[記事公開日]2026/08/17
[最終更新日]2026/08/19
Windows Recallを使う前に確認したい保存・プライバシー設定
Windows Recallは、Copilot+ PCで過去に見た画面をあとから検索しやすくするWindows 11のAI機能です。
便利な一方で、「どんな画面が保存されるのか」「パスワードやクレジットカード番号まで残らないのか」「会社の資料や個人情報を表示したときはどうなるのか」と不安に感じる人も多いと思います。
Recallは、ユーザーが明示的に有効化した場合に画面のスナップショットを定期的に保存し、PC内で解析・検索できるようにする仕組みです。Microsoftの現在の仕様では、スナップショットはローカルPCに保存され、Windows Helloや暗号化によって保護されます。
ただし、Recallを安全に使うには「有効にするかどうか」だけでなく、保存対象、除外するアプリ・Webサイト、保存容量、保存期間、削除方法を最初に確認することが重要です。
この記事では、Windows Recallを使い始める前に確認しておきたい保存・プライバシー設定を、初心者向けに順番に解説します。
結論:Recallは最初に設定を確認してから使う
Recallを利用する前に、最低でも次の項目を確認してください。
- Recallのスナップショット保存が本当に必要か考える
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Recallとスナップショット」を開く
- 機密情報のフィルター処理が有効か確認する
- 保存したくないアプリを除外する
- 保存したくないWebサイトを除外する
- ブラウザーごとのフィルター仕様を理解する
- 最大保存容量を確認する
- 保存期間を確認する
- 削除方法と一時停止方法を覚えておく
- BitLocker / デバイス暗号化とWindows Helloを確認する
「何も設定せず使い始めて、あとから不要なスナップショットを大量削除する」より、最初に除外対象を決めておく方が安全です。
Windows Recallとは?
Recallは、Copilot+ PCで見たアプリ、Webサイト、画像、文書などの画面をスナップショットとして保存し、あとから自然な言葉で検索できる機能です。
Microsoft公式では、RecallはCopilot+ PC上で過去に見た内容を探すための機能として説明されています。
Microsoft公式:Recallで作業をさかのぼって調べる
たとえば、
- 数日前に見たWebページ
- 名前を忘れた資料
- 以前開いた画像
- アプリ内で見た情報
などを、ファイル名やURLを正確に覚えていなくても探しやすくすることを目的としています。
Recallは自動的に勝手に保存開始される?
Microsoftの現在の仕様では、Recallのスナップショット保存はユーザーが明示的にオプトインする方式です。
Microsoft公式では、新しいユーザーごとにRecallの利用を選択し、オプトインしなければ既定ではスナップショット保存はオフのままと案内しています。
Recallを有効にする方法は主に次の2つです。
- 初めてRecallを起動したときに保存を許可する
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Recallとスナップショット」で「スナップショットの保存」をオンにする
Microsoft公式:Recallエクスペリエンスのプライバシーと制御
使いたくない場合は、無理に有効にする必要はありません。
Recallは何を保存する?
Recallを有効にすると、画面内容が以前のスナップショットから変化したときなどにスナップショットが保存され、検索可能なタイムラインとして整理されます。
対象になり得るもの:
- アプリの画面
- Webサイト
- 画像
- 文書
- 表計算
- メール画面
- チャット画面
- 設定画面
つまり、画面に表示している内容によっては、個人情報・業務情報・機密情報が含まれる可能性があります。
そのため、「Recallは便利だからオンにする」だけでなく、自分がPCで普段何を表示しているかを考えて設定してください。
音声や動画をずっと録画しているわけではない
Recallについて「PC操作をずっと動画録画している」と誤解されることがあります。
Microsoft公式では、Recallは画面のスナップショットを定期的に保存する仕組みで、音声を録音したり、連続した動画を保存したりする機能ではないと説明しています。
ただし、動画再生中の画面が通常の画面スナップショットとして保存される可能性はあります。
DRM(デジタル著作権管理)で保護されたコンテンツは、Windowsの画面キャプチャ保護と同様にRecallへ保存されません。
スナップショットはMicrosoftのクラウドへ送られる?
