ/ネットワーク/チップセットなどを ロールバック または公式最新版に更新。

  • 直前に導入したドライバ/常駐ソフトは 削除

クリーンブート(競合の切り分け)

  • msconfigサービス タブ → 「Microsoftのサービスを隠す」→ すべて無効

  • スタートアップ(タスクマネージャー)を無効化 → 再起動。原因アプリを絞り込む。

マルウェア/整合性チェック

  • 信頼できるAVで フルスキャン

  • 管理者コマンドプロンプトで:

    sfc /scannow
    dism /online /cleanup-image /restorehealth
    

🧱 コマンドでのオフライン修復(WinRE)

ドライブ文字はWinREでは入れ替わることがあります。最初に識別しましょう。

0) ドライブ文字の確認(必須)

diskpart
list vol
exit
  • Windowsが入っているボリューム(ラベル Windows / OS / Boot など)と、EFI/回復パーティションを特定。

1) ファイルシステム/セクタの確認

  • クイックスキャン:

chkdsk C: /scan
  • 修復実行(要時間):

chkdsk C: /f

重要データがあるHDDで異音や再割当てが増えている場合、/r 連発は悪化の恐れ。まずバックアップを。

2) システムファイルのオフライン修復

  • SFC(オフライン):

sfc /scannow /offbootdir=C:\ /offwindir=C:\Windows
  • DISM(オフライン):

dism /image:C:\ /cleanup-image /restorehealth

失敗する場合は ソース指定 を併用:

dism /image:C:\ /cleanup-image /restorehealth /source:WIM:X:\sources\install.wim:1 /limitaccess

X: はインストールメディアのドライブ文字)

3) ブート領域の再構成(UEFI/GPT想定)

  • EFIが壊れている/消えた場合:

mountvol S: /s
bcdboot C:\Windows /l ja-JP /s S: /f UEFI

bcdboot はUEFIに必要なブートファイルを再生成します。S: は一時マウントしたEFIパーティション。

  • 旧来MBR/BIOSの場合(稀):

bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd

/fixboot で「アクセスが拒否されました」になる場合は、bootsect /nt60 sys を実行してから再試行。

4) レジストリの自動バックアップから復帰(上級)

  • どうしても起動しない/レジストリ破損疑いの場合の最終手段。現行Windowsでは自動バックアップが無効のことも多く、詳細は慎重に。


💾 データの退避(修復前にやっておくと安心)

WinREからGUIでコピー

  1. コマンドプロンプトで notepad と入力→メモ帳起動。

  2. ファイル > 開く でエクスプローラー風ダイアログが開く。

  3. 目的のファイル/フォルダを右クリックコピー→外付けドライブへ貼り付け。

コマンドで一括コピー(大量データ向け)

robocopy C:\Users\<ユーザー名>\Documents E:\Backup\Documents /E /COPYALL /R:1 /W:1

E: は外付けのドライブ。/E はサブフォルダを含む、/COPYALL は属性維持。


🧪 ハードウェア健全性の確認

メモリ(RAM)

  • WinREメニューから Windows メモリ診断(機種によりUEFI診断が別メニュー)。

  • 増設直後は 1枚ずつ/スロット変更で再起動確認。

ストレージ(SSD/HDD)

  • メーカー提供の診断ツール(別PC接続でも可)。SMARTの 不良セクタ/代替処理済みセクタ 増加が続く場合は交換目安。

温度/電源

  • 目詰まり清掃、グリス劣化、ファン断線。PSUの経年劣化はWHEAエラーの一因。OC設定は定格へ戻す。


🔄 それでも直らないときの選択肢

1) このPCを初期状態に戻す(ファイルを保持)

  • WinRE → トラブルシューティングこのPCを初期状態に戻す個人用ファイルを保持

  • アプリは再インストールが必要。クラウドダウンロード/ローカル再インストールを選択。

2) クリーンインストール

  • 重要データを退避後、インストールUSBから カスタム を選択し、Windowsパーティションをフォーマット/再作成。

  • OEM回復パーティションは残すか、メーカーマニュアルに従う。

3) メーカー/プロに依頼

  • データ最優先、SMART異常/異音、通電しない、液体こぼし、落下後などは 自己修復よりデータ保護 を優先し、専門業者へ。


⚠ 注意点(やりがちなミスを避ける)

  • 修復処理中に 電源断/強制終了 は厳禁。

  • BitLocker有効端末は 回復キー を事前に把握。

  • レジストリ/BCDの手動編集は バックアップ を取ってから。

  • CHKDSK /r物理異常の疑いが強いHDD では悪化する恐れ。判断に迷うなら実施前にバックアップ。

  • サードパーティの「最適化」「ドライバ自動更新」ツールは 逆効果 のことがある。公式ソースを優先。


🧭 早見表:どれから実行する?

  1. 外付け機器を外す / 電源・ケーブル・モニタ確認。

  2. UEFIでストレージ認識/Boot順序確認。

  3. WinREに入る → スタートアップ修復

  4. 直前の 更新をアンインストール

  5. システムの復元(あれば)。

  6. セーフモード に入り、ドライバ・常駐を整理。

  7. SFC/DISM/CHKDSK を実施(必要時はオフラインで)。

  8. bcdboot 等でブートを再構成。

  9. 初期状態に戻す(ファイル保持)→ それでもダメなら クリーンインストール


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🏁 さいごに

起動不良は焦りを呼びますが、原因は必ずどこかにあります。ハード/ソフトのどちらか、あるいは両方の可能性を踏まえて、安全な順序で 切り分け・修復を進めましょう。データが最優先なら、まず退避してから。自己修復に不安がある場合や物理故障の兆候がある場合は、早めに専門業者やメーカーサポートに相談するのが安全です。安定した環境を取り戻し、再発に備えてバックアップと更新管理を習慣化しましょう。

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