[記事公開日]2022/04/19
[最終更新日]2026/08/14
【Win10】Windowsシステムの復元方法(DVD/USB不要Ver)
Windows 10が正常に起動しなくなったとき、DVDやUSBメモリを使わずにWindows回復環境(Windows RE)から「システムの復元」を実行する方法を説明します。
元記事では、実際のWindows 10画面を使い、メーカーのロゴ画面からWindows REへ入り、復元ポイントを選んで復元を完了するまでの流れを詳しく紹介していました。
システムの復元は、Windowsのシステムファイル、レジストリ設定、インストールされたプログラムなどを復元ポイント作成時の状態へ戻す機能です。Microsoftは、個人用ファイルを対象に戻す機能ではないと案内しています。
重要:SSD/HDDが故障している状態でシステムの復元を行うと、読み書きが増えて症状が悪化する可能性があります。以前から極端に動作が遅い、HDDから異音がする、SSD/HDDの認識が不安定という場合は、復元より先にデータ保全を検討してください。
システムの復元が役立つことがあるケース
元記事では、次のようなケースでシステムの復元を利用することがあると説明していました。
- Windows Update後から正常に起動しなくなった
- プログラムを削除・更新したあとから不具合が出た
- ドライバー更新後から起動や動作がおかしくなった
- Windowsが正常に起動しなくなった
- 毎回、自動修復へ入るようになった
- Windowsの動作が急に不安定になった
ただし、システムの復元は万能ではありません。SSD/HDD、メモリ、マザーボードなどの物理故障は復元では直りません。
復元を始める前に確認すること
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| 重要データのバックアップ | システムの復元は個人ファイルを対象にしませんが、PCがすでに不安定な場合は別媒体への退避が安全です |
| SSD/HDDの異常兆候 | 故障ストレージへ復元処理をかけると状態が悪化する場合があります |
| BitLocker回復キー | 暗号化されたPCではWindows REの利用時に要求される場合があります |
| AC電源 | ノートPCは復元中のバッテリー切れを避けるためACアダプターを接続します |
| 症状が始まった時期 | 症状発生前の復元ポイントを選ぶために必要です |
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Windows REへ入る前の注意
Windowsがまだログイン画面またはデスクトップまで起動できる場合は、強制終了を使わず、Shiftキーを押しながら「再起動」する方法や、設定の回復メニューからWindows REへ入るほうが安全です。
Windows 10では「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「PCの起動をカスタマイズする」からWindows REへ入れる場合があります。
Windowsがまったく通常起動できない場合は、Microsoftが案内している「通常のブートを2回中断し、3回目に自動修復へ入る」方法を利用できます。
注意:Windows Updateの「更新しています」「変更を元に戻しています」など処理が進行している画面で、むやみに強制電源断を繰り返さないでください。また、HDD異音などストレージ故障が疑われる場合も通電回数を増やさないほうが安全です。
Windowsシステムの復元手順(DVD/USB不要)
1. Windows REへ入るため、起動を2回中断する
Windowsが通常起動できない場合は、PCの電源を入れ、メーカーのロゴまたはWindowsロゴが表示されてWindowsの読み込みが始まったところで、電源ボタンを長押しして電源を切ります。

もう一度電源を入れ、同じようにWindowsの読み込み途中で電源を切ります。

Microsoftの現在の案内では、この中断を2回行い、3回目の起動でWindows REへ入る手順になっています。「何度も繰り返す」のではなく、必要最小限にします。
2. 「自動修復を準備しています」が表示される
3回目に電源を入れると、「自動修復を準備しています」と表示されることがあります。

そのまま待ちます。
3. 「PCを診断中」が表示される
続いて「PCを診断中」と表示されます。

ここでも処理中に電源を切らず待ちます。
4. 「詳細オプション」を選ぶ
「PCが正常に起動しませんでした」と表示されたら、「詳細オプション」を選びます。

5. 「トラブルシューティング」を選ぶ
「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」をクリックします。

6. 「詳細オプション」を選ぶ
「トラブルシューティング」画面で「詳細オプション」を選択します。

7. 「システムの復元」を選ぶ
「詳細オプション」画面で「システムの復元」をクリックします。

Microsoftの現在の公式手順でも、Windows REでは「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「システムの復元」と進みます。
8. 使用するユーザーアカウントを選ぶ
システムの復元を利用できる場合、ユーザー選択画面が表示されます。

普段使用しているユーザーを選びます。
復元ポイントが存在しない場合やシステムの保護が無効だった場合は、利用できる復元ポイントがない旨が表示され、システムの復元を実行できません。
9. パスワードを入力する
アカウントのパスワード入力を求められた場合は、Windowsアカウントのパスワードを入力します。