Microsoftの現在のRecall仕様では、スナップショットはCopilot+ PC上でローカル処理され、ローカルPCへ保存されます。
Microsoft公式では、Recallのスナップショット保存・解析にはインターネットやクラウド接続は不要で、スナップショットはMicrosoftへ送信されないと説明しています。
また、Microsoft自身もRecallのスナップショットへアクセス・閲覧できないと案内しています。
ただし、RecallからMicrosoftへフィードバックを送る際にスクリーンショットを添付した場合など、ユーザーが明示的に送信する操作は別です。
同じPCの別ユーザーからスナップショットは見える?
Microsoftは、Recallが同じPCへサインインしている他のWindowsユーザーとスナップショットを共有しないと説明しています。
RecallへアクセスするときはWindows Helloによる本人確認が必要です。
複数の家族でPCを使う場合でも、それぞれのWindowsユーザーアカウントで管理されます。
ただし、共有アカウントを家族全員で使っている場合は「別ユーザー」ではありません。
プライバシーを分けたい場合は、Windowsアカウント自体をユーザーごとに分けて使ってください。
RecallにはWindows Helloが必要
Recallを起動したり設定を変更したりするときは、Windows Helloによる本人確認が要求されます。
Microsoftの現在のシステム要件では、Recallを利用するにはWindows Hello拡張サインインセキュリティ(ESS)と、少なくとも1つの生体認証サインインが必要です。
生体認証の例:
- 顔認証
- 指紋認証
Microsoftは、Recallのスナップショットと関連する検索データベースを暗号化し、Windows Helloを使ったジャストインタイム復号化でアクセスすると説明しています。
RecallにはBitLocker / デバイス暗号化も必要
Recallを利用するPCでは、デバイス暗号化またはBitLockerが有効である必要があります。
これは、PCのストレージへ保存されるRecallデータを保護するうえで重要な条件です。
新品Copilot+ PCでRecallを利用する場合は、BitLocker回復キーも先に確認しておくことをおすすめします。
BitLocker回復キーの確認方法は、新品PCでBitLocker回復キーを最初に保存しておく方法で解説しています。
注意:Recallを使うためにBitLockerやTPM設定を自己判断で変更する必要はありません。暗号化状態がおかしい場合は、先に回復キーを確保し、PCメーカーやMicrosoft公式手順を確認してください。
スナップショットと検索データは暗号化される
Microsoft公式では、Recallのスナップショットとベクターデータベース内の関連情報は暗号化されると説明しています。
暗号化キーはTPMとWindows Hello ESSのユーザーIDに関連付けられ、VBS Enclave(仮想化ベースのセキュリティで保護された領域)を利用して処理されます。
そのため、単純に別ユーザーがRecallの保存ファイルへアクセスして内容を見られる設計にはなっていません。
ただし、Recallに限らずPC全体の安全性を保つため、Windows Update、Windows セキュリティ、アカウント保護を維持することが重要です。
まず確認したい設定画面
Recallの主要設定は、
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Recallとスナップショット」
から確認します。
ここでは主に次を設定できます。
- スナップショット保存のオン / オフ
- 一時停止
- アプリのフィルター
- Webサイトのフィルター
- 機密情報のフィルター
- 最大保存容量
- 最大保存期間
- スナップショット削除
Recallを使い始める前に、この画面を一度すべて確認することをおすすめします。
1. 「機密情報のフィルター処理」がオンか確認する
Recallには、パスワードやクレジットカード番号などの機密情報を検出した場合に、その画面をスナップショットから除外するための「機密情報のフィルター処理」があります。
Microsoft公式では、現在この設定は既定でオンになっていると案内しています。
Microsoftが例として挙げている対象:
- パスワード
- クレジットカード番号
- 各国のID番号など
Recallを有効化したら、まずこの設定がオンになっていることを確認してください。
機密情報フィルターだけに依存しない
機密情報フィルターは便利ですが、「自分が保存したくない情報」をすべて完全に分類するための個人用ルールではありません。
たとえば、
- 会社の未公開資料
- 家族の個人情報
- 顧客名簿
- 医療情報
- 自分だけが機密と考えているメモ
などは、パスワード・カード番号のような定型情報とは別です。
保存したくないアプリ・Webサイトが明確なら、後述するアプリフィルター・Webサイトフィルターも併用してください。
2. 保存したくないアプリをフィルター登録する
Recallでは、指定したアプリをスナップショット保存対象から除外できます。
除外を検討しやすい例:
- パスワード管理ソフト
- 会計ソフト
- 医療・顧客管理ソフト
- 社内機密資料を扱うアプリ
- チャットアプリ
- リモート接続ソフト
- 個人情報を頻繁に表示する専用アプリ
