[記事公開日]2023/05/29
[最終更新日]2025/03/28
0x0000001A MEMORY_MANAGEMENTの原因と対処法|考えられるエラー要因と解決のヒント
概要
「MEMORY_MANAGEMENT(エラーコード:0x0000001A)」は、Windowsで発生するブルースクリーン(BSOD)エラーの中でも、主にメモリ管理システムに関連する深刻な問題を示しています。物理メモリ(RAM)や仮想メモリの管理に失敗した場合に発生し、メモリの不良、ドライバの不具合、システムファイルの破損などが原因です。
もくじ [閉じる]
よくある原因
-
メモリ(RAM)の物理的な不良または相性問題
-
グラフィックやストレージなどのドライバの不具合
-
ハードディスク/SSDのエラーや劣化
-
サードパーティ製のセキュリティソフトや常駐ツールの干渉
-
Windowsシステムファイルの破損やページファイルの問題
エラーの意味
MEMORY_MANAGEMENTエラーは、カーネルモードで実行されるメモリ割り当て・解放処理の不整合が原因です。Windowsはページファイルと物理メモリを連携させて複雑な管理を行っていますが、このプロセスに破綻が起きると、システムの安定性を保つためにブルースクリーンを表示して強制停止します。
たとえ話: これは「貸し出した資料の記録が台帳に残っていないのに、誰かがその資料を返却しようとした」ような状況です。記録が一致しないと管理不能になります。Windowsのメモリ管理でも、割り当てや解放にズレがあるとシステムが混乱してしまうのです。
主な対処法
メモリ診断の実行
- [スタート] →「Windows メモリ診断」→「今すぐ再起動してチェック」
-
エラーが検出された場合は、RAMの交換やスロット変更を検討
グラフィック・ストレージドライバの更新または削除
- [デバイスマネージャー] → デバイス →「ドライバーの更新」または「アンインストール」
-
特に最近変更したドライバはロールバックを試す
システムファイルの修復
-
コマンドプロンプト(管理者)で以下を実行:
sfc /scannow DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
ストレージのエラーチェックとSMART確認
-
chkdsk /f /r を実行し、ファイルシステムの整合性を確認
-
CrystalDiskInfoなどでSMART情報を確認し、異常があればバックアップと交換を検討
セキュリティソフトや常駐アプリの一時無効化
-
サードパーティ製ソフトウェアがメモリ領域に干渉している場合、BSODが発生することがあります
注意事項
-
ハードウェア診断ツールの使用はストレージやメモリに負荷をかけるため、劣化している場合は状態を悪化させる恐れがあります。
-
ドライバの操作(削除や更新)は、最悪の場合システム起動不能を引き起こすため、必ずバックアップを取りましょう。
-
sfcやDISM実行時の電源断や強制終了にも注意が必要です。
-
BIOSやファームウェア更新時は、電源の安定確保と正しい手順が必須です。
予防策
-
メモリやストレージの定期的な点検を行う
-
信頼性のあるドライバやソフトのみを使用し、公式サイトから更新を行う
-
不要な常駐アプリは控え、システム負荷を軽減
-
定期的なバックアップと復元ポイントの作成を習慣づける
まとめ
原因 | 対処法の例 |
---|---|
メモリの破損・相性問題 | Windowsメモリ診断/RAMの交換・スロット変更 |
ドライバの不具合 | 更新/削除/ロールバック |
ストレージの破損・不調 | chkdsk/SMARTチェック/ディスク交換 |
システムファイルの破損・干渉 | sfc /scannow/DISM/ソフト無効化 |
MEMORY_MANAGEMENTは、メモリや仮想記憶の管理に問題がある場合に発生するエラーです。診断とメンテナンスを丁寧に行うことが安定稼働のカギとなります。
関連リンク
-
「Windowsメモリ診断ツールの使い方」
-
「chkdskでディスクのエラーを修復する方法」
-
「sfc /scannowとDISMの使い分け」
-
「ドライバを安全にロールバックする方法」
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