環境によっては、普段使用しているPINではなくアカウントのパスワードを求められる場合があります。
BitLockerが有効なPCでは、この前後でBitLocker回復キーを求められる場合があります。
10. 「システムファイルと設定の復元」で「次へ」を選ぶ
システムの復元ウィザードが表示されたら、説明を確認して「次へ」をクリックします。

11. 復元ポイント一覧を確認する
利用可能な復元ポイントが表示されます。

最も新しい復元ポイントを無条件に選ぶのではなく、症状が出る直前の正常だった時点を選びます。
12. 必要なら「他の復元ポイントを表示する」を有効にする
目的の復元ポイントが表示されない場合は、「他の復元ポイントを表示する」にチェックを入れます。

すると、追加の復元ポイントが表示される場合があります。

13. 症状が始まる前の復元ポイントを選ぶ
復元ポイントの日付・時刻・説明・種類を確認します。

例えばWindows Update後から起動しなくなった場合は、その更新より前に作成された復元ポイントを選びます。
「影響を受けるプログラムの検出」を利用できる場合は、復元によって削除・復元されるアプリやドライバーを事前に確認できます。
14. 復元ポイントを確認して「完了」を選ぶ
選択した復元ポイントの時刻、説明、対象ドライブを確認し、間違いがなければ「完了」をクリックします。

15. 開始後は中断しない
「いったんシステムの復元を開始したら、中断することはできません」という警告が表示されます。

内容を確認し、実行する場合は続行します。
重要:復元中に電源を切らないでください。ノートPCはACアダプターを接続して作業してください。
16. システムの復元処理が始まる
「初期化しています」と表示され、復元処理が開始されます。

ここでいう「初期化」はPCのリセットやデータ全消去という意味ではありません。システムの復元処理の準備です。
続いて「ファイルを復元しています」と表示されます。

システムの復元は個人用ファイルを対象に戻す機能ではありませんが、PC自体が不安定な状態では予期せぬトラブルもあり得るため、可能なら事前バックアップを取っておくのが安全です。
17. 復元完了後に再起動する
正常に完了すると、「システムの復元は正常に完了しました」と表示されます。

「再起動」を選択します。
復元処理が正常に完了したことと、Windowsが必ず正常起動することは別です。元記事でも、復元が完了してもWindowsシステムの破損が残り、起動できないケースがあると説明していました。
18. Windowsが起動するか確認する
再起動後、Windowsロゴが表示されます。

