[記事公開日]2025/06/16
システムの復元ポイントが作成できない場合の原因と対応策
Windowsの「システムの復元」は、PCに問題が生じた際に過去の正常な状態へ戻すための非常に便利な機能です。しかし、いざというときに「復元ポイントが作成できない」「エラーが発生して保存に失敗する」といったトラブルに直面することもあります。このような問題は、システム構成の不具合やサービス設定、ディスク容量不足など多岐にわたる原因が考えられます。
この記事では、復元ポイントが作成できないときに確認すべきポイントと、具体的な対処法について詳しく解説します。
もくじ
🔍 主な原因と対処方法
1️⃣ システム保護が無効になっている
症状: 復元ポイントが自動作成されない/作成しようとするとエラーが出る
対処法:
-
「コントロールパネル」→「システム」→「システムの保護」を開く
-
対象ドライブ(通常はCドライブ)を選択し「構成」へ
-
「システムの保護を有効にする」にチェックが入っているか確認
2️⃣ ボリュームシャドウコピーサービス(VSS)の不具合
症状: エラーコード0x80042302などが出て復元ポイントが作成できない
対処法:
-
サービス管理画面(services.msc)を開く
-
「Volume Shadow Copy」の状態を確認し、手動または自動で起動
-
「Microsoft Software Shadow Copy Provider」も同様に確認
3️⃣ ディスクの空き容量不足
症状: エラーなしでも復元ポイントが保存されない
対処法:
-
不要なファイルを削除
-
ディスククリーンアップを実施
-
「構成」→「使用する最大ディスク領域」が極端に少なくないか確認し、調整する
4️⃣ セキュリティソフトや監視ツールの影響
症状: 復元ポイント作成時に固まる/応答がなくなる
対処法:
-
一時的にウイルス対策ソフトを無効化して作成を試みる
-
常駐ソフトがVSSやシャドウコピーに干渉していないか確認
5️⃣ システムファイルの破損
症状: 「復元ポイントを作成できませんでした」などのエラーメッセージ
対処法:
コマンドプロンプト(管理者)から次のコマンドを実行:
sfc /scannow
破損ファイルが検出・修復される可能性があります。
6️⃣ レジストリ設定の不整合
症状: GUI上でシステム保護を有効にしても復元ポイントが作成されない
対処法:
-
レジストリエディタで次のキーを確認:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore
「DisableSR」の値が「1」になっていた場合、「0」に変更(再起動が必要)
✅ まとめ
| チェック項目 | 推奨対応 |
|---|---|
| システム保護の有効化 | 設定画面から有効化を確認 |
| VSSサービスの状態 | 手動または自動にして起動確認 |
| ディスクの空き容量 | 最低10%以上の空き容量を確保 |
| セキュリティソフトの影響 | 一時的に無効化して作成を試行 |
| システムファイルの整合性 | SFCコマンドで修復を実施 |
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