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Recallとスナップショット」からフィルター対象アプリを追加します。
アプリ単位で除外すれば、そのアプリを使っているときの画面をRecallへ保存しないようにできます。
ブラウザー全体を除外する方法もある
Webサイト単位ではなく、ブラウザーアプリそのものをフィルター対象に追加することもできます。
たとえばChromeをアプリフィルターへ追加すれば、Chromeで表示するすべてのWeb閲覧をRecallの保存対象から除外する方法になります。
「オンラインバンキングやWebメールなど特定サイトだけでなく、Web閲覧全体を保存したくない」という場合は、ブラウザー単位の除外の方が分かりやすい場合があります。
3. 保存したくないWebサイトをフィルター登録する
Recallでは、対応ブラウザーについて特定Webサイトをスナップショットから除外できます。
Microsoft公式で現在、特定Webサイトのフィルターに対応している主なブラウザー:
- Microsoft Edge
- Google Chrome
- Firefox
- Opera
Webメール、オンラインバンキング、健康情報、顧客管理など、特定サイトを保存したくない場合は事前に追加してください。
Webサイトフィルターには注意点がある
Microsoft公式では、Webサイトフィルターについて重要な注意点が案内されています。
フィルター対象サイトは、そのサイトがサポート対象ブラウザーでフォアグラウンド表示されている現在のタブの場合にフィルター処理されます。
一方で、Microsoftは次のような内容がスナップショットに残る場合があると説明しています。
- 埋め込みコンテンツ
- ブラウザー履歴に表示されたサイト情報
- フォアグラウンドではない別タブの内容が別画面へ含まれるケース
そのため、特定Webサイトをフィルター登録した=そのサイトに関する情報が絶対にどの画面にも映らない、という意味ではありません。
重要度が高い場合は、サイト単位ではなくブラウザーアプリ全体を除外する方法も検討してください。
Chromium系ブラウザーでもWebサイト単位除外に差がある
Microsoftの現在のRecall要件では、Edge、Chrome、Firefox、Operaは特定サイトとプライベート閲覧のフィルターに対応しています。
一方、それ以外のChromiumベースブラウザーでは、バージョン124以降でプライベート閲覧は除外されても、特定Webサイトのフィルターに対応しない場合があります。
Braveなど別のChromium系ブラウザーを利用している場合は、Microsoft公式の最新対応状況を確認してください。
4. プライベートブラウズは保存されない
Microsoft公式では、次の対応ブラウザーのプライベート閲覧はRecallのスナップショットへ保存されないと案内しています。
- Microsoft EdgeのInPrivate
- Google Chromeのシークレットモード
- Firefoxのプライベートブラウジング
- Operaのプライベートモード
- その他の対応Chromium系ブラウザーのプライベート閲覧
一時的にRecallへ残したくないWeb作業をする場合、対応ブラウザーのプライベートモードを利用する方法があります。
ただし、プライベートブラウズは「PC全体で何も保存しないモード」ではありません。
別アプリにコピーした内容や、プライベートブラウザー外へ表示した内容は別途Recall対象になる可能性があります。
5. 一時的に保存したくないときは「一時停止」を使う
短時間だけRecallのスナップショットを止めたい場合は、完全に無効化する必要はありません。
Microsoft公式では、システムトレイのRecallアイコンからスナップショット保存を一時停止できると案内しています。
一時停止が便利な場面:
- 個人情報を入力するとき
- 銀行・証券口座を確認するとき
- 重要な社内資料を扱うとき
- 家族の情報を見るとき
- 秘密鍵・APIキーなどを扱うとき
- 機密性の高いオンライン会議資料を確認するとき
重要作業の前に「Recallを一時停止する」という運用を決めておくと分かりやすくなります。
システムトレイのRecallアイコンで状態を確認する
Recallを有効にすると、システムトレイにスナップショット状態を示すアイコンが表示されます。
Microsoft公式では、保存中、一時停止中、フィルター処理中などでアイコンの表示が変化すると案内しています。
「今スナップショット保存されているのか分からない」ときは、システムトレイのRecallアイコンを確認してください。
6. 保存容量を確認する
RecallはスナップショットをローカルSSDへ保存するため、ストレージ容量を使用します。
Microsoftの現在の標準設定では、PCのストレージ容量に応じてRecallへ割り当てられる最大容量が異なります。
| PCのストレージ容量 | Recall保存容量の選択肢 |
|---|---|
| 256GB | 25GB(既定) / 10GB |
| 512GB | 75GB(既定) / 50GB / 25GB |
| 1TB以上 | 150GB(既定) / 100GB / 75GB / 50GB / 25GB |
Microsoft公式:Recallのスナップショットとディスク容量を管理する
PCに写真・動画・ゲームなどを多く保存する場合は、Recallに大きな容量を割り当てる必要があるか考えてください。
保存容量が上限に達するとどうなる?
