［記事公開日］2021/10/29
［最終更新日］2022/05/17
#001 電源を入れるとファンが一瞬回転→停止→回転を繰り返す
もくじ
PC故障例＃１ デスクトップパソコンの電源を入れるとファンが一瞬回転→停止→回転を繰り返す
パソコンの故障・トラブルと言っても、その原因は色々あります。
例えば、今回のようにデスクトップパソコンの電源ボタンを押すと、ファンが一瞬回転→停止→回転を繰り返す症状であっても、原因は様々です。
その為、パソコンの故障やトラブルが発生したときは、その原因を特定する事が大切です。
電源を入れると一瞬起動→停止→起動の映像はこちら（10秒程度）
「電源を入れるとファンが一瞬回転→停止→回転を繰り返す」が発生したときに考えられる故障個所とは
可能性が高い箇所は下記です。（接触不良や帯電は除いています）
電源ユニットとマザーボードのどちらか壊れている事が多いです。
メモリの故障が原因で発生する事もありますが、比率としてはあまり多くないように感じます。
「電源を入れるとファンが一瞬回転→停止→回転を繰り返す」の切り分け方法とは
それでは、実際に「電源を入れるとファンが一瞬回転→停止→回転を繰り返す」時の原因特定方法を紹介します。
パソコンの修理・トラブルを解決する為に一番必要な事は、適切に切り分けを行う事です。
ステップ２から、パソコンの分解が必要になります。
可能であれば、静電マットと静電気防止のリストバンドをつけてくださいね。
電源ケーブルは必ず抜いてください！
ステップ１：放電
放電とは、電源ケーブルを外して10分ほど放置します。
（モニターと接続している場合は、そのケーブルも念のため外しておきます）
10分ほど経過したら、再度接続を行い、パソコンの電源を入れてみます。
パソコンの電源が入ればそれで解決（もしくは一時的な解決）です。
ただ、電源ユニットなどが弱っている場合は、再発する可能性もあります。
ステップ２：メモリの抜き差し
メモリの抜き差しは、パソコンに接続されているメモリを取り外し、乾いた布などで端子部分を拭いてから、再度パソコンに取り付けます。
その時、1番スロットに接続して動作の確認→ダメなら2番スロットと接続先を2か所以上確認します。
これは、スロット側が原因で接触不良を引き起こしている場合もある為です。
ステップ３：最小構成と組み直し
最小構成とは、パソコンを起動する為に必要なもの以外は取り外してしまう事です。
組み直しとは、接触不良によるトラブルを解消する方法の一つです。
＞＞最小構成とは
＞＞組み直しとは
今回のようなデスクトップパソコンであれば
冷却ファン＋電源スイッチ＋ＣＰＵ＋メモリ＋電源ユニット それ以外に接続されているものを取り外します。
これで症状が同じであれば、最小構成部品の中に問題がある可能性が高くなります。
逆に、これで症状が改善した場合は、取り外しを行った部品の中に問題があると思われます。
ステップ４：ＣＭＯＳクリア
※ＣＭＯＳクリアは注意が必要です。
ＢＩＯＳの設定が元に戻る為、UEFI やLegacyのモードが変更される場合やＳＡＴＡモードが変更される場合もあります。
変更されるとどうなるか。Windowsが正常に起動できなくなる可能性あり
ＣＭＯＳとはボタン電池を指します。
通常２０３２の3.3Vのボタン電池がマザーボードに取り付けられている事が多いです。
ただ、機種によっては電池がはんだ付けされていたり、専用部品（接続先がコネクタ）になっているケースもあります。
マザーボード上からＣＭＯＳクリアができるものもあります。（ジャンパーピンを変更など）
一番わかりやすいのは、ボタン電池を取り外して数分放置
ステップ５：1つずつ部品の切り分け交換
ステップ３の最小構成でも改善されない・ＣＭＯＳクリアでも改善されない場合は、最小構成部品のいずれかに問題があると思われます。
- メモリを別のものに交換→改善すればメモリ故障
- 電源ユニットの交換→改善すれば電源ユニット故障
- 電源スイッチの交換→改善すれば電源スイッチ故障
- ＣＰＵの交換→改善すればＣＰＵの故障（ＣＰＵ故障は稀）
- マザーボードの交換→改善すればマザーボード故障
切り分け用部品として、マザーボードが手元にあるケースは少ないと思います。
またマザーボードを交換すると、Windowsのライセンス認証が外れたりする事もあります。
最後に
パソコンの分解は自己責任でお願いします。
分解中に壊れたー！と言われても責任はとれませんので・・・(-_-;)
ネジを外すときは、どこにどのネジかを写真やノートに記録として残しておくことをお勧めします。
部品の取り付け・取り外しは力任せにやってしまうと破損や怪我に繋がりかねませんのでお気をつけて