[記事公開日]2025/11/19
【Windows11】起動すると PowerShell が勝手に開く原因と対処法|ウインドウが表示されるときの確認ポイント
はじめに
Windows11 を起動した際に、デスクトップ表示前後で突然 PowerShell のウインドウが勝手に開いてしまうという相談がよく寄せられます。
青い画面(または黒い画面)の PowerShell が自動で起動すると、「ウイルス?」「パソコンが壊れた?」と心配になる方も多いですが、実は 設定の問題 で発生することがほとんどです。
この記事では、PowerShell ウインドウが勝手に表示されるときの 原因・切り分け方法・対策 を、パソコンが苦手な方でも分かりやすいように解説していきます。
🛠 よくある症状
-
起動後すぐに 青い PowerShell が勝手に開く
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黒い CMD(コマンドプロンプト)が一瞬だけ表示される
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毎回起動するたびに PowerShell がポンと立ち上がる
-
特に操作していないのに画面が何かを実行しているように見える
※多くの場合、ウイルスではなく スタートアップ登録 や タスクの設定 が原因です。
🔍 主な原因(考えられる要因)
① スタートアップに PowerShell(またはスクリプト)が登録されている
何かのアプリをインストールした際、起動直後に動作させるための PowerShell スクリプトを自動追加することがあります。
確認手順:
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Ctrl + Shift + Esc→ タスクマネージャー -
「スタートアップアプリ」を選択
-
PowerShell / 不明なアプリ / スクリプト名 が有効になっていないか確認
-
不要なものは「無効にする」
② Windows の “シェル” が PowerShell に書き換わっている
通常、Windows 起動時には エクスプローラー(デスクトップ・タスクバーの本体) が自動で起動します。
しかし何らかの理由(設定ミス・チューニングソフト・スクリプト)で以下の設定が変更されると、Explorer ではなく PowerShell が起動してしまいます。
確認箇所(レジストリ)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
-
「Shell」が
explorer.exe以外(例:powershell.exe)になっていると問題
③ タスクスケジューラに PowerShell スクリプトが登録されている
バックアップソフト・自動診断ツール・古いアプリが PC起動時に PowerShell を実行する設定を残したままになっているケースです。
確認手順:
-
スタート → “タスクスケジューラ” と検索
-
左側から「タスク スケジューラ ライブラリ」を順番に開く
-
「At startup(起動時)」と設定されているタスクを確認
-
PowerShell や
.ps1を呼び出しているタスクを無効化
④ アンインストールしたアプリが設定だけ残している
特に以下のようなアプリに多い例です:
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OneDrive 修復ツール
-
仮想化ソフト(VirtualBox 等)
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バックアップ系ツール
-
セキュリティ診断ツール
削除しても PowerShell 起動設定が残る場合があります。
⑤ マルウェア(可能性は低い)
PowerShell を悪用するウイルスも存在しますが、以下の症状がなければ大きな心配はありません。
-
広告が勝手に表示される
-
CPU 使用率が常に高い
-
ブラウザの動作がおかしい
PowerShell だけ単独で起動するケースは、ほぼ 設定の問題 です。
⚠️ 注意点・リスクについて
| 内容 | リスク | 補足 |
|---|---|---|
| スタートアップの誤設定 | 不必要なアプリが毎回起動して動作が重くなる | 最も多い原因 |
| Shell が書き換わっている | デスクトップが正常に表示されない場合がある | 専門的だが修正は簡単 |
| タスクスケジューラの暴走 | 自動でスクリプトが実行され続ける可能性 | 特にバックアップ系に多い |
| マルウェア | 情報流出の可能性 | 可能性は低い |
🧠 **ポイント:**ほとんどは設定ミスなので、落ち着いて順番に確認すれば必ず改善できます。
✅ 対策方法(初心者でもできる順に解説)
1. スタートアップを確認する
-
Ctrl + Shift + Esc -
「スタートアップ」タブ
-
PowerShell らしき項目を無効化
2. シェルの設定を確認(※見るだけでOK)
-
Win + R→regedit -
以下の場所へ移動
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
-
「Shell」が explorer.exe になっていれば正常
もし違う値なら修正が必要です。
3. タスクスケジューラの起動タスクを確認
-
スタート → タスクスケジューラ
-
左側から「タスク スケジューラ ライブラリ」を展開
-
起動時 (“At startup”) のタスクを探す
-
PowerShell や
.ps1のタスクを無効化
4. ウイルスチェック(念のため)
Windows セキュリティ → “クイックスキャン” を実行
5. どうしても直らない場合
以下の高度な方法が必要になることがあります:
-
システムファイルの修復(SFC / DISM)
-
クリーンブートで原因調査
-
新しいユーザープロファイルの作成
🧭 放置するとどうなる?
| 放置すると起きやすい症状 | 発生の可能性 |
|---|---|
| 毎回 PowerShell が出てくるだけで使用は可能 | ◎ 非常に高い |
| Windows の起動が遅くなる | ○ ありえる |
| エクスプローラーが起動しなくなる | △ 稀 |
| ウイルス感染の危険が高まる | △ 低い |
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