Microsoft公式では、設定した最大ストレージ容量へ達すると、古いスナップショットから自動的に削除されます。
Recallは永続的なアーカイブではありません。
「半年後も必ずその画面を検索できる」と考えず、重要な資料そのものは通常どおりファイル保存・バックアップしてください。
Recallはバックアップ機能ではない
Recallで過去の画面を検索できても、元のファイルを復元できるバックアップ機能とは限りません。
たとえば元ファイルを削除してしまった場合、Recallに画面が残っていても、元のExcelファイルや写真データを完全に復元できるわけではありません。
重要データは、OneDriveや外付けストレージなどで別にバックアップしてください。
7. 保存期間を設定する
Recallでは、スナップショットを保存する最大期間も設定できます。
Microsoftの現在の選択肢:
- 30日
- 60日
- 90日
- 180日
- 無制限
保存期間を短くすると、古い画面が自動削除されるため、プライバシーとストレージ使用量の両方を抑えやすくなります。
「数週間前の作業まで分かれば十分」という人は、無制限にする必要はありません。
保存期間を設定しない場合
最大保存期間を設定しない場合、スナップショットはストレージ上限に達するまで保存されます。
上限に達すると古いスナップショットから削除されます。
プライバシーを重視するなら、
- 保存容量を小さめにする
- 保存期間を30日や60日にする
など、自分に必要な検索期間に合わせて調整してください。
8. 保存済みスナップショットを削除する
Recallの設定画面から、保存済みスナップショットを削除できます。
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Recallとスナップショット」
の「スナップショットを削除」から操作します。
Microsoftの現在の仕様では、次の期間を選択して削除できます。
- 過去1時間
- 過去24時間
- 過去7日
- 過去30日
- すべて
「今日、機密情報を表示してしまった」と気付いた場合は、必要な時間範囲を削除できます。
1枚だけ削除することもできる
Recallの検索結果で不要なスナップショットを見つけた場合は、その1枚だけ削除できます。
さらにMicrosoft公式では、特定アプリやWebサイトが写ったスナップショットについて、そのアプリ・サイトに関連する保存済みスナップショットをまとめて削除する機能も案内しています。
削除後にそのアプリ・Webサイトをフィルター一覧へ追加しておけば、今後同じ内容が保存される可能性を減らせます。
「保存をオフ」にしても既存スナップショットは別途確認する
Recallの「スナップショットの保存」をオフにすると、今後の保存は停止できます。
しかし、「今後保存しない」ことと、「過去に保存したスナップショットを削除する」ことは別の操作です。
Recallを使うのをやめる場合は、
- スナップショット保存をオフにする
- 必要なら保存済みスナップショットを削除する
- Recall自体を残すか削除するか判断する
という順番で確認してください。
Recall自体をWindowsから削除できる
Microsoftの現在の仕様では、RecallはWindowsのオプション機能として削除できます。
Recallを今後使う予定がない場合は、Windowsの「Windowsの機能の有効化または無効化」からRecallを削除する方法があります。
ただし、単に一時的に使いたくないだけなら、スナップショット保存をオフにするだけでも構いません。
会社・学校PCでは管理ポリシーが関係するため、自分で機能を追加・削除せずIT管理者へ確認してください。
会社・学校のPCではRecallが表示されない場合がある
Microsoftは、管理対象の企業・教育環境ではRecallを既定で削除・無効化し、IT管理者が許可するまで利用できない仕組みを採用しています。
また、IT管理者がRecallの利用を許可しても、管理者が利用者の代わりに勝手にスナップショット保存を開始することはできません。
スナップショット保存にはユーザー本人のオプトインが必要です。
会社PCでRecallが出ないからといって、レジストリやグループポリシーを勝手に変更しないでください。
リモートデスクトップ利用時の注意
Microsoft公式では、一部のサポートされたリモートデスクトップクライアントで、リモートセッションをRecallの保存対象から除外する仕組みがあります。
例:
- リモート デスクトップ接続(mstsc.exe)
- VMConnect.exe
- Azure Virtual Desktopの一部クライアント
ただし、すべてのリモート接続アプリが自動的に除外されるわけではありません。
利用しているリモート接続ソフトが画面キャプチャ保護に対応していない場合、Recallへ保存される可能性があります。
重要なリモート業務を行う場合は、そのリモート接続アプリ自体をRecallのフィルターへ追加することも検討してください。
オンラインバンキングを使うならどう設定する?