ログイン画面まで進めるか確認します。

ログイン後、「システムの復元は正常に完了しました」と表示されれば復元処理は完了です。

復元後も自動修復へ戻る場合
元記事では、復元完了後の再起動で再び自動修復が発生する場合、システムの復元だけでは改善しない可能性が高いと説明していました。
この場合は、同じ復元を何度も繰り返すのではなく、次を確認します。
- SSD/HDDの診断
- Windows Update直後なら更新プログラムのアンインストール
- スタートアップ修復
- セーフモードで起動できるか
- 別の復元ポイントが症状発生前に存在するか
- Windowsシステムファイルの破損
- メモリなどハードウェアの診断
自動修復ループでシステムの復元を試す判断については、Q. 自動修復ループのとき、システムの復元を試すべきタイミングは?も参考になります。
復元ポイントが表示されない場合
システムの復元は、利用できる復元ポイントが存在しなければ実行できません。
Microsoftの現在の案内では、システムの保護は既定で有効とは限らないため、正常時に有効化して復元ポイントを作成しておくことが推奨されています。
Windowsが正常に動いているうちに、「復元ポイントの作成」と検索してシステムの保護状態を確認してください。
復元ポイントが作成できない場合は、システムの復元ポイントが作成できない場合の原因と対応策を確認してください。
Windowsが正常起動できる場合は強制終了せずに復元できる
Windowsがまだ通常起動できる場合は、Windows REへ強制的に入る必要はありません。
Microsoftは、Windows上から次の方法でシステムの復元を起動できると案内しています。
- コントロールパネルの「回復」→「システムの復元を開く」
Windowsキー+Rキー →rstrui.exe
Windowsが起動できるなら、こちらのほうが安全で簡単です。
BitLocker回復キーについて
Windows REからシステムの復元を実行する際、BitLockerまたはデバイス暗号化が有効なPCでは回復キーを求められる場合があります。
BitLocker回復キーは48桁の数値です。
Microsoft:Find your BitLocker recovery key
回復キーが分からない状態で初期化・フォーマット・パーティション削除へ進まないでください。
システムの復元で戻るもの・戻らないもの
| 対象 | システムの復元の影響 |
|---|---|
| Windowsシステムファイル | 復元ポイント時点へ戻る |
| レジストリ設定 | 復元ポイント時点へ戻る |
| インストールしたアプリ | 復元ポイント以降に追加・削除したものが影響を受ける |
| デバイスドライバー | 復元ポイント時点へ戻る場合がある |
| 個人の文書・写真 | システムの復元の対象ではない |
個人ファイルを対象にしない機能でも、バックアップの代わりにはなりません。ストレージ故障や誤操作に備え、重要データは別媒体にも保存してください。
システムの復元を使わないほうがよいケース
- HDDから物理異音がする
- SSD/HDDがBIOS/UEFIでも認識不安定
- 重要データがあり、まだバックアップできていない
- メモリやマザーボードなど明らかなハードウェア故障がある
- 復元処理中に電源が安定しない
特にデータが最優先の場合は、Windowsを直すことより先にデータを取り出す判断が必要です。
やってはいけない対処
Windows REへ入るために強制終了を何度も繰り返す
Microsoftの現在の案内では、通常のブートを2回中断し、3回目にWindows REへ入ります。必要以上に繰り返さないでください。
復元ポイントを日付だけ見て一番上から選ぶ
症状が出た後に作成された復元ポイントでは改善しない可能性があります。症状が始まる前の正常だった時点を選びます。
復元中に電源を切る
システム状態がさらに悪化し、起動不能になる可能性があります。
SSD/HDD故障が疑われるのに復元を繰り返す
読み書きを増やしてデータ救出条件を悪化させる場合があります。
BitLocker回復キーが不明なまま初期化する
暗号化データへアクセスできなくなる可能性があります。
Windows 10のサポートは終了している
Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しています。
Windows 10自体は引き続き動作しますが、Microsoftによる通常の技術サポート、機能更新、セキュリティ修正は終了しています。
Microsoft:Windows 10サポートは2025年10月14日に終了しました
復元に成功した場合も、Windows 11へ移行できるPCか、買い替えが必要か、バックアップが取れているかを確認してください。
よくある質問
システムの復元で写真や文書は消えますか?
システムの復元は個人用ファイルを対象に戻す機能ではありません。ただし、PCやストレージが不安定な場合に備え、可能なら重要データを事前バックアップしてください。
PINを入力しても先へ進みません
Windows REでは、普段のPINではなくアカウントのパスワードを求められる場合があります。暗号化が有効ならBitLocker回復キーが別途必要になる場合もあります。
どの復元ポイントを選べばよいですか?
不具合が発生する直前の、正常に使えていた時点を選びます。単純に一覧の一番上を選ぶのではなく、更新・アプリ・ドライバー変更の日時と比較してください。
復元ポイントがありません
利用できる復元ポイントがない場合、システムの復元は実行できません。スタートアップ修復、更新プログラムのアンインストール、セーフモードなど別の回復手段を検討します。
システムの復元が正常終了したのにWindowsが起動しません
復元対象外の破損、SSD/HDD故障、起動構成、ドライバー、ハードウェア故障などが残っている可能性があります。同じ復元を繰り返すより原因を再診断してください。
DVDやUSBがなくても本当に復元できますか?
Windows REが内蔵ストレージ上で正常に利用でき、復元ポイントが残っていれば可能です。Windows RE自体へ入れない場合は、システム修復ディスク、回復ドライブ、Windowsインストールメディアが必要になることがあります。
まとめ
Windows 10のシステムの復元は、DVDやUSBがなくてもWindows回復環境から実行できます。
元記事の実際の23枚の画面を残しつつ、現在の安全な流れに整理すると、ストレージ故障の兆候確認 → データバックアップ → Windows RE → トラブルシューティング → 詳細オプション → システムの復元 → 症状発生前の復元ポイントを選択 → 復元中は電源を切らないという順です。
Windows REへ強制的に入れる場合も、Microsoft公式では起動中断を2回行い、3回目に自動修復へ入る方法です。必要以上に強制終了を繰り返さないでください。
また、システムの復元が成功してもWindowsが必ず起動するとは限りません。改善しない場合は、SSD/HDD、Windows Update、起動構成、メモリなど別の原因を切り分ける必要があります。
PCが正常に動いているうちに、システムの保護を有効にする・復元ポイントを作成する・重要データをバックアップするという3つの備えをしておくことをおすすめします。