オンラインバンキングや証券口座など、特に慎重に扱いたいサイトでは次の方法を検討します。
- 利用サイトをWebサイトフィルターへ追加する
- プライベートブラウズを利用する
- 重要操作前にRecallを一時停止する
- 必要ならブラウザー自体をアプリフィルターへ追加する
金融サイトは「機密情報フィルターだけに任せる」より、保存しない運用を明示的に決める方が分かりやすいでしょう。
パスワード管理ソフトを使う場合
パスワード管理ソフトを使っている場合は、そのアプリをRecallのアプリフィルターへ追加することを検討してください。
機密情報フィルターはパスワードなどの保存防止を支援しますが、パスワード管理画面そのものを保存する必要がないなら、アプリ単位で除外する方が明確です。
また、パスワード管理ソフトからコピーしたパスワードを別アプリへ貼り付けた後は、その別アプリの画面が対象になる可能性があります。
機密作業中はRecallを一時停止する運用も有効です。
メール・チャットをどうするか決める
Recallはメールやチャットの内容を後から探せる点では便利ですが、プライバシー上は慎重に判断したい分野です。
たとえば、
- 個人のメール
- 顧客とのやり取り
- 社内チャット
- 医療・法律相談
- 家族との会話
などをPCで扱う場合は、「あとから検索できる便利さ」と「画面スナップショットとして残す必要性」を比較してください。
保存不要と判断したアプリはフィルターへ追加します。
Recall利用前のおすすめ初期設定例
プライバシーを重視しつつRecallを試したい人は、たとえば次のように設定すると管理しやすくなります。
| 設定 | 例 |
|---|---|
| 機密情報フィルター | オン |
| パスワード管理ソフト | アプリフィルターへ追加 |
| 銀行・証券サイト | Webサイトフィルターへ追加 |
| 業務機密アプリ | アプリフィルターへ追加 |
| 保存期間 | 30日または60日から試す |
| 最大保存容量 | 必要最小限から試す |
| 重要作業 | 作業前に一時停止 |
最初から「無制限・すべて保存」にする必要はありません。
使ってみて便利だと感じたら保存期間や対象を調整できます。
「プライバシーが心配ならRecallは使わない」という選択も正しい
Recallは必須機能ではありません。
過去の画面を検索する便利さより、画面履歴をローカルに残したくないという考え方を優先しても問題ありません。
Microsoftの現在の仕様では、Recallのスナップショット保存はオプトイン方式で、保存を無効にすることもできます。
PCの用途によっては、
- 家庭用PCでは使う
- 仕事用PCでは使わない
- 個人用ブラウザーだけ保存する
- 業務アプリはすべて除外する
という使い分けもできます。
Recallを使う前のチェックリスト
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 利用目的 | 本当に過去画面検索が必要か |
| スナップショット保存 | オン / オフを自分で選択した |
| 機密情報フィルター | オンになっている |
| アプリフィルター | 保存不要なアプリを追加した |
| Webサイトフィルター | 銀行・業務サイトなど必要なサイトを追加した |
| ブラウザー | Webサイトフィルター対応状況を確認した |
| 一時停止 | 重要作業前の停止方法を知っている |
| 保存容量 | SSD容量に合った上限へ設定した |
| 保存期間 | 30 / 60 / 90 / 180日 / 無制限から選んだ |
| 削除方法 | 期間指定・全削除の方法を知っている |
| BitLocker | 暗号化状態と回復キーを確認した |
| Windows Hello | 顔・指紋など必要なサインインを設定した |
よくある質問
Recallは勝手に画面を保存しますか?
Microsoftの現在の仕様では、スナップショット保存はオプトイン方式です。ユーザーが有効にしなければ既定では保存されません。
RecallのスナップショットはMicrosoftへ送信されますか?
通常のRecall保存・解析では、MicrosoftはスナップショットをPC内で処理・保存し、Microsoftへ送信しないと案内しています。ただし、ユーザーがフィードバックへスクリーンショットを添付して送信するなど、明示的な操作は別です。
家族が同じPCを使っていると私のRecall履歴を見られますか?
別のWindowsユーザーアカウントであれば、MicrosoftはRecallスナップショットを共有しないと説明しています。Recallの起動にはWindows Helloによる本人確認も必要です。ただし全員が同じWindowsアカウントを共有している場合は、ユーザー分離になりません。
パスワードやクレジットカード番号も保存されますか?
Recallには機密情報フィルターがあり、現在は既定でオンです。パスワード、クレジットカード番号などを検出した場合にスナップショット保存を除外する仕組みがあります。ただし、自分が保存したくないアプリ・サイトは個別フィルターも併用することをおすすめします。
シークレットモードならRecallに残りませんか?
Microsoftの対応ブラウザーではプライベート閲覧がRecallへ保存されない仕様です。ただし、その画面から別アプリへコピーした情報や、別アプリ上で表示した内容まで自動的に除外されるわけではありません。
特定のWebサイトを除外すれば完全に情報が残らなくなりますか?
サイト単位のフィルターは対応ブラウザーで機能しますが、Microsoftは埋め込みコンテンツやブラウザー履歴など、フィルター対象サイトに関連する一部情報が別のスナップショットへ表示される場合があると説明しています。重要度が高い場合はブラウザー全体の除外や一時停止も検討してください。
Recallをオンにしたまま一時的に止められますか?
はい。システムトレイのRecallアイコンからスナップショット保存を一時停止できます。重要情報を扱う前に利用すると便利です。
Recallの保存容量を小さくできますか?
できます。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Recallとスナップショット」で最大保存容量を変更できます。PCのストレージ容量に応じて選択肢が異なります。
古いスナップショットは自動削除されますか?
最大保存容量へ達すると古いスナップショットから削除されます。また最大保存期間を30~180日などに設定すると、期間を超えたスナップショットも削除されます。
Recallをオフにすれば過去のスナップショットも消えますか?
今後の保存を止める操作と、保存済みスナップショットの削除は別です。使うのをやめる場合は、保存をオフにしたうえで削除設定から既存スナップショットも確認してください。
Recallはバックアップとして使えますか?
おすすめできません。Recallは過去の画面を検索するための機能であり、元のファイルを完全復元するバックアップ機能ではありません。重要ファイルはOneDriveや外付けストレージなどで別途バックアップしてください。
会社PCでRecallがありません
正常な可能性があります。Microsoftは管理対象の企業・教育環境ではRecallを既定で削除し、IT管理者が許可した場合のみ利用可能にする仕組みを採用しています。会社PCでは管理者へ確認してください。
まとめ
Windows Recallは、過去に見た画面を自然な言葉で探せる便利な機能ですが、画面スナップショットを保存する以上、プライバシー設定を理解して使うことが重要です。
- Recallのスナップショット保存はユーザーのオプトイン方式
- スナップショットはCopilot+ PC上でローカル保存・解析される
- Recall利用時はWindows HelloとBitLocker / デバイス暗号化が重要
- スナップショットと検索データは暗号化される
- 機密情報フィルターは現在既定でオン
- 保存したくないアプリはアプリフィルターへ追加する
- 保存したくないWebサイトは対応ブラウザーで除外する
- Webサイトフィルターだけでは一部関連情報が別画面へ映る場合がある
- 対応ブラウザーのプライベート閲覧は保存されない
- 重要作業前はRecallを一時停止できる
- 最大保存容量と保存期間を自分で設定できる
- 不要なスナップショットは期間指定・全削除・個別削除できる
- Recallはバックアップの代わりにはならない
- 不安がある場合はスナップショット保存を有効にしない選択もできる
Recallを使うなら、最初に「何を残したいか」よりも「何を残したくないか」を決めておくと安全です。パスワード管理、金融、業務機密などのアプリ・サイトを先に除外し、保存期間も必要最小限から試すと、便利さとプライバシーのバランスを取りやすくなります。
